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GOERADI【ゴエラジ】1:2(30分台本)

作者: 七菜 かずは

GOERADI【ゴエラジ】






※アドリブ、アレンジ、なんでもやって下さい。本物のラジオっぽく! リアリティ溢れる演技を期待します。

※ネット放送やネット掲示板を舞台にした感じを意識して書いている台本なので。主にリーヤの台詞、ネット記号をふんだんに使っています。ご了承下さい。






★★★★★


※ベテラン役者の場合。的場 リーヤ役は、台本チェックをせず。キャラクターチェックのみして下さい。

※川越役と高萩役は、きちんと台本チェックをして下さい。


★★★★★






■CAST(1:2)

川越かわごえ 尚樹なおき

ポーカーフェイス。マイペース。ぶれない。大御所有名声優。しっとりな低音か、中低音な普通の喋り方。奇麗でクリアな声。

出身は関西だが、ナレーションの仕事も多く、長い経歴がある為。美しい標準語で話す。たま~に関西弁が出る。滑舌がいい。


的場まとば リーヤ

ベテラン声優兼シンガーソングライター。可愛らしい女の子。丁寧。天然。ちょっとバカ。ロリ?

栃木出身。


高萩たかはぎ のの

ベテラン声優。リーヤよりもキャリアは長い。舞台やミュージカルもやっている。頼れるお姉さん。声優なので、地声は若くても、老けていてもいい。

埼玉出身。





■役表(1:2)

川越♂:

リーヤ♀:

高萩♀:






■作者構想

ぐっだぐだしてる話が書きたい。

1:2の台本が、ない。

雰囲気いい感じの、大人~なラジオ台本!

一応起承転結あり。

仲良しな三人。(たまに飲みに行ったりする)






■開幕


 番組がスタート。向かい合って座っている川越と的場。DJブースの席は、あと二つ空いている。

 高萩は、開始と同時にレックタウンに入って来る。


川越(かっこよく決めて!)「はいこんばんは。FM、0966、レックタウン。今夜もわたくし、川越かわごえ 尚樹なおきがお送り致します。ゴエラジ。今夜のパートナは……? なんとー。アニメ・『エスティレディランド』から、話題のヒロイン歌手、的場 リーヤさんがいらっしゃって下さいましった!」(拍手)


リーヤ「はいこんばんは。的場まとば リーヤですっ」


川越「はいりー君。はい」


リーヤ「はいぃ。ふふっ」


川越「ちょっとねえ。俺、りー君が大人になっちゃったの知らなかったんですよ」


リーヤ「へぇっ?」


川越「かなり古い知り合いじゃないですか……」


リーヤ「そうですね! ズズズッ……」(水を飲む)


川越「りー君が12歳の時から知っている訳ですよ! っていうか開始早々水を飲み始めましたよ先に飲んどけー」


リーヤ「いやっあのっ喉かっわいちゃって!」


川越「はい。CM入ります」


リーヤ「ちょ! 川越さん!? はやいです! まだ! まだはやいです!」


川越「りー君」


リーヤ「はいっ」


川越「ハタチですか……」(感慨深い)


リーヤ「あっ。はい! お陰様で~」


川越「実は、誕生日プレゼントをですねぇ……」(机の下に手を入れるジェスチャーをしてゴソゴソしてる)


リーヤ「えっほんとですか!?」


川越「うっそーでーす。なんもーなーいーなんもなーいー♪」


リーヤ(台詞被せて)「なんですか! おこです!」(すっげー怒る)


川越「誕生日プレゼントなんてこの俺が買ってくる訳ないじゃん」


リーヤ「川越さんキツ!」


川越「で。今日は生歌披露ということで……!」


リーヤ「え!? いや、生歌はちょっと聞いてなぃっ……!」


川越「なんでギター持ってきてないんですかー!」


リーヤ「えっ!」


川越「期待してたのに」


リーヤ「すみません!? 楽屋行けばありますけども!」


川越「いや。いいです。こないだリリースしたシングル、ちゃんとうちのスタッフーが買ってきましたから」


リーヤ「え!」


川越「いい曲だよね」


リーヤ「川越さんも買って下さったんですか!?」(嬉しそうに)

川越「いや。買ってません」(すっぱり)


