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転々転生  作者: まつり
転生しました。

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8/20

死因は善意

「いやー興味深い現象でしたねぇ。

初めて見るケースでしたよ。

体内での魔力暴走ってあんな風になるんですね。


弾けちゃってましたもん。

パチーンって。」


…パチーンって?

なんでちょっと楽しそうなんだよ。

神様…僕が死ぬたびちょっと楽しそうにしてない?

こっちは自分の名前すら分からず死んでるんですよ。


人の死はエンタメじゃないんだぞ。

中世フランス貴族か。


「魔法があまり無い世界から来た貴方にも分かりやすく教えてあげましょうね。

簡単に言うと、貴方の身体の魔力許容量を遥かに超える魔力が体内に入り込んだ為にオーバーフローし大放出。

結果的にその威力に肉体が負けて弾け飛んじゃったって訳です。」


…成程、一つも分からない。

魔力の性質も分かってないから、何がどう作用するのかの想像がつかない。


要は、風船に空気を入れすぎた、みたいな事なのかな。


「そうですね、そんな感じです。」


へぇ。

…でもさ、魔力なんて使えないから、出るも入れるも無いと思うんだけど。

そのせいで召喚の時に困っちゃって、血の池に手を突っ込む羽目になったんだから。


「厳密に言うと、貴方にも魔力があるんですよ。

人には太古の昔尻尾があったそうですが、進化の過程で無くなったらしいですよね。

それと同じ様に、貴方の世界では魔法が退化しているみたいですが、それでも勘が働く、みたいに全くのゼロという訳ではないんですよ。


それで、使えないまでも血には微力の魔力が含まれていて、それを魔法陣に注いだ事できちんと発動したんです。


ここまでは良いですね?」


うん、まぁ。

実感はないけど、正解の行動をしてたんだね。

そうか、使い方を知らないだけで、僕にも魔力があったんだ。


「ええ、ありますよ。


それで、神の力で増幅された結果、貴方の魔力では到底喚べない召喚獣を喚び出しました。」


つまり、僕の魔力に神様から貰った力を上乗せしてようやく呼べるほどだったのか。

アイシャってば、大分強そうだし賢そうだったからね。

僕の力だけでは喚ぶ事が出来ないって言われても納得がいるくよ。


「ええ、そして善良でした。

召喚で使用される魔力というのは、来てもらうのに必要な代金みたいな物なんですよ。

これだけの魔力を出せるという力の証明にもなりますからね。」


交通費みたいな物なのか。

合コンの帰りのタクシー代みたい。


「…合コン?


とにかく、莫大な神の力を貴方の魔力として支払った結果のあの獣って事です。

彼女は善良な獣でした。

なので契約出来ないと分かった時に、こう考えたんです。


自分の名前も分からぬ年端もいかない子供が戯れで、莫大な魔力を使ったのに、契約も出来ずに可哀想だな、と。」


おぉ…。

別に来てもらう代金だから貰って帰ったって良いのに、わざわざ返してくれたって事か。


ん?年端もいかない子供?

僕は成人しているよ?


「そうですね。

ですが、貴方は別の生物の年齢を正確に分かりますか?

専門に研究をしている人ならば分かるかもしれませんが、蛇や鳥を一目見て、その個体が何歳かなんて分からないでしょ。

彼女から見て、人間も同じですよ。

見た目で年齢なんて分からなかったんでしょう。」


それは確かに。

そっか、僕は自分の名前さえ分からないくらいちっちゃい子供だと思われたんだね。


…情けない。


しっかし出来た獣だなぁ、アイシャ。

子供を騙してるみたいで申し訳なくなったんだろうね。

ますます召喚獣に出来なかった事が悔やまれるよ。


「あの力と善良さ。

神獣にしてもいいかもしれませんね。


ですが、今回はそれが裏目に出ました。


先程言った通り、貴方の魔力だけでは到底喚び出したりできっこない量の魔力を使った訳ですが、それを獣はそのまま返還したんです。」


おぉ、それで僕の器では耐えられないぐらい大量の魔力を返還されたって事か。


ようやく分かったよ。


「そうです。

貴方の身体に収まる訳がない魔力が急激に戻され、魔力暴走して破裂。


そういう訳ですね。

見てみます?バッチリ映像として残してありますよ。」


嫌だよ。

なんで異世界に来てまでグロ映像ばかりを見せつけられないといけないのさ。

もっと美しい景色とか見せてよ。

今の所スプラッター映画よりグロシーンを見せつけられてるんだけど。


はぁ、神様に名前をちゃんと聞いて覚えたら契約出来ていたってことなんだねぇ。


そういうのに関わるんだったら、ちゃんと覚えないとなぁ。


「スタルビニアラルフィード・サシュマシャルルペペペぺ・チャチュムラッチャヌボンボですよ。」


うぁあ!脳が!受け入れを拒否するぅ!

でも、覚えて、また召喚の力を貰って、僕はアイシャと共に生きて行くんだ!


「え、それは無理ですよ。

同じ力は2回与えられないって言ったじゃ無いですか。」


あ。

言ってたね。

あの時はもう戻って来ないだろうから聞き流してたけど、確かに聞いた。


え!じゃあもう会えないの!?


「そんな事はありませんよ。

貴方が生まれ落ちた後に自分の努力で鍛えて、またアイシャの主人として相応しくなればまた喚ぶ事が出来るでしょう。」


そっか、なら転生後はそれを目標にしようかな。

その為に頑張って名前も覚えなきゃ。

頑張って、魔力を鍛えて、また会える様に。


…ちなみに僕の魔力が10だとしたらさ、アイシャを喚ぶのに必要な魔力はどのぐらいなの?


「2億です。」


絶対無理じゃん。

そりゃ破裂もするわ。

もう名前も絶対覚えないからな!

今回の神の力


召喚


僕がサシュマジュクの召喚を見て羨ましくなりお願いした能力。

ほとんど知らない言語で行われる寿限無を完全に暗唱できるなら問題なく使えた。


そもそも10のしかない力で2億のものを操るのだから、寿限無に成功しても多分何処かで事故は起きていた事だろう。


成功して上手く運用出来たとしても、魔力を操れないのは変わらないので、二度目以降の召喚時も血は必要。

自傷か怪我が必須の能力となる。


危ない。

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