日本VS魔界
(^ω^)
「頭痛え…。」
部屋に朝日が入り込む。彼はベッドでは無く、床で寝ていた。彼は酔いつぶれて、部屋に倒れて、そのまま寝たからだ。しかも部屋は散らかっていて、小説からCDまで、ありあふれていた。彼は立つと窓の前で手を上に伸ばすストレッチをした。
ここにある物はもちろん、日本で買ったものだ。たまに、日本に帰り、こうやって買い物をしている。金は裏取引の場所で、ダイア(人間ではこれをダイヤと呼ぶ)を売り、金を手に入れている。
と、そんな事を考えていると、扉のノック音が、部屋に響く。
「ルウご飯が、出来ました。」
「着替えたら、行く。ってかなんで、アスタロトって、人間の神話ではアスタルトなのに…」
扉越しで、着替えながら話すルウ。
「…あのクソ天使…人間にまで…」
「…ごめん、悪い事思い出させて…」
「全然気にしていませんから大丈夫です………次あったらあの天使ぶっ殺す…」
後半の言葉は聞いてなかった事にしよう。と思いつつも、着替えが終わる。俺の愛着のIlove、Tシャツシリーズ(今日は魔族)だ。
そして扉を開けて、アスタロトと廊下を歩き、食堂へと着き、扉を開ける。
「ルシファーとアルラアウスが、いないとか珍しいな…」
「昨晩は、私達全員飲みつぶれてたらしいですね。」
幼馴染みが、本を読んで待っていてくれていた。今日の朝飯は…ダァルトのサンドイッチか…相変わらず、食欲を無くす色をしている。
「おはよ〜ルウ君」
笑顔で挨拶をしてくる幼馴染みに、俺は「おう!」と返し、幼馴染みの隣の椅子へ座る。それと同時に、アスタロトも、俺の隣の椅子へ座る。
「この本お返しします。ありがとうございました。」
タイトルが、いろんな神と天使と悪魔、と書かれていて、辞書を丁寧に両手で、わたされる。
「俺が勉強する為に買った辞書だ…」
タイトル通りの本だ。半年前に買ってて、アスタロトに1週間前に貸した。いなかった悪魔がいたな…ゾンビとかキョンシーとか…
本当…この本重いな…タイトル幼稚なのに…
『いただきます』
3人で食べ始めると、ふゆみが
「なんで、闇属性の大陸の裏が光じゃないの〜?」
という唐突な質問をして来たので、思わずむせる。確かにおかしいよね…北は炎属性の大陸、南は水の大陸、地&風の大陸、闇の大陸は、この5属性の真ん中で、2番目に小さい。
1番目は、人間軍の来る、闇の大陸の裏側の無人島である。いつか前の魔王が、命がけで、ゲートの開く場所をそこにしたらしい。
「…そうゆうもんなんだよ。きっと」
「つまり、日本の裏側が、ブラジルでアメリカじゃないってこと?」
うわぁ…訳わからないぞ…幼馴染みと、思いつつ、それを表情に出さず
「もう…それでいいや」
と言った。
「本当この2人が話すと、緩い空気になりますね。私は好きですけれど」
なんの危機感もない緩い会話をしていると
「なんの危機感も無い会話をしてたのに…いきなりこれか…」
「それには私も同感です。」
「今日は昼何作ろうかな〜」
2人は疲れた顔をして、1人は昼飯を考えている…。そして俺は転がっていたマント羽織り、仮面をつける。
扉の前で振り向き
「アスタロト魔王城頼んだ。俺はルシファー叩き起こして、連れて行く」
「気おつけてくださいね」
「今日は、ナヤアセの刺身にしようかな〜」
と廊下を走る俺に、聞こえてきた。
「クダクダな戦いですね。魔王様。」
「そうだな。ケガしたら下がれオーガ族。死者だすなよー。出したら、昼飯と報酬なしだかんなー」
スピーカーを持って空から、そう指示するとオーガ族は「わかりました!」と返事する。
日本か…日本も同じように、ケガしたら下がれ、って指示が流れているな…。