リーヤ「なんでぇ」


川越「今日リー君がリボンかけて持ってきてくれると信じていましたので」


リーヤ「わぁー↓」


川越「誕生日ありがとう川越さんのお陰ですみたいな」


リーヤ「川越さんに感謝をする日なんですか?」


川越「はい」


リーヤ「そうですかw」


川越「お便りいきます」


リーヤ「はいw」


川越「日高のルフランさんから」


リーヤ「エヴァ好きですね! きっと」


川越「リーヤさん、川越さん、こんばんは」


リーヤ「こんばんはー」


川越「リーヤさんは、人参を育てているらしいですね」


リーヤ「あはい!」


川越「え……? 嘘でしょ? 何? りー君大丈夫?」


リーヤ「えっ。そんなに引く?」


川越「リー君が何か生命を育てるなんて出来んの?」


リーヤ「ちょ、川越さん私をどういう目で見てるんですか?」


川越「ハタチになりましたね」


リーヤ「そう! はたちになりましたっ!」

 

川越「人参娘を買いました」


リーヤ「人参娘を買いました?」


川越「人参ってほら。二股になるでしょ」


リーヤ「はい?」


川越「スカート穿かせたりするでしょ」


リーヤ「いつどこで何がですか!」


川越「次のお便り行きまぁす」


リーヤ「川越さんいつもよりキャッチボール出来てませんけど!」


川越「吉野家のドラゴンネズミィさんから」


リーヤ「牛丼屋さんって、たまーに行きたくなりますよね!」


川越「こんばんみ。オツカレサマです。早速ですが、リーヤさんの非公開サイズを教えて下さい!」


リーヤ「えっー!?」


川越「さあ。ハタチのりー君。いかがかな! いつでもメモ出来ますよ!」


リーヤ「いやややや、いかがってなんですか」


川越「りー君グラビアやったことないもんね」


リーヤ「そうなんですよ! だからこうやって直接的に胸の話とか振られないんですよ!」


川越「へぇー」


リーヤ「あんま興味ない感じですね? もう手首のサイズとかでいいですか」(おこ)


川越「いや。つまんないサイズは、いい」


リーヤ「目が怖っ!」


川越「大丈夫です。もう、電車も動いてないような時間ですから」


リーヤ「なに、えっ」


川越「りー君が無理なら僕の胸の話に移行するしかなくなるんですけど」


リーヤ「誰得ですか!?」


川越「リィ得ゥ!」


リーヤ「川越さん今日変です!」


川越「ちょっと今朝ね。アンフェアなことがあって」


リーヤ「あんふぇあ?」


川越「アッ。アンニュイだった」


リーヤ「アンフェアってなんだっけw」


川越「朝実は直撃されまして。鳥に。腹を」


リーヤ「ええええええ!?」


川越「たっくーるーゥ! みたいな」


リーヤ「えーっ!? えーっ!?!?!?」


川越「だからお腹痛いんだよ」


リーヤ「アンニュイっていうよりも! それもうショックですよ!!」


川越「三針、縫いました」(脱ごうとする)


リーヤ「嘘!」


川越「うっそー」


リーヤ「川越さんもう嫌いです」


川越「はははは」


リーヤ「乾いてるー……」


川越「いやいや。今日はりー君の誕生日ですから。そんなつまらない嘘ばっか並べて楽しんでいる訳には、いきませんッ」(キリッ)


リーヤ「本当にんなこと思ってます!?」


川越(スタッフのカンペを見て)「はい。本日は、りーくんの為に、花束を持ってこの方が駆けつけてくれました!」

リーヤ「!!?」

高萩「はいどうも」(普通に入って来る)


リーヤ「わー!!? えっ!? ののさん!?」


高萩「はいおめでとう」(薔薇の花束をリーヤに手渡す)


リーヤ「わあー!? ありがとうございますうっ! わあ、わあっ!? 薔薇ぁ!?」


川越「超ベテラン声優、高萩たかはぎ ののさんです」

リーヤ「ののさんだー! ののさんだー! わあーっ!」

高萩「テンションたっけえ」


川越「お座り下さい」


高萩「どうもでーす」

リーヤ「ののさぁん!」(抱き付く)

