告白の後
恋神さまが、告白された。
その事実を目の当たりにして呆けた私の手からティーカップがこぼれ落ちてしまった。
「ソレデハコレデシツレイシマス」
恋神さまからの返事をまたずに、走り去るように帰っていた三園さんを追いかける事もできずにいた。
「告白されたのかな」
事態を理解するのに数秒、理解してしまって否定するように、頭をなんども振りそれでも否定できなかたのっか次第に顔に熱がいっているのだろう、赤く赤く変っていく恋神さまの顔
「間違いなく告白でしたね」
「そうだよね」
「私は箒でも借りてきます」
私は、つぶやいた言葉をとどめるように口に手を当て、それいじょう声が漏れないように押さえ込みながら割ったティーカップを軽くまとめながら、掃除のために箒を斉藤さんに借りにいった。
「あぁ私がだしますので座っていてください」
「そう」
リビングに戻ろうとする私を止めるように斉藤さんは声をかけてくる。
「あぁそれで、どうする気です?」
「私にはどうしようもないのだけれど」
どうするも何もない、三園さんが告白したときに思ったのは、元ロボットに戻るという事より、何より
先を越されたとしか思えなかったし、私が三園さんのためにできる事なんて何もなかった。
「あぁ間違えました、奥居先輩どうすると思います」
「それは、わからないわね」
恋神さまはどうするのだろうか、三園さんの為に三園さんを受け入れるのだろうか?
それとも純粋に三園さんの事好きで告白を受け入れるのか、それとも受け入れずにふってしまうのだろうか?
「まぁ今すぐに答えだすのは難しそうですしね」
「そうね」
「神田先輩も告白するとなったら、さらに混乱しそうですけどね、それでも告白するんですか」
「告白するわよ」
三園さんは思いを伝えて、こちらは伝えていないというのは、不公平というのも可笑しいですが、私も思いを伝えないといけない。
「そうですか安心しましたよ、てっきりカエデの事で遠慮するかと思いました」
「先を越されたという感はあるけれど、それより私も聞きたい事があるのだけれど」
「なんですか?」
「あなたはどうなればいいと思っているの」
「嫌ですねぇ人を黒幕みたいに、私は神田先輩とカエデ両方とも応援していますよ」
「そう」
斉藤さんは友人がいなくなる可能性に寂しさを覚えないのだろうか?
そう考えて自嘲する。
恋神さまと付き合いたいと思っている私が思っていい言葉じゃない。
「さて、奥居先輩は誰を選ぶんでしょうか、神田先輩にカエデもしくは私」
「あなただけは無いわ」