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「俺に関する記憶を消してほしい」

「うん。分かった」


 すっと離れる御堂

 すぐに自分の頭に手をやりスキルを発動させる


「ちょっ!?まてまて!?」


 慌てて御堂の手を押さえスキルの発動を止める

 いつの間にかスキルが使えるようになっていたが今はどうでもいい


「なに?」

「いや、なに?じゃなくてだな!なんで理由も聞かずにすぐにやろうとしてるんだ」


 そうするのではないか、と思ったが本当にするとは思わなかった。一切の躊躇がな自分にスキルを使おうとした御堂に少しハラハラ


「理由なんか聞かなくても分かるよ、けんちゃんは優しいね。でもね?大丈夫だよ、けんちゃんの狙いは分かってるから」


 今までとは違うとても美しい笑顔を浮かべる御堂


「けんちゃんに全部任せちゃうね、ごめんね、私がこんなことしちゃったから」

「なに言ってんだ、女のミスを許容できないほど小さくないさ。俺の方こそごめんな、この方法しかないとはいえ、ことちゃんに悲しいとこをさせて」

「そういうこと言わないの!私を助けてくれるためなんだから。じゃあ後はよろしくね」


 そういうと御堂はスキルを発動させ何かをしている。俺には何をやっているのか分からないので説明のしようがない

 数秒後、終わったのか御堂はバタリッと倒れる


「よし、なら俺は俺の仕事をしようかね」


 御堂にここまでさせたのだ。失敗は許されない

 スキルはイメージが肝心。修行でさんざんやってきたのでその成果を発揮する

 本当は五条と戦うための準備だったのだが無駄になってしまった、ムースの時もそうだが俺は準備をいかすことがあまりできていないように感じるな


「短い異世界だったな、ま、面白かったし良いけど

 よし、準備完了!スキル発動!」


 今回使うのは大嘘つきのスキル

 全てを嘘にできるこのスキルは時間や空間なんかの概念すら関係なく作用する

 視界がぐにゃりと曲がり立っていることすら困難になる


「さよなら異世界!また会う日まで!」


 その言葉を最後に気を失う

 今回使ったのは、この出来事、異世界に召喚されたという事実を無かったことにする嘘

 御堂に記憶を消してもらったのは、俺のスキルを知っているからだ。大嘘つきは知られていると使うことができないスキル

 あのままでは御堂は異世界に残されてしまうので記憶を消してもらった






「う、うん?戻ってきたのか?」


 目が覚めると自室でベットに横になっていた

 ふとカレンダーに目が行く


「異世界に召喚される日じゃないか!」


 カレンダーは九月、つまり夏休みが終わり二学期が始まる日になっている。いつもなら連休明けは学校になんか行きたくないが今日は急いで準備をして学校に向かう

 学校に着きクラスに入ると以前と変わらない光景があった


「よう!佐藤。今日は早いな、いつもならギリギリで来るのによ」


 クラスでも数少ない友人が話しかけてくる

 確か召喚されるのは始業式のあとなのでまだ異変はないが、どうしたら召喚を回避できるか考える


「どうしたよ、そんな悩んだような顔してさ

 そんなに学校来たくなかったのか?」


 ずっと考え事をしている俺にこうして話しかけてくれるこいつは良い奴だ

 こいつも向こうに行ったら殺されてしまうのでどうにか阻止しなくては


「おーい、来た奴は体育館に上がれー、始業式やるからな」


 教師はそれだけ言ってすぐに教室を出る


「だとさ、俺らも早く体育館に行こうぜ」

「そうだな」


 二人でくだらない話をしながら体育館に向かう。その途中に


「見ろよ、クラス内ヒエラルキートップクラスの五条様御一行だ」


 体育館に向かう途中に五条達四人とすれ違う

 御堂は下を向いたまま一切こちらを気にしていなかった


 取り合えず全部無かったことには出来たみたいだな、よかった





 体育館に行くとまだ人はまばらだった。ひとまずクラスの列に並び始業式が始まるのを待つ


 確か召喚があるのはクラスに戻ってすぐ

 なんとかクラスに入る時間をずらせれば良いんだが


 方法を考えても思い付かず、始業式が始まってしまった

 これが終わればクラスに戻ってしまう、しかし、一人が何をしようと式が遅れたりすることはない


 クソッ!このまま召喚されるしか無いのかよ!


「えー、それでは、これで始業式を終わりにします。各自のクラスに戻って……え!?」


 校長の話が終わり、教頭が指示を出している時に異変が起こった


「なんだよ!これ!」

「ドアが空かないわよ!」


 全生徒が集まっている体育館の床に魔方陣が出現する


「おいおい!佐藤!これはあれか!?召喚魔方陣ってやつか!?」


 離れていたはずの友人がいつの間にか後ろにいる

 いや、そんなことより


「今から皆には僕の世界に来てもらうことになったからよろしくねー」


 あの時と同じ声が同じ台詞を言っている

 いや…マジでか


 魔方陣から放たれる光に全校生徒、教師や来賓の方々も飲み込まれる








「どうか私たちの世界をお救いください!勇者様方」


 転送になれたのか気を失うことがなく、転移した瞬間に目の前にいる人物の言葉を聞くことができた


「今度は勇者召喚かよ!」

応援ありがとうございました


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