陛下と真剣勝負をすることになりました
報酬の額が高すぎる気がする...気にしないが。
貰えるものは貰う主義だしな。
「エクリサーの相場が基本的にソレくらいなのよ。現在は、ブルング帝国の影響でもっと高くなっているんだけどね」
ジャスティンが説明してくれた。
(高いとは思っていたが、高すぎだろ!)
「てか、俺は無料であげた筈なんだけどな」
「一介の冒険者から無料でエクリサーを貰い受けたとなったら、王家の恥だからね。要らないなら私が貰っておくわよ。もう一つの報酬の件は他言無用よ」
(もう一つの報酬の件?...チートの事か)
「そうだ!チートを授けるってどーゆ事なんだ?」
俺はずっと気になっていた事を聞いてみた。
「私の能力なんだけどね。その名をレジェンド.ザ.ギフトってスキルなのよ。回数制限とかがあるんだけどね」
(伝説の贈り物だと!?【伝説】級だと!どんだけ、チート所持してんだよ)
「こちらとしては嬉しいんだが、そんな重要なスキルを俺に使用して良いのか?」
「それは気にしなくていいわよ。この能力については、国も知らない事だからね」
俺はそれから、そのスキルについて話を聞いてみた。
「つまり、簡単にまとめてみると、その能力を使用してもチート級の力を手に入れれるかは本人次第って事だろ?」
「ええ、そうよ。本人のスキル,経験,加護...等が関係しているからね。多分、ユウマ君ならチート級の力が目覚めると思うわよ」
(けっこう期待できるな)
「わかった。恩に着る。俺はどうすれば、良いんだ?」
「一度、ユウマ君の本気を見せてちょうだい」
(本気?何をすればいいんだ?)
「俺にもわかりやすく言ってくれ」
「わかったわ。ユウマ君はメリッサと戦った時も全力じゃなかったわよね?」
「...ごめん、全力だったんだけど」
「ユウマ君はレジェンド.ザ.アライブを全力で使っていたの?」
「確かにレジェンド.ザ.アライブの力を制限していたが...」
「それじゃダメなの!次は隠し玉も切り札も使うのよ。わかった?」
(つまり、火や水に風や土も使って本気で戦えばいいんだな)
「わかった。じゃあ、メリッサ達が帰ってきたらメリッサともう一度戦うよ」
今の状況を説明しておくと、メリッサとティアラは陛下に病が治った事を報告に行っているのだ。
「戦う相手はメリッサじゃないわよ」
「えっ!?」
俺は困惑していた。
「じゃあ、誰と戦うんだ?俺はあまり、他人に手札を見せたくないんだけどさ...」
「その点は心配しなくてもいいわよ」
(何故か嫌な予感がする...)
それから少ししてから、ティアラ達が戻ってきた。
凄し遅かったような気もするが。
「対戦相手が来たわよ」
ジャスティンの言葉を聞いた時に
(メリッサとは戦わないんじゃなかったけ?)と思い、聞き直そうとしたら
「ユーマ君よ、昨日の続きをしようじゃないか」
国王陛下が登場してきた。前と違って怒ってはいないが、不自然な笑みを浮かべていて不気味なのだ。
俺は目線でジャスティンに状況の説明を求めた。
「え、ええっと、陛下と戦うんですか?」
俺は外れてくれと思いながらも、聞いてみた。
「ピンポーン!ピンポーン!大正解!」
ジャスティンが満面の笑顔で答えやがった。
「...マジですか。何で、陛下なんですか?怪我したらどうするんですか?」
俺は最後の抵抗をしてみた。
「余が父親だからだ!」
「何の話だぁー!」
(はっ!?しまった、素で突っ込んでしまった)
「まぁユウマ君のツッコミも今のはわかるわよ。仕方ないから説明をしてあげましょう
この話は遡る事一日前の出来事です。つまり、昨日ですね。
ティアラが冒険者として旅に出たいと言ったそうです。
陛下は一人の父親としても止めました。しかし、『お前の好きなように生きろ』とその日に言ってしまっている手前で無理やり止める事は最善ではありません。
そこで、陛下は美人で賢い妻である私に相談しました。
私との相談の結果で一人で旅させるのは危ないからダメだという結果になりました。
つまり、一人はダメだという事で付き人を探す事になりました。
付き人も信頼が置けてから実力のある者に任せるのが条件となりました。
その候補にユウマ君は見事選ばれましたとさ。めでたし。めでたし。」
(ふむふむ)
「成程、だいたいの事情は理解できた...が、陛下と戦う理由が見つからないな」
「さっき、チートを与えるって言ったのはティアラを守ってくれるならって事だからね」
「お礼じゃなかったのかよ......わかった。本気で戦えばいいんだな」
「やっと、やる気になりおったか」
陛下が嬉しそうに言ってきた。
どんだけ戦闘好きなんだよ。
「今からですか?」
「もちろんだ」
俺達は訓練場に向かった。




