初めての魔法。そして、パーティを組む
※改稿済み
ユウマは薬草採取の依頼を受け、ギルドから出る。途中でユウマはお昼に屋台でホットドッグみたいなパンを買い食いする。具材とかは不明だが、美味しいと感じられる。何かの道具でパンを温めているらしく、けっこな人気があるらしい。
それから、森に向かう。森に着くと、さっそく魔法の練習を始める。能力で魔法攻撃みたいな事をするとき考えた詠唱を少しだけ変えて唱える。
「我、放つは氷の弾丸 《アイスバレット》」
ユウマは右手で拳銃の形を作り、銃をイメージする。イメージ通りに氷の弾丸が発射される。威力自体は普通の拳銃ぐらいだと思われる。実際に撃った経験なんてないが。何発も何十発も撃ちながら、感覚を養う。本物の銃と違い、反動がほぼ無く真っ直ぐに撃てるし、魔力の消費量もお手頃である。
一度詠唱をして、唱えると他の魔法を使うまで撃てるみたいだな。
「我、望むは氷の武器 《アイスウエポン》 」
続けて、昨日の内に構成を考えていた、違う魔法も試す。氷の武器を作成する簡単な魔法である。よく、漫画やアニメでも使われる力だけあって、イメージもしやすい。難なく使いこなせる。剣、槍、斧、槌、盾、と云った物も創り出せた。
「上手くいったな。てか、魔法の習得ってけっこう大変って聞いたんだけどな。なんか、拍子抜けだな」
普通の場合はこんな簡単に魔法を創り出せない。だが、ユウマは何故か出来たのだった。
魔法の練習を止め、薬草採集を始めるべく、移動を開始するとゴブリンが数匹居るのを確認できた。せっかくなので、魔法の練習台にしてもらった。威力検証である。
「我、放つは氷の弾丸 《アイスバレット》 」
連射すると、狙いが少しずれるが問題なく、アイスバレットで二匹のゴブリンを仕留めれた。少し離れていたラストのゴブリンが突っ込ん来るが、ユウマはアイスウエポンを唱え、迎え撃つ。
「我、望むは氷の武器 《アイスウエポン》」
魔法で作成した氷の剣でゴブリンの首を一閃。それだけでゴブリンの首は飛ぶ。ゴブリンの討伐証を剥ぎ取り移動を再開する。氷の武器がいつまで持続するかの実験の為に出したままにしてある。
薬草を見つけた。だが、その傍にはオークが四匹居た。ユウマは木陰に身を隠しながら魔法を詠唱する。
「我、放つは氷の弾丸 《アイスバレット》 」
氷の弾丸がオークに直撃する。しかし、一撃では仕留めきれない。ダメージは、通ってるみたいだが、頭に直撃した奴以外は致命傷にはならない。ヘッドショットを喰らったオーク以外の三匹は槍を持って突っ込んでくる。
ユウマは氷の弾丸を放つのを中断し、さっきから手に持っている氷の剣で応戦する。槍の方が間合いが長いから、突きをしたところを躱して、顔に氷の剣を突き立てる。勿論、ヒット&ウェーだ。
戦闘を続行出来るのは残り二匹。オークが槍を横なぎに振ってくるがユウマはジャンプして躱す。そこから、二段ジャンプで更に距離を取り、三日月を蹴りで放つ。ユウマの蹴りは魔力で構成された斬撃を発生させる。その斬撃は容易にオークの胴体を両断する。
ラストのオークが槍をこちらに投擲してくる。しかし、その槍ごとユウマはウォタースライサーを使で真っ二つにする。
最初に致命傷を負わせたオークにもしっかりとトドメを刺してから、討伐証を剥ぎ取る。近場にある薬草の採取も忘れずにしてある。
「よし、今日は帰るとするかな。いい練習になった」
ユウマは独り言を呟き、町に戻りギルドに報告に向かった。
ギルドに到着したユウマはいつも通りにニーナのところに行き、薬草とゴブリンの討伐証を出す。前回の分と合わせて五匹分だけ出した。また、少し余ったゴブリンの討伐証は、次回に回す事にした。
薬草が八束だから、200Gとゴブリンの500Gで合計700G受け取る。
「そういえば、オークを討伐したんですけど」
ユウマはオークの討伐証を四つ取り出す。
「オークは一体につき、500Gになります。四体ですので2000Gですね。少々お待ちください」
