町をブラブラしてみました
昼近くまで、睡眠を謳歌してると、部屋がノックされている事に気付く。
ユウマが返事をしてから扉を開けると、レイゲルとミーアが待っていた。
「どうしたんだ?」
「町をブラブラしようと思うんだが、ユウマも来るか?
ってか髪がすごい事になっているな 」
ユウマの問いかけに応えながらも、2人の視線は頭部に集中していた。
寝癖で髪がすごいことになっていたユウマ。
「今日はクエストを受けれそうにないから良いぜ
この髪はネグセットっていうんだぜ」
「いいから、顔を洗ってこい! 準備出来たら、俺達の部屋にきてくれ」
ユウマは了承して、準備を始める。
能力のウォーターを使う事も視野に入れたが、真面目に井戸で水を汲んでから、顔を洗う。
簡単に身支度を整えて、2人を呼びにいく。
「準備できたぜ」
ユウマの声掛けから数分で2人とも出てくる。
のんびりと町を散策している時にユウマは気になるたてもを発見する。
「これって公衆浴場か?」
ユウマはそれっぽい建物に指を向けてからレイゲル達に聞く。
「あぁ、そうだぞ」
「そうですよ」
「……こんなところにあったのかよ」
嬉しさのあまり身震いをしながら、ボソリと言葉を漏らす。
生活水準の高い現代日本で生まれ育ったユウマにとってはそれぐらいの衝撃だったのだ。この世界に来てからは水浴びや濡れたタオルで身体を拭くぐらいしか出来なかったので、
風呂好きの日本人としては、喜ばずにはいられない。
「寄っていくか?」
あまりに感動しているユウマに気を遣いそんな事を聞いてくれるレイゲルに好感を持ちながらも、散策を続ける事にする。
「帰りに寄るから、気にしなくていいよ」
色々なお店や屋台をてきとうに見て回り、最後にはアンソル武具店に行くことにする。
「らっしゃーい!」
扉をくぐると、アンソルの声が聞こえてくる。
「お前達か、もう体調はええんか?」
そこには、ユウマ達よりも多くの飲酒をしたにも関わらず、なにも支障のない元気な姿のアンソルが店に立っている。
「まぁ、それなりにだがな」
苦笑い気味のレイゲルが答えた。
「小僧、お前さんの装備を作る時のサイズを確認するから来てくれ」
返事をしつつ、ユウマは奥の部屋に付いていく。身体のサイズを測り終えてからは、店内の武器を軽く物色する。
少しして、アンソルも戻ってきてから作成する装備の詳細を確認する。装備はバーサクベアーの毛皮をメインに使い、ズボン、ローブなどを作る予定にする。武器もって話だったが、体術系のスキルが有り武器はあんまり使わない事を相談すると、ガントレットとレッグアーマを用意してくれる事になった。
ガントレットとレッグアーマには、バーサクベアーの角と爪をメインに使い、他にも鉱石や魔物の素材を加えてから強力な装備を作成する方向に決まっていった。
その為、良い素材を追加で入手する手筈になった。
アンソル曰く、ドラゴン系の皮と鱗が欲しいとの事だ。
ドラゴンの皮は、滑らかで強度も十分だから軽装備には必需品である。鱗も同じだ。
ドラゴンの素材を加える事で強度も増し、更にカッコいい装備が出来ると力説され、ヤル気に満ち溢れるユウマだった。
武具の話で1時間ぐらい盛り上がっていたが、暇そうなレイゲルもミーアが目に入る。
「ごめん、ちょっと話が盛り上がってて」
「それは、良いけどさ。ユウマはまさか、ドラゴンを狩りにいくのか?」
心配気味なレイゲルとミーア。
「ドラゴンって言っても、下級のワイバーンで良いって言ってたから、俺でもなんとかなると思ってる」
これは意外と有名な話らしいが、魔物素材で作った装備は、進化する事がごく稀に起こるらしい。
「ワイバーンでも、Bランクの魔物なんだぞ
一人で大丈夫か?」
「あぁ、大丈夫だ。ヤバいと思ったら、逃げるし」
「そうか、いつ行くんだ?」
レイゲルの問いに少し考えて二日後と応える。
「小僧、2日後の朝にここに来い。装備を準備しといてやるわい!」
さすがに現状の装備だと心許ないので、アンソルが装備を見繕ってくれるらしい。




