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僕。異常  作者: ささ
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異常

狭山さやま 蒼生あおい   男性

斉藤さいとう 春樹はるき  男性

吉田よしだ しん     男性 

安達あだち かい     男性

伊田芽いたが 麻友まゆ   女性

川井かわい 結海ゆうみ   女性


主にこの6人が登場人物です


09,5は2009年の5月

と見てください


恨まれる理由ならあるかもしれない

だけど殺される理由は見当たらない



殺される理由

例えば

怨み。

些細な理由。

口論からの発展

近くにいたから

死刑になりたかったからetc


最近のニュースもだいたいこのような動機が多い

そして罪のない人が殺されもする。


この場合の悪人は殺害をした人物。

だが世間的に見る悪人も

ある人にとってはヒーローのような人物だったかもしれない。


例えば殺された人に表面上罪がなかったとしても

もしかしたらその人はものすごく悪い事をしている人だったのかもしれない。

そう考えると、この殺人も全否定できないものになってくる。


よくよく考えれば

ヒーローがいる理由はそこに悪があるわけではない

自分にとって都合の悪いものがあるからだ。

ヒーローにとって悪を倒したとしても、どこかで必ず怨まれているはず

ヒーローが善人を気取りたいなら、何もしないのが一番なのではないだろうか。


この場合悪人というべき人は誰なのか

誰かにとっては害のあることでも

誰かにとっては良いことだってあるだろう

悪も善も、その人にとっての主観であり



・・・・悪も善の世の中にはない

そう私は結論をだした


普段なら絶対しない

思考遊びも終わったところなので

私自身の今の状況を冷静に考えよう。


先ほどの考えからすると

私は悪い人間にも部類される。


自分はなぜ殺されなければいけないのか

・・明らかにこれから自分は殺されしまうのではないだろうか


まずはこの状況だ

私は直立に立たされ、体中縛られ、視界もなにかによって奪われてる。

足もしっかり縛られているため、直立立ちが辛くふらふらする。

そして一番の問題は、これは縄であるのだろうか

上からぶら下がっているのであろう縄が私の首にしっかりとかかっているのだ。


もし、私がバランスを崩して転んでしまえば

私はきっと死んでしまう。

この場合は自殺?・・

にはならないか


この体制になってから何時間たったのであろうか。

声を出したくても何かを詰め込まれていて

ガムテープだと思われるものを何重にも巻かれて貼られている。

声もだせない。息がつまる。


せめて状況の整理だけはしておこう

最後に会った人物は斉藤という男

彼と他愛もない会話をして私は自宅に帰宅をするはずであった

本来なら今頃私は家のベッドで寝ていたはずのに・・


私の記憶は自分の車に乗った瞬間になくなっている。

そう考えると、私にとっての悪人は検討がつかない

怨まれる理由なんて

生きていれば

人間と関わっていれば

いくらでもあるのだから


混乱から1週まわって冷静に考え終わると


私は目頭が少し熱くなるのを感じた。

・・どうやら泣きそうなようだ。


「助けて」

言葉にならなくても私はぽつりとつぶやいた


お母さんお父さん死んだおじいちゃん、嫌いだったけどおばあちゃん

先に死んでしまいごめんなさい。


先行く不幸をお許しください。


そんな気の利いた遺言を残したくても残せない。


携帯なんか探りたくてもさぐれない。


この状況にした犯人はいったいどこにいるのか、目の前にいるのだろうか


たぶん私を自殺に見せたいっていうわけではないのだろう。


もし、しゃべれたら犯人に向かってこう言いたい

「私はあなたをゆるさない。」


感想と評価がいただけると嬉しいです。

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