追加で2000Gを受け取る。それから、宿に戻り部屋で能力と魔法の開発に勤しんだ。適当な時間になると、夕食を食べる。更に時間が経つと寝るといつも通りの生活を送る。明日はタクマと一緒に修行の約束もある為に早くに眠りに就いた。
翌朝、いつも通りの朝だった。アラームで起きてから朝食を食べて、ギルドに向かう。ギルドに着くと、ニーナのところに行き、ギルドマスターを呼んでもらおうと思ってニーナを探すが見当たらない。
ユウマがそこで疑問を浮かべていると、隣の受付から声が聞こえた。
「ニーナは今日、お休みだよ」
声の主は隣の席の受付嬢であった。顔は見覚えがあったが、いつもニーナのカウンターに並んでいたので、名前は知らない。
「そうですか、タク……じゃなかった、ギルドマスターに伝言頼めますか?ユウマが来たと伝えて下さい」
受付嬢はユウマの事を不思議そうに思いながらも、伝言を伝えに行ってくれた。少し待っていると、タクマと受付嬢がやってきた。
「よっ! 朝はやいな」
タクマがそんな事を言いながら近寄ってくる。
「おはようさん。じゃあ今日も頼むよ」
ユウマも軽く挨拶を返し、タクマに付いて個人訓練場まで向かった。
周りからは、ギルドマスターとタメ口の奴誰だ?みたいな声が聞こえたが、無視する。
個人訓練場に着いた。
「昨日さ、クエストの時に練習してたら、魔法も習得出来たわ」
ユウマが何でもないかの様に話すが、実際は凄い事である。
「そうか……早いな。昨日も思ったが、習得率が早過ぎるぞ。魔技の方は無刀流の補正としても凄いな」
ユウマの所持している無刀流は流派を創る能力の為に比較的、魔技を創りやすいらしい。
「そうなのか、異世界人補正って凄いな」
ユウマの言葉にタクマも「だな」と同意する。
それから訓練を始める。昨日と同じで土の人形を作ってもらい、それにユウマが攻撃するって訓練だ。ウォーミングアップも済むと模擬戦闘を行う。
ユウマは魔法も魔技も使うが、やはりタクマには通じない。それ程までにタクマは強い。ギルドマスターの名は伊達ではない。ユウマは一撃も満足に与えれなかった。
昼前までしか、個人訓練場は使えないらしいので、昼前には終了する。そして、ギルドで一緒に昼食にする。昼食の後はギルドマスター室で雑談等をする。雑談って言っても、技名の話とかレベル上げの話とかもしていたから有意義である。
途中から、タクマが書類整理等で忙しそうに仕事をしている時は邪魔をしない様に魔物の詳しい情報が記載されているモンスター図鑑を読んでいた。この書物には、魔物の名前・ランク・特性・討伐証等が書かれている。凄く便利だ。
結局、夕方まで、ギルドマスター室に居座っていた。そのお蔭で、今日だけでいろいろな事が分かった。一つ、レベルが上がると、ステータスが微弱だが、上昇する。二つ、魔法の練度を上げると、その魔法だけ詠唱を破棄出来る。これが出来るのは、一流の魔法使いらしい。無詠唱も可能である。三つ、レベルの基準である。10以下が一般人,20で戦闘職の初心者,30で一人前,40で中堅,50で上級,60で超一流80で天災級らしい。冒険者のランクで分別するなら、Bランク=中堅 、Aランク=上級、Sランク以上=天災級らしい。ちなみにタクマのレベルは64である。それは強いわけだ。四つ、魔法具と呼ばれる魔法道具がこの世界にあるらしい。普通に売っているレベルのモノから大魔法道具までピンからキリまであるらしい。大魔法道具は、基本的にダンジョンでしか手に入らないらしい。五つ、この世界には、ダンジョンがいくつも存在するらしい。ダンジョンとは、倒した魔物が消えてから素材だけを落とすらしい。
ボスモンスターを倒すとレアな装備やアイテムが手に入る事もあるらしい。宝箱や罠もある。ゲームみたいだ。
ユウマが宿屋に戻ると、レイゲルとミーアが帰ってきていた。
「よっ! 仕事から帰ってきたんだな」
ユウマはレイゲル達を見かけるとすぐにに声をかけた。
「ユーマじゃーねーか。無事に成功したぜ」
そう言って、笑うレイゲル。
