国王陛下登場
俺はこれから新技を使って奴の目を潰す。
俺はサイコキネシスで目の細かい砂をほんの僅かずつ操作してから空中に視認できない程の小さな砂を浮かせておいた。そして、一斉にゴルードの目を目掛けて飛ばした。
狙い通りに目に砂が直撃した。
「グッ、目が、ちょっとタンマな」
涙目でそんな事を頼んできたが、無視だ。ここで倒す。
俺は気にせず、距離を詰める為に走り出した。
ゴルードも俺が攻めてくる事に気づき、腕をクロスさせてから防御の構えをした。
俺はゴルードの前で真上に跳んでから《二段ジャンプ》を使いゴルードの後ろに飛び越えてから思いっきり裏拳を顔に食らわせた。
クリーンヒットってやつだ。
ゴルードはその場で倒れたが、意識はかろうじて飛んでいなかったので腰に装備していたナイフを首筋に当ててから、「これで俺の勝ちですね」と言った。
「そこまで!止め!」
急に知らない男の人が言ってきた。その男がこちらに向かってきている。
とりあえず、武器をしまい込んだ。
そして、俺はその男の方に視線を向けてみた。
その男は、40代前半ぐらい赤髪で高身長で逞しい筋肉をしていた男性だった。
「うん、いい試合だった。Fランク冒険者の強さじゃないね」
知らない人だが、誉めてくれてんのかな?
「ありがとうございます。失礼ですが、貴方は?」
「バカ!この御方は...「いや、自分で自己紹介をしよう」
ゴルードが倒れたまま、何かを言おうとしたが本人が中断した。
「ガイネス.L.エルマークだ。一応、この国の国王をしている者だ」
(え?...今、なんて言った?国王だって!?...マジで)
「......はっ!国王様と知らずにご無礼を!お許し下さい」
少しの間フリーズしていたせいで、反応が少し遅れたのだ。
(無礼な事はしてないけど、大袈裟に謝っておけば許してくれるだろう。いざとなれば、ジャスティンが助けてくれるだろう)
そんな打算的な事を考えながら、膝をついている。
「いや、よいさ。誰も訓練場に国王が自ら来るとは思わないだろうしな。それに妻の客人なのだしな。公の場でもないから問題もないだろ 」
「ありがとうございます」
そう言っていると、ジャスティンが近づいてきた。
「貴方が何故ここにいらっしゃるので?さっきは、試合に夢中だったので、聞きませんでしたけど」
ジャスティンが質問をした。
「仕事で疲れたから、息抜きにな。お前が中庭で宴会をすると聞いたので、行ってみれば誰も居ないから近くの侍女に聞いてみれば訓練場だと言うから来たのだ。」
「まだお酒も残っていますので、この後に飲みますか?」
「おう、頂こうか」
そんな呑気な会話の間、俺とゴルードは置いてけぼりだった。
「これから飲むぞー!お前らも来いよ」
国王陛下がそんな事言ったのだ。
「貴方、ほどほどにお願いしますね」
俺達は、そのまま国王陛下に付いてから中庭まで戻ってきた。
それから、また焼酎を飲み始めた。
「確かに、今まで飲んだことない珍しい酒だな」
それから一時間程経過した頃に中庭にキレイな女性が来た。
クールって言葉が似合いそうな人だ。
「陛下、探しましたよ。少し息抜きをすると言ってからどれだけ経過していると思ってるんですか」
この人は陛下の秘書なのだろう。
「いや、待て。この酒は珍しいモノだし、な?いいだろう?」
「仕事が終わってからでしたら構いませんよ」
陛下が連れ戻されている。
陛下も居なくなったので、そこで解散とした。
バトレア公爵、カイサス、シャクスさん、ゴルードは解散後、すぐに帰って行った。
この場に残ったのは、俺を含めた3人だけだ。




