死にました
「・・・・・ここは?」
真っ白の空間にいた。
「おめでとう。君には異世界へ転生する権利が与えられた。これはめったにないことで、ほとんど天文学的レベルの確立です。喜んでいいのですよ?さぁ、皆さんクラッカーの準備!」
パン、パンと、クラッカーがはじける音がする。
「『冗談よしてくれよ』『ここはジャンプの世界だったか?』」
そう言いつつ目の前にいるJcぐらいの制服姿の女にアイアンクローをする。
「痛い!痛いです。」
まさか、攻撃をいきなりされるのを予測してなかったのか、あわてる。しかし、力を緩める気はない。じたばたするがやめない。
「案外余裕そうだな。」
しかしこの男、大川零徒は笑いながら力を抜いた。
「痛たた・・・まったく、普通この状況だったら疑問に思ったり、戸惑ったりするのがお決まりなんですけどね・・・」
「わーなんでこんなことにーーこんなわたしがなぜだー」
「棒読みは棒読みで遠慮したいです」
「あ、そう。じゃやめる」
女は立ち上がる。
「もっと、聞くことはないんですか?零徒さん。もっと物理学者らしい台詞でも言ったらどうです?」
「偏見はよしてくれ、物理学者だろうがいろんな考え方があるんだ。『科学的なことじゃない』事だって場合によってはある可能性はゼロじゃない」
目の前の女はそっぽを向いている。
「だいたい、こんな時は神を自称するものがいるのが落ちだ。それがお前なんだろ?」
図星のようにぎくりとしている。
「まったく、へたに同じ物にとらわれない変態物理学者は面倒ですね」
もう一度たたく、
「なぜたたくんですか!?」
「『さあ?』」
「もういいです!今から説明しますので茶々入れないでくださいね!」
人差し指を刺して言ってくる。
「最初にも言いましたがあなたには異世界に転生する権利が与えられました。「『断る』」だから「『嫌だ』」茶々を「『駄目だ』」入れないで「『もう遅い』」くださ「『僕は悪くない』」い!!」
「こんなにめんどくさい人初めてです!こんな多重人格もどき!」
「なんで俺なんだ?わざわざ俺じゃなきゃならん理由なんて少ないだろ?あるにしても魂や精神が耐えられないか、純粋にお前が適当に選んだかとかだろ?」
「なんで、そんなにわかるんですか?ゴホン、まぁその理由をこれから説明しますよ・・・説明させてください!」
涙目で言ってきた。これ以上いじめるのをよそうと零徒は思った。
「え~では、私が管理している世界のうち一つがリソースといわれるエネルギーのような物が不足しているんです。そのリソース不足を補うために魂に付着して送るんですけどリソースが強すぎて並大抵の魂や精神だと壊れてしまうんですよね。確立としては七十億分の一の確立なんですよ」
「ほとんど、人間の総人口じゃねぇか!!」
「まぁ、そこは置いといて、そんな中選ばれたのがあなたです。いや~良かったですね。もう一度人生を謳歌できるんですよ。そんなところです」
ガシ!!
「へ?」
「それってよぉ・・・・お前が直接送るじゃ駄目なんだろ?その様子だと何かしらの理由で無理なんだろ?わざわざ俺が受ける理由は?」
痛そうにしながら答える。
「えぇ、向こうの世界には魔術と呼ばれるものがありますし、何より地球にはない美味しい物があります」
「へぇ・・・・」
「気になるでしょう!未知なる法則未知なる美味!知りたいでしょう?」
「いいだろう、その話し受けちょる」
「はい、といっても、元の世界よりも危険が多いのでこちらからのバックアップはあるので、」
「どんな?」
「ゲームの一つや二つあるでしょう?簡単に言えばステータスなどがないスキルだけが存在する瀬赤いといったら分かりますか?」
「んまぁ分かるさ、つまりはそのスキルをいくつかやるからがんばれって言いたいんだろ?」
「ええそうです。なので時間を上げるので選んでくださいね。」
零徒の目の前にタブレットのような物が現れる。
「やけに現代的だな」
「そちらのほうが使いやすいでしょう?」
「『ま、別にいいけど』」
そう言うと操作し始めた。
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約半日
「まだ決まらないんですかぁ?」
「うるさいなぁ、決まったよ」
零徒はタブレット?を投げる。
「へぇ、「健康体」「超回復」「成長限界突破」「歪曲」「魔術適正」ですか。もっと、ガッツリとしたチートでも選ぶのかと思ったのですが・・・・まぁ、どうでもいいですか。あ、後多少おまけしときますね」
「別にそんな物どうだっていいだろ?一つ聞いておきたいことがある」
「何でしょう?」
「こっちの物理法則はそっちでも通じるのか?」
「ええ、物理法則自体が知識として薄いですが、同じですよ。」
「なら良かった。それを聞けただけでも安心できる。『ところで』『パンツの色は何色だい?』」
「セクハラ発言はよしてさっさといってくださいね」
零徒のしたに穴が出現する。
「は?あああああぁぁぁぁぁあぁああ!!!」
落ちていった。
「二度目の人生が面白い物になることを祈ってますよ。」
神(自称)は口を歪ませながら言っていた。