高萩「りーやー」

川越「はよ座れ」 高萩「はいっはいっ」


川越「来れないって言ってなかった?」


高萩「いやあのね? だから。23時から撮りがあったのよ。で、それが押す……か、なあ? と、思って」


リーヤ「えっ。じゃあほんとにサプライズだ!」


川越「いやだから言ったじゃん」


リーヤ「台本には何も書いてありませんでしたけど」


川越「おいー。やめろー! ゲリラ・ラジオで、売っている! りー君はりー君で居ればいいのだよ」


リーヤ「ほー」


高萩「で。リーヤのスリーサイズ早(hayo)」


リーヤ「えーっ」


川越「あ、俺目瞑ってるんで」


リーヤ「目をつむる意味!w」

高萩「そして指の隙間から両目ガッチリ見てる!」

川越「ちゃっきーん」

高萩「リーヤ私より胸の脂肪率は高いと思うんだよね」


リーヤ「ししし死亡率? チーン。なむうー」


川越「なんでやねん」


リーヤ「私のサイズなんかより! ちょっと話題変えましょう!」


高萩「変えさせませーん」

川越「リーくんがサイズ言ったら変えるよ」


高萩「100、50、100」


川越「それは……!」


リーヤ「おいい! わたくし、的場 リーヤ! 見事に皆様の有り難いつぶらまなこでハタチになりれましたっ!」


高萩「(この子)大丈夫?」(川越に)


川越「俺日本語にはちょっとうるさいよ」


リーヤ「えっ」


高萩「皆様の、はい、続けてー」


リーヤ「みみみ、皆様のー」


高萩「温かいご声援があり、はい」


リーヤ「あたたたかいごせんえんがあり」


川越「五千円がありって言った」


リーヤ「もおやだ! 川越さん嫌いです!」


川越「ぬくいのかな?」


高萩「羽柴秀吉かな?」


川越「当時じゃ、もう大金ですよね」


高萩「そうかも知れない」


川越「的場一族は武家だったそうな」

高萩「ほほーっ」


リーヤ「なんの話ですか!」


川越「猿とか」


リーヤ「やめて下さい! 歴史2の僕には辛いです!」

川越「突然僕っ子になりました」

高萩「それは十段階で2ということ?」


川越「でも歴史上の人物だということはわかっているようじゃないか」


リーヤ「だって芸能人でそんな名前の人聞いたことないですっ」

高萩「確かにっ」


川越「で。りー君のパンツの話ってまだ?」(テーブルを爪先でコンコンコンコンして急かす)


リーヤ「ぱんつ!?」

高萩「Sでしょ」

川越「綿派ですか? 絹派ですか?」

リーヤ「ぱんつの繊維までわかりません!」

高萩「毛糸けいと派だと思う」

川越「じかで毛糸なの!?」 高萩「wwwwwwwww」

リーヤ「違います!! 話題変えて下さい!」


川越「今日は的場リーヤさんの生誕祭ですからね!」


リーヤ「そうですか!? っごほっごほ!!」

川越「そうですよ。どうした?」


高萩「むせた」(リーヤの背中をさする)


リーヤ「ごほっごほっごほ!」(水を飲む)


川越「大丈夫」


リーヤ「すwみwませんwww」(咳き込みながら)


 水を飲む。


リーヤ「んっ、んっ、……はー……」


川越「落ち着いたでしょうか」

高萩「りー君どうした大丈夫」

川越「お気づきだろうかネット放送をご覧の方はお気づきだろうか。我らが的場 リーヤ、もう既に500ミリリットルの水を飲み干し。来たばかりの高萩の未開封ボルビックを奪って半分飲みました」

高萩「いつものことだけどw」


リーヤ「ぷはっ! すみませんっ! 話題変えて下さい!」


川越&高萩「なんの話もしてないよ!」

川越「状況説明はしたよ」


リーヤ「うぁぁ……! 恥ずかしい~!」


高萩「おい可愛いぞー」


リーヤ「可愛くないです!」


高萩「よしよし」


川越「これは僕もりー君を撫でていい運びですか」 高萩「駄目です」

リーヤ「セクハラです! 川越さんセクハラです!」

高萩「川越さん最低です」

リーヤ「燃えつって下さいぃ!!」(燃え散るが言えない)


