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僕。異常  作者: ささ
12/44

9,11 狭山蒼生の着席

僕は基本的にやる気のない人間だ

夢もなければ楽をして生きていきたい。

そんな僕も人間で恋の1つや2つはする。


ある日の授業終わりのことだ

僕が廊下を歩いていると、ふわふわした雰囲気をまとい、ニヤニヤして僕に近づいてくる女性がいた。

その女性は小さなリュックサックを背負い、片手にはトートバックをもちながら。

大き目のレースのような白いスカートをなびかせていた。

今日は随分お嬢様チックな格好である



「さやぼう元気かー」

そう言いながら彼女は僕に対して持っているバックで殴ってきた

バックの中身は軽かったのでそんなに痛くはない。


「元気だよ、伊田芽さんはどうしたの?」


そういいながら僕は立ち止まり彼女を見たが

相変わらず元気そうだ。


これで病弱というのは信じられない


この子は僕にとって大事な友人、伊田芽麻友。(いたが まゆ)


僕が誰とも話せなかったとき話しかけてくれた女友達だ。


「なんだよ、用がなければ話しかけちゃいけないのか?

君は友達が増えたからあたしはいらないのか?

そんな子に育てた覚えはないよ

私の事を守ってくれるっていったのは嘘だったの?あと苗字で呼ばないで」

彼女は僕を少し睨んでいる

怖くはない

「そんなこと言った覚えはないよ。

そして育てられた覚えもない。

女の子の名前を呼ぶのは違和感があるからもうちょい待って」

「君は冷たくなったよね、もう泣いちゃうよ私」

彼女は下をむいてうつむいている

「じゃあ泣いたら謝るね」

彼女の足が飛んできた。

いわゆるキック

よくそんな長いスカートで蹴れるものだと感心をした

「ごめんごめん、それでどうした」

僕は蹴れれた場所をさすりながら、話しを続行した

「用はないよ」

彼女は満面の笑みで答える

「そうか」

「そうだよ」

なんのやつありだ

「学校でまた嫌なことでもあったのか」

何となく僕がそう聞くと

彼女は

「嫌なことばっかだけど、有田もいるし君もいるし大丈夫」

光栄なことだ、嬉しくてにやけてしまうが

ここはできれば隠したい。


「にやけてるよ君」

ばれていた

「また、あいつ?」

「・・うんまあちょっとね」

彼女が少し落ち込んでいる

この姿だけはどうしても見ていられない。

たぶん僕は彼女が悲しんでいる姿はみていられないのだろう。


「なんかできることないのか?」

聞いてみると

「んーないかな、学校にいてくれるだけで十分すぎるから」

また僕は少しにやけてしまった

「やれることがあればやるけど」

「・・・じゃあ一個だけお願いしていい?朝少しだけ早くきて私の話し相手になって」


「あいよ、時間は」

「8時20分くらいにお願いできないかな」

ちょっと早い、いつもより20分以上早い


「了解」

彼女は嬉しそうにして、後ろに振り向き彼女のリュックサックを僕に押し付けてきた


「ありがと」

そういいながら彼女は帰って行った

どうやらバスの時間が近づいていたみたいだ


彼女は実家が遠く車と電車とバス

いろんな交通手段できている


僕の友達だ。

そして今ちょっとストーカーみたいな人物に追われていて困っているところ。


いつもニコニコしていて

誰からも好かれるようか空気をもちながら

特定の人としか仲良くならず。

毎日が楽しそうで、病気に苦しんでもいる。

彼女の事が苦手な人も多くみる。

確か斎藤は嫌いそうだった。

それでもそんなことは関係なく

僕は伊田芽が大切であり友人として助けたかった。


このストーカー対策としてできるだけ伊田芽には有田さんがいっしょにいる。

その有田さんがいない時間が朝の時間のようである

そしてこの時間に、伊田芽は抱きつかれたらしい

正直その場面見てたら

僕はどう思ったのだろうか


この事実を聞いたとき、怒りを覚え、文句を言いに行こうとしたが

伊田芽が止めたため、行くことはなかった。


そして僕はこれから毎週は早起きをすることになる




8時15分

無事に学校へ到着


この学校、大学かと思うほど小さな大学で周りは田んぼ

田舎まるだしの、大学である


生徒数も、全部で1000人いるのかいないのか 

普段に至っては200人いるくらいだろうか


そんな大学も、朝が早いと教員がやけに目立つ

車からおり玄関に向かう途中何人かの教員と会ってしまし

僕は、他人からすればわからない程度の会釈を何度かした



玄関を入り靴を下駄箱に入れる

大学生になってからも、上履きを使うとは思わなかったが

この学校では当たり前のこと


少し歩いて階段をあがると。

目の前には教室がいくつかある

会談をあがって目の前にある203号室

そこが伊田芽のいる教室だ


203号室を覗くとそこには教室の隅っこで

リュックサックをまくらにして、机につっぷしている伊田芽がいた。


僕は気だるげに、それでも笑顔がこぼれていた。

どうやら寝ているようなので

僕はしばらくは様子を見ることにした。




