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第11話
達也は彼女とあの男性を目撃した日から、ほぼ毎日彼女に手紙を送った。彼女を守るために、あの男性が彼女のから離れるように。
手紙を送り始めてから、どれくらい日が経ったのだろうか。達也は日課である、彼女のSNS投稿の確認をしていた。その時昨日まであったはずの、赤いゼラニウムについての投稿が消されているのに気付いた。不思議に思った達也は、今日渡すはずの手紙に一言付け足した。“なんでクリスマスの投稿消したの?”と。
彼女から返事が来ることはなかった。それどころか、彼女のSNS投稿はその手紙を渡した日から無くなった。ほとんど毎日のようにしていたSNS投稿が無くなったことに心配した達也は、“体壊したのかな?お大事に”と手紙を送った。
手紙を送ってから達也は、1度も彼女から返事が来てないことが不思議に感じた。もしかして、あの男が手紙を止めているのでは?とも考え始めた。それならと直接彼女と繋がるため、彼女用のSNSアカウントを作った。しかし彼女だけをフォローしていたら、またあの男に止められてしまうと思った達也は、適当に彼女以外もフォローした。