「ユーマさん、こんにちわ。予定よりちょっと早く帰ってこれたんですよ」
ミーアもユウマに気づき言葉を掛ける。
「それじゃあ、今夜は俺の奢りでパァーっとやろうぜ」
宿のおばちゃんに今夜は豪勢にしてくれるように頼む。追加料金で可能らしいので、500G支払う。
まだ、夕食まで時間があるからお酒を買いに行こうとレイゲルに誘われた。ユウマも高校生なので、酒にも興味があるのですぐに同意する。ユウマは人生初の酒を楽しみにしていた。ユウマ達はお酒を近くの店でで買って宿に戻る。レイゲル達と一緒に買いに行ったときに聞いたのだが、こっちの世界では未成年でもお酒を飲む事は、禁止されていない。現代日本とは大違いである。まぁさすがに飲ませすぎるのは良くないとの事である。
酒を買い、宿に戻ったユウマ達は食事が出来るまでユウマのの部屋で雑談をする。レイゲル達が受けていた、クエストの話を聞いていると、部屋がノックされてから店員が料理を持ってきてくれた。追加料金を払ったお客は、自分の部屋で夕食を食べて良いらしいのだ。ユウマは店員にお礼を言ってから料理を受け取る。
「とりあえず、一週間ぶりの再会を祝して乾杯といこうぜ」
ユウマ達がさっき買ってきたお酒と果実水を出し、みんなの分のコップに注ぐ。ユウマとレイゲルには、酒である。ミーアにお酒を飲ますのも良くないという事になったので、ミーアには果実水を用意した。
「たった一週間ぐらいで、大袈裟なんじゃねーのか?」
レイゲルが呆れ半分と嬉しさ半分みたいな感じで言ってきた。
「俺のこの一週間がどれだけ凄かったかレイゲルは、知らないからそんな事を言えるだな」
「ユウマさんは、この一週間どうだったんですか?」
ミーアが訊ねる。そこで、ユウマはこの一週間を思い出を語る。
「おう、よくぞ、聞いてくれた」
ユウマはこの一週間の事を詳しく話す。チンピラを退治した事や魔法や魔技を習得した事や貴族から依頼を受けたのを無事に成功させてから報酬がガッポリだった事やギルドマスターと友人になった事も話す。
「そいつは、なかなかすげー濃厚な一週間だったな。てか、指名依頼なんてオレも受けた事なんてないぞ」
レイゲルは笑い、ミーアは関心した風に「すごいですね」って言った。更にユウマ達の雑談は続いた。夜も遅くなり、ユウマ達も解散し、寝ることにした。
「ミーア、そろそろ部屋に戻ろうか」
「わかりました」
レイゲルの言葉にミーアが頷く。また同じ部屋なのか。まぁ、当たり前か。もう一度レイゲルをからかうのも一興かなとユウマは思い、行動に移す。
「レイゲルは、まだ、ロリコンなのか?」
ユウマは部屋から出ようとするレイゲルに訊ねる。ユウマとて本気でロリコンと思っている訳ではない……多分。
「っば! 馬鹿野郎! オレはロリコンじゃないって前にも言ったじゃねーか」
「ロリコンはみんな、そう言うらしいぞ?」
ユウマの攻撃を続く。そこから、レイゲルをからかって遊んでいたが、拗ねたので止める。それから、互いに部屋に戻る。明日に備えてから眠りに着く。明日はタクマとも約束してないので、いつもより眠るのが遅かったのは言うまでもない。
翌朝はいつもより少し遅い時間にアラームをセットし、少し遅い時間に起きる。下に降りると、レイゲル達も朝食を頼んでいたので、ユウマも追加で注文する。二人もいつもより起きるのが遅い時間だったらしい。
朝食を食べていると、レイゲルに今日の予定を聞かれたが「特にない」と応えると一緒にクエストに行かないか? って誘われる。当然、答えはYESだ。
レイゲル達に誘われたので、今日は一緒にクエストをする為にユウマ達は冒険者ギルドに向かう。ギルドに着いてから、クエストボードを早速、見に行く。今日はCランクのレイゲルが居るので、Cランクのクエストまで受けれるのでいつもより選ぶ種類が多い。その分、危険も多いが、ハイリスク.ハイリターンだ。まぁユウマの実力ならCランクではそんな危険も無いだろう。
・サラボナ村までの護衛
Cランク 報酬一人に付き2500G
期間 3~4日
・ドラゴンの卵の納品
