第2話 連絡先を交換して
やっと開放される。
カースト上位の女子たちに絡まれた結果、休み時間を始め、昼休みまでも潰されてしまったのだ。
おかげで俺の読書時間が失われてしまったのだ。
あー!せっかくの自由時間が!
なんて思っていながらも、正直話せたのはいい経験だと思った。
なんせ俺は話をするどころか、自分から話すのを苦手としていたため、女子と会話をしたことが人生の中で数えるほどしかなかった。
そのため、かなり有意義な時間を過ごすことができたと思うし、話したことで優のことやその他の女子のことを知ることができた。
ただ、やはり俺としてはこの時間が辛かったなんて少なくとも女子の前では言えなかっただろう。
そりゃあ男子からの視線が痛すぎたんだもん!
〈授業が全て終わり、放課後〉
やっと終わったー!!
俺は今まで誰とも関わることを恐れていたため、他の人が遊ぶであろう時間をすべて...とまではいかないが 、ほとんどを勉強に当てていたため、並以上にできていた。
現に、前回のテストでも248人中42位を取ることができた。
ちなみに、優は3位を取っていたが、とても悔しそうにしていたのを見た。
ただ、勉強ができるからって決して授業が好きというわけではないし、なんなら嫌いな授業のほうがあっう的に多い。多分これは全国学生の共通な悩みだろう。
放課後の予定を頭の中で立てていたら、優からいきなり
「ねぇ海、ちょっとこっち来て。」
と言われた。
なんか俺やったっけ?
疑問に思っていたが、他の女子は誰もいないことから、多分俺たちの秘密とかそういうのだろう。
「私達付き合ってんだし、連絡先交換しようよ。」
「えっ?!」
予想とは違っていたため、思わず驚いてしまった。
「だ〜か〜ら〜、連絡先交換しよって!」
「お、おう、いいよ。」
というわけですんなり連絡先は交換できたのであった。
ってか付き合ってんのに連絡先知らなかったってどうなんだ?
なんて思いながらも連絡先を交換した優はとても嬉しそうだった。
「あとさぁ、一緒に帰りたいんだけど、どう?」
「は!?」
また驚いてしまった。
てか、なんでまた驚くようなことを平気で言うのだろう。
俺の心臓が持たねぇよ笑
「まぁいいけど、俺なんかが望月の横にいて、周りの目気になんないのか?」
「なんで海くんは自分に自身がないのかなぁ、もっと自分のことを認めてもいいのに。」
「いや、俺みたいな陰キャが自分に自身持てるわけないって。」
俺の言ったことはかなり正しいと思うはずだ。
なんせ俺は自分に自身は微塵もないからな。
しかも俺みたいな陰キャはどう考えても不釣り合いだろう。
しかし優は
「そーなの?じゃあ一回うち来てよ。海くんに自信が持てるぐらい変えさせてあげる。」
なんて言うんだ。
しかし女子の家に上がるのは何気初めてだ。
しかも彼女の家なんて...今までの俺には到底考えることができなかったことだろう。
ただ、自分を変えることで優に不釣り合いな人間ではなくなるだろうと思い、了承した。
「じゃあ、今度の土曜日はどう?空いてたらうち来てほしいな。あ、でも予定あったら次の日とかはどう?」
勝手に計画を立て始めるが、俺にとってはそれでいいと思った。
土曜は予定があるわけじゃないし、まあありえないと思うが、俺から言ったら気持ち悪いと思われるかも知らないしな。
そんなことを気にするほどだったら相手の予定に合わせるのが一番だろう。
「土曜空いてるから、優の家にお邪魔させてもらうね。」
ということで、人生始めての女子の家は学校一美少女の家に決定だ。
自分としてはあり得なかったことだろう。
ってか最近今までの俺と変わりすぎだと今更ながら実感するのであった。
その後はあまり会話が弾まないまま家に帰ることになるのだが、改めて俺、連絡先もらってよかったのかな?
なんて思いながらもベッドにダイブしたあとにちょっとゆっくりしたあと、パソコンを開きゲームを開始したのだ。
ちなみに今やってるのは、FPEXという最近有名なゲームだ。
このゲームは今の所12人のレジェンドが様々な固有スキルを使って、敵を倒していき、最後の一人になるというゲームだ。
また、自分はこのゲームの一番うまい部類に位置するエキストラの中のひとりだ。
ただ、自分としてはあまり生活習慣を乱したくないという思いがあるので、夜は9時までと決めている。
まあ、白熱したときとか大会のときは少し遅くまで起きてしまって、次の日は少し寝不足気味になってしまうが。
ゲームを一通り終え、スマホを見ると、そこには優からのメールがあった。
それは、優の家を示す地図が貼ってあった。
ありがたいと思いながらも、生活習慣だけは乱したくないから、返信だけして風呂に入りに行くのだった。
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