二度ビックリしました。
俺達はフリーズしていた。
「え、えっと...どうゆう状況なのか俺に説明してほしい」
俺は思考が復活してか聞いてみた。
「私にもわからないわ」
「高価なモノだから受け取れないってか?」
「どうなんだろう?」
俺達は考えた。それも、必死にだ。
30分後、
「どう?何かわかった?」
「母親のあんたがわかんないものを俺が分かるかって」
「もっと、必死に考えなさいよ」
「凄く必死なんだけど、こんなに思考を巡らせたのは夏休みの最後の日に徹夜で考えた読書感想文以来だぜ」
「...しょうもないわね。課題ぐらい、すぐに終わらせないよ」
まぁ、正論である。
「それでも、提出期限には間に合わせてるぞ。てか、そんな事言うジャスティンは課題を完璧に提出していたのか?」
「ふふっ。もちろんよ!仲のいい友達のを写させてもらってたわ」
「......」
「何か言いなさいよ」
「偉そうに言っておいて、それかよ」
(まぁ、俺も似たようなもんだけどさ)
「こんなクダラナイ話してる時じゃないのよ」
(確かに、そうだけど...誤魔化したな)
俺は、「だな」と言ってから再び思考を再開させた。
「せめて、ヒントさえあればね」
ジャスティンが独り言をもらした。
「それだ!ティアラが病気になってから変わった事ってあるか?」
「どうだったかな?二年ほど前だったからね...思いだしておくから、ユウマ君はもう宿に帰りなさい。子供がこんな時間まで居てはいけません」
時刻を見ると、19時ぐらいだった。
「まぁわかったけど、俺は16だぞ。子供扱いすんなっての」
「そういえば、そうだったわね。明日までに思いだしておくから明日の朝に来てね」
俺は、明日の昼から用事がある事を伝えてから、昼までなら大丈夫と伝えてから宿に戻った。
宿に戻り、夕食を食べてからシャワーを浴びる前に今日買った『伸縮の剣』で素振りを始めた。
伸ばしたりする練習もした。一時間程で止めてからシャワーで汗を流した。
部屋で魔法の練習をしながら、今日の事を考えていた。
それから眠りについた。
翌朝、起きてから朝食を食べてからすぐに王宮に向かおうと思っていたが、さすがに早すぎると思い断念した。
それでも、9時ぐらいには着いた。
兵士に案内された部屋で待っていると、すぐにジャスティンとメリッサが来た。
「ユウマ君おはよう」
「ユーマ様、おはようございます」
「二人ともおはよう。あれから何か分かったのか?」
「ええ、まぁね。それをこれから話すわね」
聞いた内容を要約してみると、
ティアラには親同士が決めた婚約者がいたらしい。ティアラは婚約に反対していたが、王族という事で諦めた。そんな時に、ティアラが病に蝕まれたので、婚約が無かった事になり、自由になれたらしい。
そこにエクリサーで健康になったら、また婚約させられるのを恐れたらしい。
「簡単に言うと、政治の道具になる事が嫌って事なんだろ?それなら、国王に直訴すれば、良いんじゃないのか?娘が嫌がってるんだしさ」
俺は率直に聞いてみた。
「それが......少し、難しいのよ。王族という柵がある所為でね」
「今のままの方がティアラは幸せなのかな?」
「どうなんだろうね、今の生活は自由だし、友人も出来たから気に入ってると思うけど...天秤にかけれないわね」
一つ良い事を思い付いた。
「あのさ、名案を思い付いたんだけどさ、聞いてくんない?」
「いいわよ」
「まだ国王にはエクリサーの存在は知られてないだろうし、今のうちに『万が一にでも、病が治ったら自由にさせて』って頼んだら上手くいくんじゃね?約束を取り付けてから、少ししてからエクリサーが手に入ったって言えば完璧じゃね?」
完璧な作戦だ。
「おお~、凄く成功しそうな作戦だけど、一つ決定的な穴があるのよ。それはね......国王ってか、私の夫だけど、ユウマ君がエクリサーを持ってるって知ってるのよ」
「え!?マジで!!!完璧な作戦なのに、流石、国王を務める程の人だ。情報が早過ぎる」
俺は、この時国王に戦慄さえ覚えていた。
「あのね、ええっと、ごめんね。それ言ったの私なんだよね...ほら、昨日の事説明している時にさ」
それだったら、知られていてもおかしくないな。
「俺は、国王にエクリサーを譲った方が良いのか?それとも、ティアラの為に売らない方がいいのか?」
「そうなのよね。そこが問題なの。ユウマ君がお金が欲しかったら、売ればいいと思うよ」
(こんなの金で決める事じゃないだろ)
「お金は今のところ大丈夫だから、いいや」
「そうだよね、もし売るんだったらブルング帝国に売った方がお金になると思うしね」
ここで、ブルング帝国の事を少し聞いた。
ブルング帝国の現在の皇帝が不治の病で眠ったままになってるらしい。その為に次期皇帝を狙う者達がエクリサーを手に入れたら、皇帝になるのも余裕との事らしい。
「じゃあ、とりあえず売らない方向で行くよ。ティアラの容体が悪化した時か国王がティアラを自由にするって約束しない限り、売らないってことで」
「それでいいと思うよ。来てほしい時になったら、私の名前でギルドに指名依頼出しとくから。それと、売らないなら早めに城から出た方がいいよ。
ユウマ君のとこに来ると思うし」
(そりゃ、そうだ。早く帰ってから拠点を変えよ。さすがに略奪は無いと思うけど)
「わかった。それじゃ、俺は帰るよ。陛下にも売らないって伝えておいて。じゃあ、また会おう」
俺はそう言ってから、扉を開けようとすると、急に扉が開いた。
俺はノックも無しだから、驚いた。
そんな事よりも驚く事があった。
それは、国王陛下が来たのだ。
二度ビックリってやつだな。