川越「ありがとう!! よし。まずは足からいこうか」


リーヤ「やめてくださいっ! もう大人なんですから!」


川越「心は少年のままですッ」


リーヤ「大人なんですからあ!」


高萩「川越さんはしゃーない」


リーヤ「ののさんの落ち着きようを見習って下さい!」


川越「いや落ち着いてるよ」


リーヤ「私よりは!」


川越「セルフ突っ込みー?」


 リーヤ、水を飲む。


高萩「ほんっとに水分取るよね」 川越「確かに」

リーヤ「命ですよ! 人の九割は水分ですよ!」

高萩「いやそれはおかしいw」 川越「クラゲか」

高萩「どうしたの」 川越「りー君は幼稚園卒小学校中退が最終学歴かな?」

リーヤ「違います!」

高萩「透けちゃうわ」 川越「人間はゼラチンになったのかぁ」

リーヤ「声優の専門学校出てます! 高校出てます!」


川越「大丈夫かな」


高萩「リーヤ、ブルースとビーフの違いがわかんないんだもんね」


川越「何どういうこと?w」


高萩「ブルースとビーフ」

川越「りー君わっかんないの?」

リーヤ「お肉です!!」

川越「キッター」

高萩「お肉ですw」

川越「どういうお肉なのか教えて貰おうか」

リーヤ「えっと、ブルーフは……」

川越「んー?」 高萩「ブリーフ?」

川越「パンツの話に戻るのかな?」

リーヤ「あれっ!? ブルーツ!?」

高萩「フルーツ?」

川越「ブルース、ブルース」

リーヤ「なんか、骨がついてるやつです! 白とか黒の……」

川越「スペアリブかな?」

リーヤ「えっ?」

川越「スペアリブのこと?」

リーヤ「えっ」

川越「なに肉?」

リーヤ「とっ東京ではそう言うんですよ!!」

川越「おーい!? 突然関西と関東の格差発言ですか!?」

高萩「面白過ぎる」

川越「おい、おい。ここで突然関西出身ディスられると思わんかったわ」

リーヤ「えーっ!? 違いますう!」


高萩「リーヤと話してると辞書が欲しくなるよね」

川越「自分が間違ってるのかなって」


リーヤ「ヤーッヤーッ。あのっ、あのうっ!」

川越「はい。ダチョウ倶楽部?」 

リーヤ「どうぞどうぞ!!」

川越「wwwww」

高萩「なんだ立つのか?」

リーヤ「立ちますっ!」

川越「はい」

リーヤ「座りますっ!」

川越「はい」 高萩「忙しいなw」


リーヤ「私、川越さんにお願いがあってえ!」

川越「僕のぱんつの話無視したのにですか?」

リーヤ「~~~~!」(息を吸い込む)

川越「お願いとは」

リーヤ「“一番粘り大臣サマッ!!” の、キングトリュフ大臣の台詞を生で聞きたくて……!」

川越「ええ~~~~~~~~~っ!?」(超嫌そう)

リーヤ「駄目ですかあ?」

川越「何それチップ貰えんのお?」

高萩「百円かな」

リーヤ「物々交換で!」

川越「じゃあパンツだなあ~」

高萩「パンツ貰うの?」

川越「はい」

リーヤ「パンツ無理ですぅ……! これでぇ……!」(涙目で、高萩から奪った水を川越に差し出す)

川越「なんと的場 リーヤ選手、先程高萩 ののさんから奪った、もうほとんど入っていないボルビックを僕に差し出してきましたよ舐めているのか声優業舐めているのかー!?」

リーヤ「舐めてませぇん!」 高萩「wwwwwwwwww」

川越「飲みかけですよ。プレミアつくのかな?」

リーヤ「違いますう!」

川越「じゃああれだ! りー君! 久々に名物の! あれ見せてよ」

リーヤ「ん?」

高萩「まさかアレ?」

川越「コーラ!」

リーヤ「えっ。あるんだったらいいですよ。でも五百ですか?」

川越「チッチッチ。りー君。まさかその芸を五百だなんてちっさいペットボトールで終わらすわけないっしょー」

高萩「スタッフさんに買ってこさせるの?」

川越「りー君! そちらのブースの冷蔵庫に! 僕先程仕込んでおきましたっ」

高萩&リーヤ「おおーっ!?」

リーヤ「1リットルですか?」


 スタッフがコーラを持ってくる。


川越「2リットルです!!」

高萩&リーヤ「おおーっ!」


川越「ではミュージックスタート!」


リーヤ「わっかりましたあっ!」


 激しいロックが鳴り響く。立ち上がるリーヤ。髪をかき上げて、2リットルコーラの蓋を開け。くるーっと一回転する。


川越&高萩「ヒューヒュー!!」(拍手しながら)


リーヤ「いっきまーすっ!」


川越&高萩「おーっ! せーのっ!」


リーヤ「んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、……!」(一気に飲み干す)


川越「すげえ。何回見てもやっばい」

高萩「リーヤすごいっ!」(拍手)


リーヤ「んっ。んっ、んっ、んっ、んっ……ぷっはぁ!! うるああ!!」(空いたコーラのペットボトルを投げ捨て。右手の甲で口を拭く)


 曲がC・Oと同時に、カンカンカン、というゴングの音が鳴って。


川越&高萩「おおおーっ!!」(拍手)

リーヤ「はぁーっ……」(大満足)


