いざ、異世界へ!!
「……何故、こんな事になっているんだ?」
俺は、真っ白な空間に浮いていた。そして、無意識のうちに呟いていたみたいだ。
「それは、お主が死んだからじゃよ!」
突然、知らない声が聞こえてきた。その声の感じからお爺さんっぽい。
俺は、周りを見渡してみた。そしたら、奥の方にお爺さんが居た。
「はぁ!? どうゆう事だよ?」
俺は、動揺しながら、聞いてみた。
「お主は、トラックに跳ねられたのじゃ」
え?……この爺さんは何を言っているんだろうと思い、評判の良い精神科を紹介してあげようかと、本気で考えていると爺さんに頭を杖で叩かれてしまった。
「イタッ!」
かなりの力で叩かれてしまった。地味に痛い。少し涙目になった気がする。
文句を言おうとしたら、杖をこちらに向けてきたので、つい、黙ってしまった。
「お主の言いたい事は、よくわかるが、少し落ち着きなさい!」
爺さんの言葉を聞いて、深呼吸を数回した。あっ!!……思い出した。…俺、死んでたわ。
しかも、爺さんの言った通りにトラックに跳ねられてしまったのだ。
______________遡ること、30分程前________________
いつも通りの、何の変哲のない朝だった。
朝目を覚まして学校に行く準備を済まして、俺は玄関を飛び出した。
一番最初の交差点、信号が青になるのを確認して、横断歩道を渡る。ここまでなんの代わりもない普段の日々。だけどそこに、一台のトラックが左折してきた。結果、俺は意識失った。
「思い出したかな?」
「あぁ、全て思い出したぜ!」
頭の中を整理してみた
俺の名前は 神野佑真
成績はねらったように中の中。
運動も苦手ではないが得意でもない。
容姿の方は贔屓目に見ても中の上ぐらいである。顔は悪くはないが、もの凄くイケメンの類ではない。身長は170センチ。中肉中背。
そんな彼が、それでも人より優れているところを探すとするならば視力がもの凄く良いことだろう。両目とも、2,0以上。
そして、さっきから俺が話している人が神様ってやつだろうか?
そんなことを考えていると、爺さんが声をかけてきた。
「儂は、神じゃないぞ!」
え?……じゃあ誰なんだ? そんなことを思ったら。
「儂は、天使じゃよ まぁバイトじゃけどな」
天使なのは、良いとしても、バイトってなんだよ!しかも、笑いながらに言っている。
てか、さっきから俺の思考読まれてるんじゃ……
「その通りじゃよ」
やっぱりか~~~
「てか、俺は、何で此処に呼ばれたんだ?」
死んだら、天国や地獄に行くと思ってたんだが……
「そうじゃな まずは、その説明からじゃな」
ユウマは、真剣に話を聞こうと正座までした。
「暇だったからかのぉ~」
マジ殴ってやろうかと思った。
予想外にふわふわした理由だった。
「おい! なんて適当な理由なんだよ」
「まぁ、お主にも悪い話ではないから聞きなさい!」
ユウマは、天使の言葉を少しだけ信じてみた。
「俺の利益になることってなんなんだよ?」
ユウマは、少し気になったので聞いてみたら、とんでもない答えが返ってきた。
「お主を生き返らせてやろうと思ってな」
なっ!!そんな事出来んのかよ!?
そんなことを思っていると――――――
「天使に不可能はない!!!」
ユウマは、この人に初めて感謝した。天使だけど。
「早く、生き返らせて欲しいんだけど、学校に遅刻してしまうし」
ユウマは、こう見えてまだ、遅刻したことがないのだ。意外と真面目だった。地味に三年間の皆勤賞を狙っている。
「生き返らせることは、出来ても、元の世界には無理じゃぞ」
え?…… 今、なんと?
ユウマは フリーズした。
……数分後
「おい!起きなさい!」
天使の爺さんの声が聞こえて、ユウマは意識を取り戻した。
「そうだ! 元の世界には って事は違う世界って事なのか?」
「その通りじゃよ」
その言葉に、ユウマは震えていた。
「フゥゥゥー! やったぜ! やっぱり、現実は小説より奇なりってな。異世界転生万歳!!」
ユウマは感激のあまり涙を流していた。
神野佑真は、この手のラノベやアニメが大好きだったんだ~
夢にまで見た異世界転生を体験出来る日がくるとは……天使様アリガトー!
「そこまで、喜んでもらえて、儂も嬉しいぞ。有効期限にも、間に合ったし、良かったわい」
え?……有効期限?……何の話ですか?
「昔に、上司の神にもらった 下界の生き物を異世界に転生させる券の期限が今日の15時までじゃったんじゃ~」
「使わないともったいないじゃろ?」
「ハイ、そうですね~」
ユウマの感動は減少していた。
「これは、旅立つ前の選別じゃ」
天使は腰に付けるウエストポーチを渡してきた。
ユウマは受け取ってから中身を確認しようとしたら、目の前が真っ白になってしまった。
目を開けてみると、ユウマは一人で森の中に居た。
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改稿版です。