魔界
ゆっくりしていってね
随分前に拐われて、何故俺は魔王になったんだっけ…そうだ。魔界の民の苦しむ顔を見たからだっけ…そんな事は今はどうでもいい。俺は人間が好きで嫌いだ。悪はまだいいが…
下衆という人を踏み台にする奴らがいる。だが逆に優しい奴らもいる。
俺は悪があってもいい…だけど、人を表でしか見ないで差別する奴らは嫌いだ。でも魔界は裏も見て差別する…悪だけど、仲間を踏み台にしない奴らだ。だから俺は魔王になったんだろうな。
人間と魔族を戦ってる戦場を見てそう思った。
「あー疲れた…今回は長引いたな…アメリカ軍本当しつけーな」
脱力をし、奥のダイアモンド(紫色)椅子に座る。紫色の照明が悪魔の仮面を付けた彼を照らす。彼は仮面のような物をつけて素顔は見えず、表が黒、裏が赤のマントを着ていた。
「指揮お疲れ様です。魔王様」
「もう誰もいないんだから、魔王って言わないでくれ…飽きた」
一人の堕天使が現れる。背には1メートルを超える大剣がある。イケメンで灰色の髪、まだ30歳にみえそうだが…7200歳だ。
「ルウは人間界を征服するのですか?」
「するに決まってんだろ」
俺は魔族でも魔族のハーフでも無いただの人間だ。でもある日魔術が使えるようになり魔族に拐われた。高宮ルウが俺の本名。俺は最初は怖かったが、今では楽しく魔界をすごしている。こいつは堕天使ルシファー
四天皇の1人で俺の守護を担当している。ルウはマントを脱ぎ捨て、仮面を外し後ろに投げた。後はメイドがやってくれるだろう。
「ルウ君ご飯出来たよー」
「おう!行くよ。」
大きな扉が開くその少女と比べると2倍はあるのがわかる。
この少女は佐藤ふゆみ。俺が拐われる時におまけで連れ拐われた幼馴染みだ。いつもパジャマの上に緑髪の天パでおっとりしていて難しい事はわからない。でもすぐには泣かない。魔族に連れ拐われた時も泣いてなかった。
これがいつもの日常だ。
そして、照明が彼を照らすと、普通の少年がいた。短パンにTシャツにはI love アニメと書かれている。
俺には魔界の王になるのが夢だった。
食堂に入る
中には大きなテーブルと16個の椅子があった。その最も前に、3人座っている。その1人を見て喜ぶウル
「アルラアウスさん」
「おう!久しぶり言われた事をやってきたぜ」
風属性の民の鳥族の王 アルラアウス・ラウン。鷹によく似ているが、羽の色がシルバーでかっこよい。
「座ってください。冷めてしまいます」
「 早く食べたくて、うずうずしてるんだろ?素直にいーーごめんなさい。あっ俺の関節そっちに曲がらな(ボキッ☆)折れたぁぁ痛ぁぁぁぁ」
「フンッ」
俺の骨を折ってから、再び椅子に座った。ツルヤかな黒色の長髪と大きな胸と丁寧な言葉使いが上品なお姉さんに見せられる。アスタロト堕天使だ。四天皇の一人でもある。頼りになる人だ。
ルシファーが魔術で治してくれ、皆が椅子に座った
『いただきまー』
全員でいただきますをしようとしたら…なん「うおおおおぉ」か聞こえ「うおおおおぉおおおお」るんだが…面倒だからほっといたのに。
「(ドゴオ)飯だぁ!」
また、扉タックルで破壊したよ…さっきまでいびきかいて寝てたのに、飯の匂いで起きたよ。これで124回目だ。火属性と鬼族の王ルメヴェル・ドグラ。熱血&食いしん坊馬鹿なのにスタイルバツグンの女。角は2本で身体は赤い。鬼は魔族の中でも狂戦士と呼ばれるほど強く、たくましく、戦争馬鹿。
「早く座りなさい」
「早く食べたいんだろ?」
「………(威圧)」
「ごめんなさい…」
「じゃあ食べようぜ待ちきれないから!」