川越「レスラーみたい!」

高萩「これライブでもたまにしかやらないよね」

リーヤ「そうなんですよ! オープニングでやってくれって良く言われるんですけどっ」(ペットボトルを拾いに行く)


高萩「このちっこい身体でよくもまあここまで出来るよね」

川越「りー君の喉どうなってんの?」

リーヤ「んっ! でもリーヤも大人の仲間入りしましたからっ!」


高萩「そうだね。えっ」 川越「お座り下さい」


リーヤ「結婚出来ますから!」(座る)

高萩「ん?」

リーヤ「ハタチですから!」

高萩「ハタ……? 結婚は女は十六……」

川越「日本はいつから民法が改定されちゃったのかな?」

リーヤ「えっ。ハタチじゃ……」

川越「ここって中国だったっけ?」

リーヤ「へ?」

高萩「中国は女はハタチで男は二十三、だったかな」

川越「そうそう」

リーヤ「国によって違うんですか!?」

高萩「そうですよ?」

川越「りー君ボケなの?」

リーヤ「エッ」

高萩「人類共通法的な?」

川越「オリンピック拡大化?」

高萩「あーあー」

リーヤ「コスモの世界では!」

高萩「コスモ?」

川越「宇宙法かな?」

リーヤ「ちゅきゅうです!」

川越「ちゅきゅう?」

リーヤ「地球です!」(おこです)

川越「面白いんですけど」


高萩「川越さんって駒沢の法学部出身ですよね?」


川越「ええ、まあ。でもそれくらいは小学生でも知ってると思いますけど」


リーヤ「川越さんって声優の専門出身じゃないんですか!?」


川越「なんと。りー君は色々と勘違いしているようだ」


高萩「誰もが声優は専門行くわけじゃないのよ? リーヤ」


リーヤ「うっえええー!? っていうか、なんでっ、えっ? じゅうろくさいですか!?」


川越「男性は十八な」


リーヤ「あらあ……」


高萩「あらあって、何りー君結婚したいの?」


リーヤ「いやっ全ッ然ッ!!」(真顔)


川越「凄い顔怖いよ」


リーヤ「川越さん結婚願望あるって言ってたのに中々しませんね?」


川越「ぅうっせえよw」


リーヤ「大丈夫なんですか?」


川越「まったくもって余計なお世話」


リーヤ「可哀想……」


川越「そのチワワみたいな目で見ないで」


リーヤ「ぎゅいーん」(手を双眼鏡みたいにして川越さんを見詰める)


高萩「wwww リーヤ先週のゴエラジ聞いてない?」


リーヤ「はい? えっ、えっ? え!?」


川越「始まった当初は、必ず欠かさず聞きますって言っていたのに……! あの頃の君は……もう……居ないのかッ!」


リーヤ「ぇー! わー!? ごめんなさいいいい!? ちがっちがうんです! 先週は海外ロケがあってぇ!!」


高萩「へ~。ロケか。いいな~どこ?」


リーヤ「グアムですっ!」


川越「やってんじゃんグラビアw」


リーヤ「ちっちがいますよ!! ジャケット撮影ですう!」


高萩「ロケって言わなかった?」


リーヤ「あ、ロケも、あったんです」


高萩「あ~」


リーヤ「ののさんはCD買ってくれました!?」


高萩「ヘッ……。……はいっ」


川越「間があったね」


リーヤ「この二人私に冷たくないですか!」


高萩「いやむしろリーヤ持ってきてくれなかったの?」


リーヤ「エッごめんなさいw」


川越「俺らの仲なんだからねぇ」


リーヤ「ごめんなさああい!」


高萩「いや。ごめんなさい」


川越「じゃあ、曲流そうか」


高萩「はい」


リーヤ「お願いしますっ」


 リーヤの新曲が流れてくる。


川越「先週にリリースしたばかりの、的場 リーヤさんの新曲、『キャラメルフルート』、『チェリーカフェで待ってる』、二曲続けてどうぞ。えーCM挟んで。的場 リーヤさんと、高萩 ののさんとの対談まだまだ続きますー」






 曲が終わって、CM開け。


川越「FM、0966、レックタウン。今夜もわたくし、川越かわごえ 尚樹なおきがお送りしております。本日が誕生日ーなシンガーソングライター兼! 売れっ子声優の的場 リーヤさんと、その先輩・高萩 ののさんをお迎えして。両手に花バナ、バナ、ナ、で、お送りしておりますっ」