10分ほどしても

彼女は起きる気配がない

これでは自分が普段くる時間と変わらなくなってくる。

そしていつの間にかこの教室にも何人か人が増えてきてしまった。

しかたがないので僕は彼女の肩を叩いてみた


起きた。

眠そうだ。ってか嫌そうだ

「・・・」

彼女は眠そうにしていると、少し驚いて、笑顔になった

「おはよう」

第一声

僕は当たり前のことを聞いてみる

「眠い?」

「うん、だから授業始まるまで隣にいて」

「??」

彼女はまた机につっぷしてしまった。

8時40分授業まであと10分

・・この教室、案外知り合いが多いな

にやにやするなよ、小野、岩井


しばらくすると突然後ろから声が聞こえた

「なにしてんの?」

クラスメイトの川井さんである


個人的にはあまり好みではないが

眼がくりくりしていてショートカット

芸能人で例えるなら満島ひかり似であろう


服はあんまり興味がないのか、わりとTシャツにジーンズみたいなボーイッシュな格好をしたりすることが多い。

そのためかいまだに彼女のスカート姿は見たことがない。


「・・椅子にすわっているんだけど」

僕はありのままの状態を川井さんに伝えた

「見ればわかるけど、狭山君このクラスじゃないよね」

「ちょっとたのまれて座ってるんだよ」

「どんな頼みだよ、まあ君も大変だね」

川井さんはにやにやしながら、伊田芽を見る


「まあそんなに苦じゃないからいいんだけどさ」

「そりゃ座ってるだけだしね。

それでそろそろ授業始まるけど大丈夫?」

「あ」

時計を見れば48分

そろそろ先生がきてしまう


伊田芽に僕は

「じゃあ行くからな」

と伝えたところ

・・席から立ち上がれない

どうやらこの女、僕が行くと言った瞬間に僕の服をつかんだみたいだ。

普段から大き目の服をきているせいで、しっかりつかまれてる


「伊田芽さん俺遅刻するから、離してください。伊田芽さーん」

さらに強く握られた


「・・麻友さん離してください。」

離してくれた。


急いで立ち上がり僕は自分の教室へと向かった。

始業のベルはもう鳴っていた


遠目から安達がいたのは気にしないでおこう・・・

「ストーカーも大変だな」

僕は小さな声でつぶやいた


遅刻はしたものの授業には間に合った。

教員からは特に何も言われない

ゆるい学校だ

教員の子守歌をきいていると、眠くなってきたので

携帯をいじりだすために携帯をポケットからだすと

メールが1件きていた。。


伊田芽からだ

「ありがとう。

またお願いしていい?

おやすみ」


返信をして僕は言われたまま

寝ることにした。

僕は伊田芽には逆らえない

まるで呪いのように

あの笑顔を見るとどうしても

断る事ができなくなり、助けたいという衝動にかられてしまう


今日の授業は心地の良い睡眠がとれそうだ。




終業のベルが鳴り僕は眼をさました。

今日学んだことは、「わりと遅刻しても大丈夫」ってことと「ストーカーも大変」。



次の授業へ向かおう、

そう思いながら廊下へ出ようとしたとき、伊田芽が教室の出口の前でまっていた。

彼女は笑っていた。

今迄みたことがないくらいに。

そのとき世界が少し止まったのではないのかと錯覚をおこすほど

彼女はただただ純粋に綺麗だった。

僕には

僕なんかが触れてはならない笑顔

僕には絶対にできない

そんな笑顔



「おはよう、目は覚めた?」

「・・おはよう、目は覚めたよ。今日は昼休みに何か食べ行こうか。」

珍しく僕は彼女に言ってみた。

彼女もおどろいたらしく

「さやぼう、どうしたの?まだ目覚めてないでしょ絶対」

心配をされてしまう。

たまにはこんな日もいいなと思った。


僕は言葉では素直になれないやつだ

彼女と会ってからは8割の嘘と2割の本音をまぜたように

そんな建前と本音を使って生きている。


「あー、まあなんだ。

今日金なくてさ」

「ばか」

彼女は笑ながら僕を叩いた

「しょうがないなあ、お弁当わけてあげるからそれでいいい?」

「ごちになります」


しばらく歩くと目の前に斉藤がいたので

僕は斉藤のところにむかうとした

「じゃあまた」

伊田芽にそう言い、僕は斉藤のところへ向かった。


「また伊田芽といたのか?」

少し威圧的に嫌そうな顔をしている

「まあ、ね」

少し僕はひるんでしまった


「あの女はやめとけって、痛い目見るから

安達君の話し聞いたろあいつはひどいやつだってことを。

それにお前また授業中寝てたろ、顔にあとがついてる、髪もぼさぼさだし」


この男は僕に対して説教が好きなようだ。

今日もぐちぐちとお説教が始まる。

でもそこまで苦痛ではない

この男はなんだかんだで僕の面倒を見てくれる


「斉藤・・」

「なんだよ」

この男怒りすぎだ


「教科書忘れた、あと宿題」

「次忘れたら、かつ丼だからな」

「へい、よろこんで」


僕は来週きっと宿題を忘れ、650円くらいのマイナスがでるだろう。

教室についた僕は急いで先週の宿題に取り掛かった。


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