7つの世界見物(前編)
幸太郎にリコルーが7つの世界見物をしに行く。
その前編
「じゃあ、まずは幸太郎に見せてあげるよ。この世界達が直面している問題、バッドラーの侵食を」
そう言うと、リコルーは幸太郎の手を取り、少し灰色の世界を目指して走り始めた。
「よいしょ」
「うっうわ!」
その世界は、すべての人やものが灰色になっていた。
「ここは最初に、侵食された世界なんだ。ここの世界はもう死んでる。人々は、心を失っている。だから、いつ何をし出すか、私達にはわからない」
「で、この世界の名前は?」
「ここは、妖精達が住む世界。名は嘘のつかない世界『フェアラル』。この世界には妖精だけじゃなく、たくさんの樹が生きているの」
しかし、妖精達が住んでいるとは思えないほど、悲しげな世界が広がっている。
「他の世界も行ってみようよ!」
「そうだね」
幸太郎は少し悲しくなっていた。
「次は私の住んでいる世界だよ!」
青色にかがやく、球体に向かって走り始めた。球体の半分くらいが灰色になっていた。
「ただいまー」
「ここは…ゲームの世界?」
「そうだよ」
幸太郎が周りを見渡すと…
「うわーー。ゲームキャラがたくさんいる!」
「この世界は動かされる世界『イマーオパーム』。私の生まれた世界だよ!』
幸太郎はリコルーの話など聞かずに、目を輝かせていた。
「ほら、次行くよ」
リコルーは少し怒っていた。
「ちょっと…」
また、リコルーは幸太郎の手を取って走り始めた。
紫色にかがやいているが、さっきと同じように半分くらいが灰色だった。
「到着ー」
「ここは?」
「悪魔達が住む世界だよ。名は操られた世界『デビルマジット』」
周りには、悪魔や妖怪達がたくさんいた。
「灰色のところは、侵食されているの?」
「そう。バッドラーの侵食」
「こんなことが、起きてたんだ」
幸太郎は肩を落とした。
「さぁ、次行くよ」