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中間テストも終わり、テスト結果も手元に戻ってきた。特進クラスは、クラスがえになった生徒もいなくて、1Aの生徒が特進クラスの廊下に張り出された総合順位表をみてため息をついていた。特進クラスは、テストの順位を1SAの20位まで張り出すことによって、競争心を促しているらしい。ほんと、普通クラスでよかったと、ひたすら思う。一応、個表という普通クラスの中の順位が書いた紙を個人ごとに配られるが、教科毎に自分の点数、学年平均、クラス順位がかかれていて、総合点は、クラス順位と学年順位が書かれている。これは、特進クラスも同様のものが特進の中での順位表が個人に渡される。
俺の手元にある個表をみると、得意の数学は、平均以上。残りは、あの日行った勉強会のおかげ?で、平均か平均より1、2点ほど下だった。美優が俺の所にきて、どうだった?ときくので、個表を見せると、美優が俺の数学の点数をみて悔しがった。美優の個表もみせてもらったが、美優は数学が苦手なのだが、今回は、あの勉強会のおかげで数学の平均より1点下だっただけだ。今回は、自信があったらしい。得意の現代文は、平均以上で、他はあまり俺とかわらない。順位は、俺のほうが総合で5人上にいて、クラスで2人上だ。彼女よりもできないとなると男の沽券に関わるので、今の感じで良いから頑張らねばと思う。
ところで、この前初めて沢田さんと会話?が出来た裕は、特進クラスの順位表の一番の所に名前が書いてあって、通常営業だった。ちなみに、沢田さんは、10位で美優情報によると、入試の結果より順位があがったそうだ。美優によると、入試の順位は15位だったらしい。1SAで5人分順位をあげるのは、相当困難だと思う。というか…5つもあがったのは、南くんのおかげだとまで言っていたそうだ。美優は、それを聞いた瞬間自分の事のように喜んで、裕自慢をしたらしい。沢田さんは、美優の裕自慢を嬉しそうに聞いてくれたそうだけど…。その事を、美優が裕に話たら、裕が顔を赤くして誰がみてもご機嫌なのがわかった。でも、次の瞬間には、直接、裕に、言ってもらえてない…とおちていた。
「おし。だいぶできたな。」
中間テストを乗り越えた俺達は、来週末にせまる文化祭の準備にせわしなく動いている。教室内の飾りつけは、前日からしかできないので、作った装飾品は、今教室の後ろの方に置かれている。後1週間ほどあの状態なので、後の席の奴等は大変だ。
サッカー部のほうの準備は、終わっていて、前日に少しセッティングをするらしい。サッカー部の当番の時間も、決めてしまったので、教室の当番の時間と被らないようにしてもらう予定だ。
それよりも何よりも!重大なことがある。美優が沢田さんに、テスト勉強教えてくれたお礼を文化祭の時にしたいと言ったらしく、沢田さんも美優が、自分に、お礼をしてくれるなら、自分も、裕にお礼をしたいといったそうだ。
「そうだね。文化祭楽しみだなあ。」
美優の表情が少しだけ黒い感じだったけど、まぁ、俺も違う楽しみが出来た事は、間違いない。
「てーとめてー。ちょっとみんな、そろそろ当番きめようかー。部活でもう時間きまってるやつこっちきてー。」
委員長の言葉に俺と美優が動く。運動部はもちろんの事、文化祭の花形である文化部に入部している奴等も、ほとんどが作業しているその場を離れて委員長のまわりに集まった。
「ここに、日付と時間がかいてある紙あるから、絶対外してほしい時間に名前書いて~。」
順番に教卓に置かれた紙に名前を書き込む。まだ部活内で決まっていない奴等や帰宅部の奴等は、クラスの中で10人ぐらいだ。文化祭は、朝9時から開演で17時までが二日間。一日目は13時までは、校内のみで、13時から一般公開される。二日目は朝から一般公開で、各催し物、最終入場、オーダーストップ等が16時までだ。俺達のクラスの人生ゲームは、とりあえず、試作でつくった小さい…といっても、B2の紙で、四人で班を作りサイコロを振ってやってみたところ、各チームゲーム事態に30分ぐらいかかった。人が集まれば少し待ち時間が出るかもしれないが、10分に一チームぐらいの間隔で回しても、そんなに前がつまりそうじゃなさそうだ。つまってると思ったら間隔を広げるということになっているので、大きい問題はなさそうだ。ちなみに、一時間の中で5人当番になることが決まっている。受付に一人、勧誘と人数調整に一人、銀行三人。5人の中で担当を決めてしまうか、交代でやるかを決めて言いということになった。まぁ、大体は交代になるだろう。
そんな感じで、目下の俺の楽しみは、裕が文化祭の時に沢田さんと対した時に、どんな顔をするかーーーーーと言うことだ。そんな事かって思うだろ?
…実は、ここだけの話、沢田さんが裕にお礼をしたいと言ったことは、俺と美優だけの秘密だ。
遅筆…すぎてテンションが保てない…。