手品を始めます
会場に到着した俺達は、ジャスティンとバトレア公爵を見かけた。
それから二人の居る場所に向かった。
目立つので、仮面やマントにシルクハットはアイテムポーチに収納してある。
「あら、ユウマ君にティアラやっと来たわね」
ジャスティンが声をかけてきた。
「そろそろ出番ですからね」
「少し休んだおかげで体調も良くなりましたし」
「それは良かったわ。それと、二人に質問なんだけど、何で二人とも一緒に居るの?」
ジャスティンがニヤニヤしながら質問してきた。
「こらこら、そんな事言わないように。そこは、黙って見守ってあげなさい」
バトレア公爵がジャスティンに注意した。
でも、バトレア公爵もニヤニヤしているのだ。
「いや、時間が来るまで中庭に居たら偶然、ティアラと会ってから今に至るんですよ」
それから少し世間話等をしていた。
すると、国王陛下と側近らしき二人が此方に近づいてきた。
俺が唖然としている間に他の3人は挨拶を済ませたのだ。
「ガハハハ、今日は無礼講だぁー!」
国王陛下の顔が赤い。酔っているのか。
「貴方、お酒は控えめにって言っておいたのに」
「今日はめでたい日なんだしさ」
ティアラが怒ったのをバトレア公爵バトレア公爵が静めた。
「ん?この少年は...どこかで見たような気がするのだが、思いだせない」
「こ、こんにちわ」
せっかく、俺が背景と同化してから目立たないようにしていたのに。
一応、挨拶をしておいた。急だったから、驚いてしまった。
「貴方、この間飲んでいた焼酎を持ってきてくれた私の友人のユウマ君ですよ」
「おぉう、そうだったか。あの酒は美味かったぞ。思いだしたぞ、あの時、訓練場でゴルードを打ち負かした少年か」
おっ!一応、覚えていたんだ。名前は覚えられてないけど。
「陛下、そしてこのユーマ君の今日の昼からの催しを期待くださいませ」
バトレア公爵がプレッシャーをかけてきた。
「そうか、そうか。期待しておこう」
「ご期待にそえるように努力します。それでは、時間までに最終チェックがありますので失礼します」
俺はさっさと、この場から離れようとした。
「わかったよ。時間の少し前になったら、使いを遣すから」
バトレア公爵の言葉に「わかりました」と応えて控室に移動した。
まぁぶっちゃけ、準備なんて無いんだけどな。
あの場の雰囲気に耐えれなかった。どこの世界に王族や貴族の集団の中に混じる高校生が居るんだよ。まぁ、居るかもだけどさ。俺には無理だ。
時間が来るまで部屋で休ませてもらうかな。
◇◆◇◆◇
数十分後、
ノックの音が聞こえた。
「失礼します!お時間の少し前なので御呼びにまいりました」
「はい、わかりました」
俺は返事をしてから呼びに来てくれた侍女に付いて行った。
今の俺の恰好は黒のマントと仮面を着用している。
シルクハットは始まってから出す予定だ。
5分程歩き、会場にあるステージの傍まで来た。
ここで合図を待つらしい。
緊張するな。




