業界紙の記者とは?
建設業界紙と言われて、建設業界の兄ちゃん達が読む新聞と端的に言い表せず、細かい業界の仕組みを本文で徐々に組み込んでいけるか自信がないので、あくまで本文読んでも何が何だかわからないと言ったご指摘の事前対処と思っていただければ幸いでございます。
業界紙。その存在は知られているものの、いざ一般紙との違いを問われると言葉に詰まることも多いはずだ。ましてや、ある一定の世代より下の世代になってくると、そもそも一般紙であっても新聞を読まない人間の方が多いと聞く。ある一般紙はつい最近まで購読部数が全国で1000万部あったそうだ。
そして、今回の舞台となる建設業界紙は1社が全国に展開する例は珍しく、その業界の最大手でも西は中国地方、北は東京までというように1社の展開範囲がさほど広くない。中小企業が大部分を支える業界だけに地域密着性が一般紙以上に重んじられるからだ。そもそも支社を作って地域を拡げることをしている会社が指で数えるほどしかない。ここも一つのポイントで密着性が高いからこそ、紙面にならないところでの情報戦も繰り広げられることもある。
話がそれたが、展開する範囲が狭く、また一般紙では取り上げられない建設業界の人間が欲する情報しか載らない専門性が仇となり、欲しがるようなところも少なく部数は一般紙に比べれば雀の涙になるかわからないほどだ。
それ故に、利益も上げにくいため、商品内容と異なり、そこで働く人間は幅広く業務をこなす必要が生じてくる。名刺には記者と書いてあっても、時には新聞販売員、時には広告営業マンに、そして時には新聞記者と、次々と顔を変えねばならない。皮肉にも記者の顔になる時間が一番短いのがツラいものである。
この業界の仕組みを知らないと、華の新聞記者と銘打ち求人を出す業界新聞社に欺かれることになる。