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第10話

 おみくじ売り場の近くで、達也は彼女を見つけた。彼女は達也の知らない男性と2人でいて、達也が見たことのないような笑顔を男性に見せていた。そんな2人を見た達也の中に、黒いもやが生まれた。達也はそんな彼女を見たくなかったので、再び人をかき分けて家へ走って帰った。


「なんでだよ。大切な人って、書き込んでくれたじゃないか。何かの間違いだよな?…あいつは親族なんだよ。そうだ。絶対そうだ。じゃないと話が合わない」


 達也は早口で言いながら、彼女のSNS投稿で男性の情報を探した。彼女の大切な人は自分だと証明するために。しかし彼女の2年前の投稿に、彼のことが書いてあることを発見した。


“昨日は誕生日でした〜!仕事が早く終わったらしく、今年は一緒にご飯食べた!みんなも祝ってくれてありがとうね”


 それと一緒に投稿された写真には、レストランから見えたであろう夜景が写っていた。達也はその写真の窓ガラスにうつっているいる彼女を見つけた。そして薄っすらではあるが、一緒に男性もうつっていた。


 達也は苛立ちを抱いた。しかしその苛立ちも、すぐ消えた。達也はこの時はあの男性が彼女にとって大切な人では有ったが、今は違うと考えた。彼女は今、いやいや彼と一緒にいるのだ。だから彼女は男性の前で作り笑いをしていたため、見たことのない顔だったのだと。

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