ルメヴェルがそう言うとみんな揃って「いただきます」をした。
席は俺の前の席に右からルメヴェル・ルシファー・アルラアウスだ。俺はふゆみ・俺・アスタロトだ。
「今度ふゆみさん。料理の仕方教えてくださいね」
「いいよー」
「ふゆみの作った料理サイコーだぜ!」
魔界の食べ物は色が違いすぎる…
闇の大陸→紫中心
光の大陸→神々しい(光ってる)
色が紫でも美味しい。それを幼馴染みが料理すれば無敵である。
「みんな〜おかわりいっぱいあるから、沢山食べてね〜」
「ふゆみおかわり!」
「ルウ君どうぞ〜」
本当美味しい。でも
「………(バクバクバク)」
「汚いです。もっと綺麗にたべれないんですか」
「………(バクバクバク)」
ルシファーの声も聞こえてないらしいw本当汚いな…いつ見ても不快だ。
「ルウ君。あーん」
「あーん」
しょうがなくやる。泣かれるので…やらないとね…
「ルウあーん(威圧)」
うわぁ。あーん しないと俺殺されるんだけど…
「あ…あーん」
うん食わせてくれた料理どちらとも美味しい。
「今回は長引いたらしいな」
「アメリカ軍だし…ちょっと本気だったからね…水爆持ってたし」
アルラアウスにそう答える
「ルウ君そうなの…」
漫画・小説のような勇者が出るような戦いでは無い。まだむしろそっちの方が可愛気がある。機械軍VS魔法的なバトルだ。機械は魔術を超えるものがあるから勢力は同じぐらいだろう。
「ルウ様が、魔王でなければ負けていましたね」
ルシファーがそう言うと「そうだな」とアルラアウスが言いそれに「ウンウン」とうなづく。いくらこいつでも水爆だったら、死ぬだろう。
俺が魔王になってまずやった事は戦争を全て撲滅(四天皇と俺で)した。
妖精族が一番最初に仲間になってくれて、それでどうしても戦いをやめない種族にはコロッセオを作り、満足させた。俺の魔術はとても小さかったが、ルシファーと嫌々特訓をしていると魔界で一番強くなっていた。今でもしている。ふゆみは平和主義なので火をつけるぐらいの魔術しかない。
「なんで魔王は力があるのに人間界に攻めないんだ?四天皇もいるのに…」
「あのなぁ…」
(ルウ様はきっと計画的なのです)
ルシファー思考↑
(ルウ君は優しいんだ)
↑ふゆみ思考
「ゲーム・ラノベ・アニメ・漫画が無くなるだろうが!」
『そこ(ですか)(なの)⁉︎』
発言者以外大声でそう叫んだ
「なんでみんな「うわぁぁーマジないわー」って顔してんだよ!幼馴染みは何故にそんなにショックうけてんだよ!」
ふゆみの顔が死んでいる…
何故⁉︎
「じゃあ「人間が何もしなかったら逃せ」や「人間が来たら魔王に連れてこいは⁉︎」
ルシファーに畳み掛けられる。
「俺は人間好きだし、嫌いでもある。戦争に来てるほどんどの人が待ってる家族がいるんだ。そいつらを殺して楽しいのか?虚しくならないか?それは違うだろ?」
「……おっしゃるとおりです」
「本当にルウが魔王になって良かったですね」
「みんなに言っとここれで納得してくれる。」
全員が感心してくれる…今、考えた言い訳なんですけどーって言えない(汗)でも俺の気持ちは入ってるから結果オーライで
「食べ終わったから、城下町歩いてくるわー」
さて、外ぶらぶら歩いてこよ。
「私も行こうかしら暇だし」
「ルウ君私もー」
そしてアスタロトとふゆみがついてきた。扉(破壊されてます)を出て
「魔王様さりげなく、特訓サボらないでください!」
と聞こえた。
「やべぇ!走るぞ二人とも」
ばれたよ…クソォめっちゃさりげなかったのに…
うーん。まぁまぁだと思います