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それぞれの覚悟  作者: 仙夏


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05

風呂掃除が終わり風呂に入って、食堂に行くと橘先輩だけが夕食を食べていた。

凛 「一ノ瀬たち。どうした?こんな遅くに。」

優 「坂井先輩たちと風呂当番代わったんです。」

凛 「そうだったのか。」

橘先輩は立ち上がって僕らの夕食を用意してくれた。

界 「あっ、すみません。ありがとうございます。」

凛 「私が最後かと思って、食事当番には第二級人員に食事を運んでもらったんだ。」

優 「そうでしたか。ご一緒しても良いですか?」

凛 「あぁ。」

橘先輩の向かい側に座って夕食を食べ始めると橘先輩は僕らの方を見ていた。

優 「坂井先輩たち、今夜は終わらなそうですか?」

凛 「あぁ、今夜が山場だな。後で手伝いに行くよ。」

界 「無理しないでくださいよ?」

凛 「分かってる。」

優 「橘先輩、今夜も食欲がないんですか?」

橘先輩のお盆には食事がほとんど残っていた。

凛 「あぁ、、、食べないか?」

界 「食べないと持ちませんよ?」

凛 「明日は食べるよ。」

優 「もう、仕方ないですね。明日は食べてくださいよ?」

凛 「あぁ。」

橘先輩の分も食べさせてもらうとお腹いっぱいになった。

湊 「ふぅ、、、」

界 「旨かったな。」

優 「うん。」

凛 「ふっ。じゃあ、今夜はゆっくり休め。」

界 「はい。おやすみなさい。」

食器を片付けて食堂を出て部屋に戻るとすぐに眠ってしまった。


それから三日が過ぎ、僕も一人で報告書を第二級人員の仕事部屋に持っていくことになった。

仕事部屋に入ると橘先輩が一番奥の机で仕事していて坂井先輩たちも忙しそうに図面のようなものを描いていた。

橘先輩は何か機械のようなものを操作しながら、手招きして、僕は橘先輩のところに向かった。

凛 「、、、」

橘先輩に報告書を渡すと少し修正して判子を押して返してくれた。

凛 「はい。」

湊 「ありがとうございます。」

報告書を受け取って部屋に戻ろうとすると急に橘先輩の咳き込む声が聞こえて振り向くと橘先輩は胸を押さえながら苦しそうに咳き込んでいた。

壮馬 「た、橘先輩、、、」

坂井先輩が橘先輩の背中を摩っていた。

壮馬 「水、お願い。」

男の人 「おう。」

凛 「へ、平気、、、大丈夫だ。」

壮馬 「無理しないでください。」

凛 「すまんすまん。落ち着いた。」

壮馬 「もう、、、」


その夜、仕事を終えて眠っていると夜中に廊下で騒ぎが聞こえた。

優 「、、、何だろ。」

三人で長屋の廊下を見ると坂井先輩たち第二級人員がいた。

優 「何かあったんですか?」

壮馬 「ごめん、起こしちゃったね、、、橘先輩が居ないんだ。研究室にも居なくて、、、」

男の人 「こんな夜中に出歩く人ではないはずなんだが、、、」

莉央 「坂井!凛がいないって本当か?」

そちらを見ると第一級人員の先輩方がこちらに走って来ていた。

壮馬 「はい。報告をし忘れていたことがあり部屋に向かったのですが返事がなくて、部屋を見るといらっしゃらなかったです、、、」

藍 「教官に呼び出されたんじゃないか?」

壮馬 「教官にも確認したのですが、戸締りの報告の後は会っていないと仰っていました。」

結 「、、、風呂は?風呂場は見たのか?」

壮馬 「、、、いえ、流石にこの時間に入っているとは考えられなくて。」

柚月 「何かあったのかもしれない。このところ、研究続きで凛のこと見てあげられていなかったし、、、」

先輩方の後を追って僕らも風呂場に行くと、ちょうど橘先輩が出て来た。

凛 「、、、どうした?皆揃って。」

莉央 「凛こそ。こんな時間に風呂か?」

凛 「あぁ。委員会の仕事が溜まっていてな。それを片付けていたら遅くなってしまった。」

藍 「全く、、、心配したぞ。」

結 「凛、坂井たちと寝たらどうだ?最近、俺ら研究で忙しくて部屋に戻れないし、何かあった時安心だろ?」

凛 「平気だ。何もないから。」

莉央 「こんな時間まで仕事なんて体が持たないだろ。」

凛 「何とか持っているから大丈夫だ。皆も部屋に戻れ。」

そう言って、橘先輩は部屋に戻って行った。

莉央 「ったく、心配してんのに。」

蘭 「とにかく、何もなくて安心した。坂井。寝る前に凛のこと確認してくれるか?凛、体が強い訳じゃないから。」

壮馬 「はい、すみません、、、」

柚月 「後一週間もすれば研究の目処も立つから。それまでお願いね。」

壮馬 「はい。お任せください。」


それから二日後、食堂で夕飯を食べていると橘先輩と第二級人員が来た。

皆は立ち上がって礼をしてまた食べ始めた。

壮馬 「先輩、何になさいますか?今日は魚か肉ですよ。」

凛 「、、、今日はいい。」

壮馬 「食べないんですか?」

凛 「、、、食欲ない。」

壮馬 「昨日もそう言って半分も食べなかったんですよ?倒れてしまいます。」

凛 「、、、」

男の人 「もしかして、どこか具合悪いんですか?」

あの人は、保健部の板橋薫先輩。

凛 「えっ?いや、、、」

壮馬 「そうなんですか?」

薫 「医務室行きますよ。一ノ瀬、手伝って。」

優 「はい。」

保健部の優君と板橋先輩が医務室に橘先輩を連れていくと、少しして優君が戻って来て食器を片付け始めた。

界 「橘先輩、大丈夫か?」

優 「いや、熱を出しちゃってて。今も熱がどんどん上がってるんだ。」

界 「そうか、、、保健部長呼ばなくていいのか?」

優 「近衛先輩も疲れ切って今日は眠ってしまったみたいで。起こすのも悪いし今夜は僕と板橋先輩だけで頑張るよ。」

界 「そうか。じゃあ、お粥作るよ。何かしら食べないとだもんな。」

優 「うん、お願い。僕、今日は先輩のこと看るから先に寝てて。」

界 「分かった。」

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