リーヤ「いえーい……」

高萩「いやーい……はぁー」


川越「眠いのかな? 溜め息やめて?」

高萩「すんません」

リーヤ「眠くーっ! ないぞーっ!?」 高萩「ないぞーっ!」


川越「飲んできちゃったのかな?」


高萩「ちょっとCM中にコンビニまでダッシュしたね」

川越「ハァァァッ! って?」

リーヤ「えっ。こ、こーれーは息切れしといたほうがいい感じですか?」


川越「誕生日なのに自分で行った!?」


リーヤ「えっ」


高萩「ウーン。まあ最年少だからしょうがないよね」


リーヤ「だってだってっ。川越さんに頼む訳にいかないじゃないですかっ。MCなのに!」

高萩「あそこに居る君のマネージャーに頼むという選択肢はないのかな?」


リーヤ「はっ! あっ!」


川越「天然でしたー」


リーヤ「私の話とかもうどうでもいいんですよ!」


川越「いやいや。りー君。もう他の所でCDの話とかは沢山してるだろうから。ね。まあここではぐだっと私生活の話、していってよ」


リーヤ「いやっ! いや!」


高萩「どうした」


川越「新曲の話する? どうぞ?」 高萩「どうぞ?」


リーヤ「んー。昼間の葛西さんの番組で散々語らせていただいたので……」


高萩「っていうか曲聞けば十分伝わると思う」


リーヤ「本当ですか!?」


高萩「すっごい好き」


川越「高萩、カラオケで歌ってたよ」


リーヤ「えーっ!? うそーっ!?」


高萩「すいません」


リーヤ「いやいや! なんで謝るんですか!」


川越「ちゃんと初回限定版買ってましたからね」


高萩「はいッ!」


リーヤ「はー!? はー!? なんですかさっきの嘘ですか!」


高萩「フッ。嘘つきは泥棒の始まりって言ってな」


川越「凄いものを盗んで行きましたよ」


リーヤ「彼女は何も盗んではいかなかったわ……」


川越「いいえ。貴女の、心を……!」

高萩「wwwwww」

リーヤ「のーのーさーんっ!!? ちょっとかっこよすぎですう!!」


高萩「惚れろ」


リーヤ「ののさんって絶対モテますよね!」


高萩「ええええ。何やめてそういう話いらない」


リーヤ「ののさんもはやく結婚しないと!」


高萩「うっわー↓」


川越「ほんとに先週聞いてねーんだな」


リーヤ「へ?」


高萩「ちょっと面白い。ちょっと今日来なければよかった」

川越「俺も来なければよかった」


リーヤ「えーっ!?」


高萩「川越さん。川越さん私は言わないよ。私からは言えないよ」


川越「うっわ。すっげーFAXきてるって」


リーヤ「なんですか?」


川越「じゃあ新曲のこと語っちゃう?」


高萩「そうですね! リーヤの歌詞って、こそば切なストレートだよねー」


リーヤ「ちょっと! そんなことより結婚の話しましょ!」


川越「なんなんだ俺らおちょくられてるのか?」


高萩「わからない」


リーヤ「お二人が売れ残る方が問題です!」


川越「リーヤさんのCDはセールスが順調なようです」


高萩「ものっそい自信がある訳ですね!」


リーヤ「いやいやいやいあ!」


川越「俺が売れ残ると決めつめないで頂きたいッ!!」


高萩「カッw」


川越「何」


高萩「いや、ちょっと面白かった」


リーヤ「川越さんは男だからともかくとして!」

川越「いや俺ももういい歳なんだよ」


リーヤ「母体には限界がありますから!」


高萩「そうだね」


リーヤ「あっ!? だから女性のほうが結婚出来る年齢がはやいんですか!?」


川越「すげえ。よくわかったね」

リーヤ「精神的な問題ではないんですね!」 川越「ええ」

高萩「今日一番頭使ったんじゃない? リーヤ」


リーヤ「なんか酷いことを言われている気がー」


川越「では! 脳を使ったご褒美に。スタッフーがさっきからニヤニヤしながら読まれたいFAXを僕の後ろにスッス差し込んできているコレを、りー君に読まさせてあげよう! どれにしよ、一番上のでいっかな? はい」


