第13話
暗い部屋で缶ビールを飲む達也。既に達也の前には、空き缶が3本並んでいる。そして手に持っている缶ビールの中には、半分くらいしか入っていない。そんな中、SNSが投稿された通知が鳴った。彼女が久しぶりに投稿したのだ。達也は急いでSNSを開いた。
“今日で4周年!最近全然会えてなかったけど、今日はサプライズ訪問してくれた!!大きい花束貰いました!ありがとう。これからもよろしくね”
写真は2枚投稿されていた。1枚目にはあの男性が持っていた、大きな花束が写っていた。 その写真を見て、達也は大きく溜息を吐いた。
「……なんだよ、これ」
2枚目の写真を見た時、達也は呟いた。そこには大きな花束をもって笑う彼女。その隣には彼女の方を持って笑う男性。しかし達也の目に映ったのは、2人の幸せそうな顔ではなかった。達也は2人の後ろに、捨てられている手紙と花を見つけた。達也は残りのビールを一気に飲んで、机に缶を叩きつけた。
「……なんで。なんでせっかく美麗のために、アイビーを探したのに。なんで捨ててあるんだよ」
その後、達也は狂ったかのように缶ビールを飲み続けた。どんなに飲んでも、彼女への怒りは収まらなかった。達也は永遠の愛を誓ったところで、彼女の心はもう自分のところにないんだと思った。