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ボートレース浜名湖に半分だけ雪が降る

2025年 2月 ボートレース浜名湖 第1回スピードクイーンメモリアル


心躍るタイトルだった。

各競艇場で最速のタイムを叩き出した女子レーサーが集まるG1レース。

開催告知は確か2年ぐらい前にされていたと思う。


本格的にボートレースを見だして3年目になるが、

女子レーサーを中心に舟券を購入している。


俗に「競馬はホワイトカラー、競艇はブルーカラー」と言われているが、

職人だった父も、やはり職人のダンナのお父さんもうちのダンナも競艇。

私も幼いころから競艇に違和感はなく、

初めてダンナに多摩川競艇に連れて行ってもらった時は嬉しかった。


競馬や競輪、オートより競艇が好きなのはやはり水の上を走るからだ。

競艇ではコースに2か所コーナーがあり、スタート直後の第一のコーナーを

「1マーク」と呼んでいる。


この1マークのターンがたまらなく面白い。

競艇場に出向いたときは必ず、外で直に見たいシーン。


最初に連れ行ってもらった多摩川からかなり時間が経ってから

競艇熱が再発した。その頃はまだ3連単はなく、

中穴狙いのゲーム性だと教わったのだが、

久しぶりに多摩川へ行ったら、3連単が出来ていた。

こうなると、ゲーム性はガラッと変わる。

女子レーサも300人近くいて女子だけのレースでも十分見ごたえがある。


1年ぐらいである程度女子レーサの有名どころは覚えて

観戦も予想も面白くなってきている。

そんな最中に「スピードクイーン」の告知。

盛り上がるのは必須で、また「最速」というのがそそられる。

花粉症の私には2月の厳しい時期だが、ぜひ行きたいと思っていた。


でもその告知後にガンが発見され、抗がん剤の副作用も

予想がつかない状態だったので、諦めるしかないと思い始めていた。

特に免疫力が低下しているため、感染症にかかると重篤になり

死にも直結しうるというのがネックとなった。

競艇場だと人混みも多い。

体調がどうなるかは直前にならないと分からないため、

予約で特観席(指定席)を取ることもできなかった。

当日券ともなると、1時間は並ばなければならないし、

なんだかんだ言って体力的にも不安がある。耐えられないかもしれない。


後ろ向きの考えばかりが先に立ちほぼ諦めていたが、昨年の年末から

オキサリプラチンをやめてアバスチンだけの点滴になったため、

発熱とか吐き気とかが収まり、手足のしびれだけが残る状態になっていた。

でもその後爪囲炎で左足が付けなくなってしまい、もう完全にあきらめていた。

爪囲炎があまりに痛かったので皮膚科へ行って軟膏をつけるようになってからは

少し痛みは引いてきたが、浜名湖へ行くのは無理だなぁと思っていた。


が。先週の点滴治療の時、医師から次の治療の話をされて考えが変わった。

CTの結果を見てからではあるが、次の抗がん剤の副作用は脱毛と

吐き気、下痢等だと説明された。

もしかするとオキサリプラチンの時より体調が悪くなるかもしれない。

今のこの状態でやりたいことを無理してもやった方がいいかもしれない。

もし感染症にかかって肺炎とか患ったとしても、そこは自己責任。

やりたいことをやる方を選択した。


ダンナの運転で浜名湖まで4時間ぐらい。

朝3時台に起きて、朝食をとったり少し休んだりして

ボートレース浜名湖に8時ごろ到着。

さて。特観席の当日券購入の列に並ばねば!と覚悟して場内へ行くと、

列に並ぶ場所に色々な物が点々と置かれている。。。

ナント、場所取りが可能なようだ!

多摩川では狭いところに立ちっぱなしで並んだが、

浜名湖では場所取りが暗黙的に許されているとの事。

助かった!車に戻ってゆっくりと開場を待つ。

開場のちょっと前に場所取りしていた所に行きダンナと並ぶ。

入場しても今度はチケット売り場に並ばなければならない。。。

と思ったが全く待たずにすぐチケットが買えた!

多摩川の時にはチケット売り場でまた列を成して待ったのになぁ。

これなら楽。すっごい楽。助かった。神の恵みかも。


場内はというと、思ったより混んでない。

特観席から1,2レース見てから下に降りてレースを間近で見る。

もちろん1マークのそば。これぞ、醍醐味ぞ!

迫力あるモータ音に水しぶき!


特観席というのは3階にあってガラス越しに観戦する。

ボックス席になっていて椅子も座り心地よく、ゆったりと見れる。

でも!せっかく競艇場に来たからにはやっぱり間近で見たい!

選手のターン練習や足合わせ(二人で並走する)が見れるのも楽しい。


今日取れた席からはターンする場所が遠くてちょっと見づらい。

下に降りて1マーク付近でかぶりつきで見る。楽しい!楽しすぎる!

興奮して後ろにいるダンナの所へ戻ると、「雪が降ってるよ」と言われた。

「うっそー。え!ほんとだ。雪が舞ってる」二人で慌てて特観席に戻る。


その後も雪は降ったりやんだりで、晴れ間も覗く珍しい天候となった。

9レースあたりだったか、雪がコースの右手半分にだけ降っている!

天気は晴れなので、お天気雨の雪バージョン。しかも半分だけ!


こんな光景は初めて見た。神秘的で、とても印象に残る景色となった。

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