緊張感なんて無い。ルシファーも朝飯のサンドイッチ食ってるし、俺はゲームしながらだし…
オーガ族は、アニメシーンのように
「まだだ…まだ下がるわけには…」とか「俺はまだ戦える…!」かっこいいように見えてただの馬鹿にしか、見えない。そんなオーガは、特攻&物理防御役
フェアリーは、アニメのように、手のひらサイズでは無く、人間と同じ大きさで、この戦いでは、飛び道具を守る役となっている。
たまに船車が反対の海へ入った時に、魚人達が船を沈めるが…たまに釣られているのがシュールな光景である。
空の相手には、ドラゴンライダー。1番の攻撃役である。俺も一応…ドラゴンライダー。
人間から近い方に言っていくと
オーガ、ドラゴンライダー、フェアリー、魚人、である。
さっきまで、緊張感のなかったルシファーが、サンドイッチを食べ終わり、顔を引き締める。
「片付けてきます。」
「おう!いってら〜。」
黒翼でゆっくり人間軍の方へ飛んでいくルシファー。
「おーい。下がれ〜ルシファーが行くぞ」とスピーカーでいうと、フェアリーの素早さをあげる魔法により、人間から5秒で無人島の端へと、ついていた。人間軍の真正面に立つと、ルシファーは背の大剣縦に一振りすると…
「爆破が今日も綺麗だ…」
戦車、飛行機は大爆破し、綺麗にどす黒い雲をあげる。映画でしか見れなかった光景が…今では飽きるように見れるww
俺は人間は、人間だけ吸い込むゲート、を作り、日本へ帰した。
「日本か……人間が残ってる可能性がある!探索して伝えろ!」
指示すると『了解!』と皆返事をした。
日本軍が来ると毎回、オタクが10人程度来ている。まぁ…無理もないか…だって「魔族がいた!」って発表されたら、俺でも喜ぶぞ…。
最近、日本軍はアメリカみたいに、攻撃的じゃなくなってる。前も、同盟しよう、と言って内閣総理大臣が来た。そこで俺はある要求をした所、同盟は日本が断った。空中に浮かびながら、そんな事を考えていると…
「3人見つけました。1人は迷い込んだ子供のようで泣いていました。その他2人はオタクと思われます」
「ナヨツ伝令ありがとな。じゃあゲートで帰してあげて」
「承知しました」
フェアリーの青年が降りていき、人間をつかんでるオーガに、そう伝える。「俺はここで夢のハーレム生活を!」とか「ここで…俺は俺はぁぁぁ」聞こえてくるんだけど…
ゲートに二人のオタクが入ると静かになった。
「いつもこんなに、ぬるいバトルは私はいやだ!」
「ライルか…乙ー」
「乙ーじゃないわよ!馬鹿!」
ライル・ルーズ。光大陸の王女。妖精の割には気が強く、物理攻撃力も高い。ツインテールの金髪と翠目とゴールドの翼で、ビキニアーマーをつけている。
可愛い…、と惚れていると…
「なんでこんな所にいるの⁉︎首取られたら終わりでしょ!」
毒舌を食らわせられた…
「オーガは俺しか指示聞かないじゃん!」
「は?あんなオーガ見殺しにすればいいのよ」
「おい…」
「冗談よ。冗談。それより今度、私の国に美味しい店出来たから…いかない?」
少し頬が赤くなりそう言うライル。
下をうつむいてる。
「今でいい?」
「ひゃっ…!い、いいま⁉︎」
早くして欲しいじゃないと…
「うん。腹減ってるし、暇だし」
「じゃあ行きましょ。ついてきて♪」
「楽しみ〜」
ライルの顔はまだ赤いが、とても楽しそうな顔をしていた。
光の大陸の方へ話しながら、飛んで行く2人。これで安心だ。
「魔王様!又…ご勝手に!」
サボっても、ルシファーに追いつかれる事が無いからな(^ω^)
無人島には魔王を大声で探す、ルシファーがいた。
次はあの2人のデートです。
デートの部分…ノートに書いてないんだよな…ご期待ください(^∇^)