9,7 斉藤春樹の腹筋理由
俺は上半身裸で腹筋をしている。
ちょうど今川井さんにメールを送ってから5分ほどたった
・・落ち着かない
勉強でもしていようと思ったのが
まったっく文章が頭にはいってこない。
これでは何も覚えられないと悟った俺は
頭を使わない作業をしてみること、つまり筋力トレーニングをしている。
先ほど川井さんにメールを送る前
狭山に電話をして、メールの送り方を聞いてみたところ。
「普通でいいんじゃないの?
斉藤です。よろしく
くらいの感じで、あとは共通の話題でもあればそれを付け加える程度。
俺の場合だと、会話の中で話題になったことが多いかな。
伊田芽さんとのメールの場合なら
(てかさやぼうってなんだよw)
的な。そんくらいかな。
まあ斉藤の場合話題ないだろうし
相手のことについてなんか聞くのがいいんじゃないん?
てかまだ送ってなかったのかよ。あ・」
「わかったありがとう」
何か狭山が言おうとしていたが、それにかまわず電話を切ってしまった
狭山という男に説教はされたくない。
・・・・
この文章でいいか
狭山と吉田の意見を足して2で割った感じになるがこれで大丈夫なはずだ
どこかあの二人に相談したのは間違っているのではないのかという、少しの疑問を振り払い俺は川井さんにメールを送った。
送った瞬間に俺は携帯を枕の下に被せてみた。特に意味はない
腹筋26回目にさしあったったあたりに携帯音がなりだした。
俺はものすごい勢いで携帯をとりに行きたかったが、緊張しすぎてとりにいけない。
とりあえず30回まで腹筋をして、携帯を枕の下からとりだした。
メールの差出人には川井結海と表示がされていて
思わず顔がゆるんでしまった
それとともにメールが開けない。
怖くて開けない
悪戦苦闘をしていると、またメールが入った。
狭山からだ
「みんなでやることどうする気?」
・・考えていなかった
あのあと俺が考えるといいそのままメールに全意識をもっていかれてしまっていた。
「どうするか・・」
「新しいサークルつくるとかどう?
吞み会とかみたいに単発的じゃないし
定期的にもできるから、けっこういいんじゃないかな
うちの大学人少ないからサークル数も少ないし」
この目の前にいる男は吉田だ。
さっき追い出したはずの人間。
この男どこからわいてくるのだろうか
「新しいサークルって何がいいんだよ」
俺は追い出すのを諦め問いかけると
「お前が好きなことでいいんじゃないかな
無理にあっちが好きなことにするより
お前のペースにするためにもさ
例えばお前の場合、料理とかあと最近はまっているカメラ
、君の好きな勉強でもいいいんじゃないか」
まともな意見である。いやこれはナイスアイデアというものだ
「なるほどじゃあ、カメラが妥当だな」
「丁度カメラサークルないしな」
吉田はにやにやしながらしゃべりかけてくる
「じゃあお前、カメラサークルはいってくれ」
「それはダメだ顔だすのはいいけど、名簿にはかけない
あまり肩書きほしくないんだ」
ほんとうによくわからない男だ
「しかたない狭山に頼もう」
そう言いながら俺は狭山にカメラサークルを作るという内容と川井さんが入りやすいように何人か女の子をいれてくれというメールを送った。
しばらくすると吉田はまたゲームをやりはじめたので
俺は風呂に入ることにした。
風呂からあがると、吉田は帰る準備をしていた
「じゃあ俺は帰るから、あとメールはすぐ返したほうがいいよ、もしかしたら誰かに返信を勝手にされてるかもしれないからさ(笑)」
そう言いながら吉田は帰って行った。
この意味がわかったのは川井さんに送ろうとしたとき
この会話から3時間後のことであった。