Cランク 報酬8000G
・盗賊の討伐
Cランク 報酬5000G
・ビッグベアーの討伐
Cランク 報酬3500G
・オークの討伐
Cランク 報酬 一体に付き500G
ざっと見て、クリア出来そうなのは、こんなもんかな。レイゲルもこの中から選ぶつもりらしい。
「どのクエストを受ける?」
ユウマは一応、訊ねる。この中で一番レイゲルのランクが高いからだ。ユウマ達は相談してから、オーク討伐のクエストに決めた。
「じゃあオーク討伐できまりだな」
レイゲルはそう言って、受付嬢のところに行ってからパーティでクエストを受注してくる。そして、ユウマ達はギルドを出てから歩く。門とは逆方向にだ。
何故、逆の方向に進んでいるのかとユウマは不思議に思い、二人に訊ねる。すると、意外な答えが返ってくる。アンソル武具店に向かうとの事だ。
「武器でも新調するのか?」
ユウマはアンソル武具店に向かう意味が分からなかった。普通に考えて、武器や防具を買うのかと考えた。
「いや、違うぞ。アンソルの親父に馬車と馬を借りるんだ」
レイゲル達はアンソルと仲がいいから、使っていない時は格安で馬車を貸してくれるらしい。そんな事を話していると、アンソルの経営しているお店である武器屋、アンソル武具店に着く。
「アンソルの親父ーー。今日も馬車を借りるがイイか?」
レイゲルが店に入ってから、アンソルに声を掛ける。
ユウマとミーアも店に入ると挨拶をする。
「小僧も一緒だったのか。丁度いいな。馬車を貸すのは勿論、構わん。それと、頼みを聞いてほしいんだが、いいか?」
ユウマ達は顔を見合わせてから、話を聞く。
「だんだんと寒くなってきたから、ビッグベアーの毛皮が欲しいんだが、どこの工房も考えは、同じだから手に入りずらいんだ。そこで、お前達にビッグベアーを狩るのを手伝って欲しい。討伐証とギルドの報酬は譲る。代わりに毛皮は儂が貰うがな。どうだ? 悪い話ではないだろう」
初めてユウマ達が会った時もそうだったらしい。アンソルは冒険者ではないが、それなりの実力を持っているから自分でも狩りに行くのだ。危険な場所には行かないが。
「それで構わないさ。だが、俺達のオーク退治も手伝ってもらうかもしれないからな」
レイゲルが代表としてアンソルに伝える。これはユウマ達が相談して決めたことである。オークは集団で行動するから数が多いと面倒なのだ。アンソルも狩りの準備が終わり次第出発の予定である。少しすると、アンソルが店の裏側にある馬小屋から馬を出してから馬車を取り付けて準備は完了した。店の方は弟子に任せるから安心して出かけられるとの事である。
アンソルの武器はハンマーのようだ。ドワーフは筋力に優れた種族だから当然か。ユウマ達は馬車に乗り、最初に会った辺りの森まで向かう。それから二時間が経過した頃に最初の獲物と遭遇する。
「オークがでたぞー!」
アンソルの言葉で全員の心拍数が上がる。そして、武器を構え、馬車から飛び出す。オークの数は五匹だ。ミーアは馬車の護衛である。てか、待機させてある。レイゲルは大剣を片手で持ち、オークに向かって一閃。
レイゲルの攻撃を直撃する一匹のオーク。胸を切り裂かれ、血を垂れ流すが、絶命には遠い。そして、槍を振るう元気は残っていた。他のオークも槍を構えてレイゲルを狙っている。
ユウマは魔法の詠唱に入る。ミーアは怪我した時の治療役の為に待機。アンソルは詠唱中のユウマと戦闘力の低いミーアと馬車の護衛だ。この陣形は、馬車で移動している時に全員で話し合って決めたことだ。この陣形は最初にレイゲルが一人の為にユウマが急ぎ、魔法を発動しないとレイゲルが少し危険である。
「我、放つは氷の弾丸 《アイスバレット》 」
ユウマは氷の弾丸をオーク共に撃ち始める。最初に撃ったオークは一撃で戦闘不能になった。続けて、どんどん撃ち、オークに攻撃を続行する。すぐにオーク達との戦闘は終了した。一匹が馬車の方に向かったが、アンソルの強烈なハンマーの一撃で息絶えた。
ユウマ達はオークの剥ぎ取りを済ませ、更に森の奥に向かう。