リーヤ「えっ! いいんですか!?」


川越「どうぞー」


リーヤ「お便り読ませていただきまぁすっ!」


高萩「はーい。嬉しそー」


リーヤ「フロン50%さんからのお便りです! リーヤちゃん、ののちゃん、川越さん、こんばんは!」


川越&高萩「はい、こんばんは」


リーヤ「“リーヤちゃん、わざとなの? ネットや新聞すら見ていないってことなの? 聞いている限り、なんだか本当に知らなさそうな、リアルな感じがしたんですが、ヤラセですか?” ……えっ、何これ。えっ“とにかく、川越さん、もう十年以上ゴエラジを聞いているいちファンとして、先週のラスト発言はびっくりし過ぎて全身の毛が抜けました。川越流脱毛法、ヤバイっす!”えっ。そんなんやってたんですか? ” 責任取れよな! 男・川越! お幸せに!!!! そして、奥さん、ありがとう!! 俺達の兄貴を宜しく!!” ……えっ? これは……?」


川越「ありがとうございます」


高萩「ごめんなんかほんっとむっちゃ笑えるんだけど」


リーヤ「んん……!!?」


川越「確認しようか? 大丈夫?」


リーヤ「えっ。あ、はい」


川越「先週の、放送。リー君聞いてないんだよね?」


リーヤ「……はい。えっ……。……きいてないです」(ウイスパー)


高萩「本当に聞いてないんだと思う」


川越「先週。別のアニメの宣伝で、沖野おきのくんと深山みやまちゃんが来てくれてて」


リーヤ「おお、おお! 同期です!」


川越「で」


リーヤ「でぇ……」


川越「わたくしごとなんですがちょっと最後に、結婚しましたーみたいな話をしたんですね」


リーヤ「あっ? えっ? えっえっえっえっえっえっ?」

川越「wwwwww」

高萩「狩りに失敗し過ぎて虚弱且つ挙動不審になってる猛獣のようだよりー君」

リーヤ「えっ。沖野が、ですか!?!?」


川越「い、いや。ちゃうっ」


リーヤ「みゃあですか!? えっ。あの子彼氏と別れたばっかって聞いたんですけど!!」


川越「……俺……?」


リーヤ「おれえーっ!? 何!? ちょっとー!! ちょっと私立ちます! えーっ!? ちょっとエッ! ちょっと! ちょっと!」


川越「ちょっとって言い過ぎじゃない?」


高萩「川越さんも立てば」


川越「わかりました。俺も立とう」


リーヤ「ちょっと……! 川越さん……! 本当ですかっ!」


川越「結婚しました」


リーヤ「ちょっとー!! ええーっ!? おめでとうございますう! あっ。花束どうぞー!」


川越「あっ、ええーっ」

高萩「www 私があげたやつww」


リーヤ「え、ちょっと信じられない……」


川越「座らない?」


リーヤ「座れない! ええーっ? 誰……とですか?」


川越&高萩「wwwwww 誰と?? wwwww」


リーヤ「えっ。何。もうやだ。えっ、同じ業界の方ですか? 一般の方ですか?」


高萩「一般!」

川越「一般じゃねーよw なんなの」


リーヤ「誰だろう……」


川越「さあ。そろそろお別れの時間になって参りました」

高萩「あらあー」 リーヤ「はっや! ええーっ!? ちょっと!」


川越「りー君! じゃあ、はっぴばーすでぃとぅーゆー歌おっか」


リーヤ「えっ。なんで!? 自分に自分で!? いやいや! ちょっと、今日は生歌準備出来てなくってですね」


高萩「アカペラでいいよ」


リーヤ「っていうか! 結婚おめでとうソングのほうがいいですよ!」

川越&高萩「いや、いいです」(間髪入れず)


リーヤ「なんでえ!」


川越「ちょっとワンフレーズでいいからバースディソング歌って。ほら」


リーヤ「ええええ……」


川越「さんっはいっ」


リーヤ「……ハッピバースディトゥーミー♪ ハッピバースディトゥーミー♪ ハッピバースデイ、ディア……♪ (首を傾げて)……じーぶーんー……♪ (川越と高萩、拍手する)あ、ありがとうございま……やっぱおっかしくないですか? コレ」


川越&高萩「♪はっぴばーすでぃ、りーやー!」


 川越と高萩、リーヤに向かって拍手する。


川越&高萩「おめでとう! おめでとう!」


リーヤ「あっ、あっ、ありっ、えええ?」


川越「っということで! 最後にお便り一枚読もうかな!」


高萩「すっごいんだけどもうFAXの量がはんっぱないんだけど」


川越「りー君って凄い人気なんだね」


高萩「苦情かな」


リーヤ「川越さん! あのうっ!」


川越「はい」


リーヤ「奥様は、私知ってますか!?」


川越「えっ。はい」

高萩「wwwwwwwww」


リーヤ「可愛いですか!?」

川越「はいッ」

高萩「……」(笑いを堪えてる)


