アストラル世界にての戦闘
俺達は訓練場に着いた。
「全力で闘うって事だけど、怪我とか大丈夫なのか?」
俺はそのことが疑問だった。
いくら、陛下が強いって言っても俺も一応チート持ちなんだぞ。
闘い方はいくらでもあるしな。
「その点については心配ないわ。元素世界で闘ってもらうからね」
ジャスティンが説明してくれた。
「元素世界って何?」
俺は初めて聞いたワードだから聞いてみた。
「魔力の元となる魔素で出来ている世界の事よ。
その世界では、生き物を含める全ての物質を魔素に変換されるの。
魔力を使用し過ぎたり、ダメージを受けると魔素が減り続けます。魔力が尽きると、元居た世界――――人間界に送還されます。まぁ、魔力が尽きた状態だから気絶したりもしますけどね」
「なるほど。ところで、元素世界ってどうやって行くんだ?」
「レベルの高い魔術師や魔道士が複数人必要になります。その人の力量に応じて大きさや持続時間が変わります。今回、元素世界の道を開いてくれるのは王宮魔術師の5人がしてくれます。数時間は保つでしょう」
既に訓練場には5人の王宮魔術師が準備していた。
準備にも時間がかかるみたいだ。
「陛下、準備が完了しました」
「うむ、ご苦労。今日の出来事は他言無用で頼むぞ」
「「「御意」」」
「ユーマ君も準備できたかな?」
陛下と王宮魔術師の方たちとの話が終わったみたいだ。
「はい。問題ありません」
「本気で来るのだぞ?」
「わかりました」
(チートの為に本気でいかせてもらいましょうか)
王宮魔術師の方たちが詠唱を始めてから、元素世界の扉を開いた。
俺達5人は元素世界に入った。
これで外からは中の様子が分からないそうだ。
「森の中か?」
俺の問いに陛下が答えてくれた。
「元素世界は来るたびに環境が変化するのだ。さぁ始めようか」
互いに10m程離れてから準備が完了した。
ジャスティン達には離れてもらっている。
念の為にメリッサが傍にいる。
これで流れ弾も大丈夫だな。
「それでは、始め!!」
ジャスティンの掛け声で勝負が始まった。
「我、放つは氷の弾丸 《アイスバレット》 」
俺は開始直後に魔法の詠唱を始めた。
陛下に向けて八発の氷の弾丸が飛んでいった。
「甘いわ!」
陛下は背負っていた大剣を横に一振りしてから氷の弾丸を全て弾いたのだ。
「マジか、ならこれでどうだ!!」
俺はアイテムポーチからナイフを6本取り出してから片手に3本ずつ持ってから投げた。正確にはサイコキネシスで動かしているんだけどな。
「6本同時に投擲できるのか」
陛下が大剣で薙ぎ払おうとしたのを見計らってナイフを操作してから大剣を掻い潜ってナイフで陛下を刺した。5本のナイフが陛下の胴体に刺さったのだ。1つだけは大剣で壊されてしまったけど、成功した。
「グッ...一直線で飛んできたナイフが不可解な動きをしただと!?」
陛下の傷は大した事は無かったが、さっきのナイフを警戒しているみたいだ。
俺はすぐに新しいナイフを2本取り出した。
「炎の意思を以て、敵を燃やし尽くせ 《ヴォルケーノ》 」
陛下が魔法を唱えてきた。
凄まじい量の炎が押し寄せてきた。
「我、望は全ての敵を退ける氷の壁 《アイスウォール》 」
俺の目の前に氷の壁ができた。
しかし、アイスウォールはすぐに溶かされたのだ。
そのまま、多少威力が弱まったが大量の炎が俺に押し寄せてきた。
俺は急いでウォーターで水を出したが、焼け石に水で全身を炎で包まれた。
炎が止まったので、俺に纏わり付いている炎をウォーターで消火した。
(皮膚がヒリヒリして、痛い)
「ほぉ~、氷属性だと思っていたが、水属性持ちだったのだな」
「さて、どうでしょうね。水よ、切り裂け 《ウォータースライサー》 」
俺は勢いよく、4つの水の刃を飛ばした。
「炎よ、我に力を 《ファイヤーショット》 」
炎の塊が4つ飛んできてから水の刃を打ち消した。
そのまま炎の塊は一直線に進んできた。
そのうちの一つが俺に当たりそうなので、横にステップしてから躱した。
(魔法の威力も高いのか...数で攻めるしかないな。陛下が接近してきたときに一気に仕掛けるしかないか)
「我、放つは水龍 《ウォータードラゴン》 」
俺は長さ8m程で横が1,5m程の水の竜を陛下に向けて飛ばした。
「何だと!?」
流石の陛下も驚いているようだ。
(まぁ、この技は攻撃力が無しに等しいんだけどね。だって、魔法じゃないしね。でも、初めて見たら驚くよね)
「炎の壁よ、我を守れ 《ファイヤーウォール》 」
陛下の前に炎の壁が出現した。
俺の水龍が炎の壁に衝突してから水蒸気が大量に発生した。
これで互いに視界が悪くなった。