リーヤ「美人ですか!?」

川越「美人って顔……」

高萩「じゃ、ないなあ」


リーヤ「えっ。ののさんも会ったことあるんですね!」


川越「鏡越しに?」

高萩「んー」


リーヤ「ええー……。声優さんですか?」


高萩「川越さん。そろっそろ」


川越「嫁がふつふつと怒りだしたのであのー」

リーヤ「なんなんですか!」


高萩「リーヤ、あのー」


リーヤ「ちょっとお! 私川越さんのお嫁さんはののさんしか居ないと思ってたのに!! ずっと思っていたのにいー!! 言ってくださいよお!」


高萩&川越「っそれでいいんだよ!!!!」


リーヤ「ええーっ!?」


川越「曲入りまーっす! 最後の曲は、的場 リーヤで、“しましまハート”」


 可愛いイントロが流れてくる。


リーヤ「何故おこなんですかあ! なんなんですかあ!」

川越「りー君! せめてHP見てから来て欲しかった!」

高萩「ほんっと面白い」

リーヤ「なんですかあ! 川越さんなんて溺れて死んじゃえーっ」

川越「水分90%なんで死にませんッ!」

リーヤ「ええー!?」

高萩「ありがとうございましったーw」

リーヤ「ありがとうございました!!」(おこ)

川越「すんませんっした! また来週! りー君の脳に敬礼っ!!」

リーヤ「!!!!!!!!!!!!!?」


リーヤ「結局誰なんですかあ!」

川越「週刊誌を見ようかな」

高萩「買ってあげるね」

リーヤ「ののさんが売れ残るじゃないですかぁ!」

川越「俺が買ったんだよ!!」 高萩「指輪お揃いだよー」

リーヤ「ふざけないでくださ……! ええええーっ!?!?」

川越&高萩「wwwwwwwww」






おわり//

 後書きィ!!!!

 こんばんは。七菜かずはです。「コメディ台本が好きです! でも、この時間は声張れません! 3:3で!」とか「2:2で!」とか言われても。「ないっわあ~……(*´ω`*)おこお///」みたいな感情に脳を支配されている、七菜かずはです。コメディだけど全員が静かな台本ってどんだけシュールだよッバカンッ!


 ラジオシリーズ、微妙に好評らしいので、また書きました。書き終わって、ブルースの意味をきちんと調べようと思い。オーティス・ラッシュの「I`Cant Quit You Baby」のロングトーンを聞いて武者震いしました。カッコイイ! きっと川越尚樹はこういう音楽を聴いて育ったんだと思います。

 的場リーヤには、もっと歌う所を追加したかったのですが……。役者さんに負担を与え過ぎるといかんかなあ、気楽に出来なくなるかなあと思い。リーヤが「高萩さんがむしろ歌って下さいよ!」と振って、何故かののが歌う、というシーンすらもカットしました。これを読んで、劇中にリーヤ役の人がそう言うのは全然構いませんが! あはは。

 この三人、私と相性がいいのか、いくらでもなんでも話が浮かんでくるので。30分台本と60分台本、両方用意しようかな、どうしようかな、と思って悶々しています。

 川越と的場と高萩は、私が好きな駅名からつけました。尚樹とリーヤとののは、私の従兄弟と、好きなアニメのキャラと、可愛い響きからつけました。いつも言ってますが、一番は響きが重要です。リーヤのモデルは、とある声劇役者さんと、私の義理の妹です。


 台本を書く時。自分の引き出しに入っている単語を、いつも疑うようにしています。「ありがとう」や、「こんにちは」すら、疑う。調べる。関連するものも調べる、疑う。そうすることによって台本が良くなったり悪くなったり、頭悪くなったり美しくなったり、いい感じになります。どんどん、発想に繋がる。キャラクターたちの脳になっていく。結局は、私の脳みそを地図みたいにして広げて。色をぬったり新しい島を書いたり、消したり、情報を書き足して……みたいな。台本って、そんな感じで書いてます。私の語彙力が低いせいで、キャラクターたちには色々と不便をかけているようにも感じますが……。そこはある程度目を瞑って頂いて。これからも知識を貪り喰うことはやめないと誓います。

 相変わらずパンツが好きですんません。


 規制がうんたらかんたらとかどうでもいいです。お金いらないんで。今まで通りどんなにゲスいものも好きに書かせて貰います。

 ただ、年少者の方には十分に気を遣わせて貰います。(予定)


2014年5月30日14:32(加筆)

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