海・ロープウエイ・温泉・動物園
身体が言う事を聞くうちに遊びに行こうプロジェクト第1弾。
去年の年末辺りから、オキサリプラチンの副作用が強く
体調がきつくなってきたので、点滴をアバスチンだけにしている。
医師からは「ガンだからがんばる!って続ける人もいる」と言われたが、
しびれの副作用が悪化するとボタンもかけられないと聞かされ、
「仕事柄キーボードが叩けないと困る」と申し出た所、
「では、オキサリプラチンはやめましょう」という話になった。
ガンの抗がん剤治療の場合、QOL(Quality Of Life)という考え方も重視される。
ケース・バイ・ケースだが、その人にとって何が最適なのかを考慮しつつ、
抗がん剤治療をしていく。
生きるために抗がん剤治療をする必要があるが、強い薬のため必ず副作用が伴う。
その副作用がQOLを保つための障害になるかは、その度合い、
個人の置かれる環境、さらにはその人の生き方(生きるという事の意味)にも
関係するので一概には言えないのだが、私の場合
「出来る限り仕事を続け、なるべく今の生活を維持する」
ことに主眼を置いている。
年齢的にもバリバリの時は終えている。それでもまだ仕事は続けられている。
この状態を維持しつつ余暇を楽しむ。ただし、ちょっと無理はしている。
(けっこう、ヘロヘロなのよ)
まずは正月休みを利用して温泉へ行くことにした。
バリバリ時代は、なるべく宿は素泊まりで旅館よりもリゾートマンションや
コンドミニアムなどを選んで食事は外食や外で購入したその土地の名産を
部屋で食べたりしていた。
旅館の食事は自由度がないため、外で食べる方が面白いし
好きなものをいただける。
でも今回の目的は「温泉」ということで、部屋のグレードもUPさせ
源泉かけ流しで海が目前に見える旅館を選択した。
海なし県出身のため、海は大好きで旅行には欠かせない。
ダンナにお願いしてチェックイン前に大好きな外浦海岸へ行ってもらった。
真冬の強風吹き荒れる砂浜の海に来る人はいないらしく、
まさにプライベートビーチ状態で気持ちがよかった。
天候にも恵まれ美しい青い海がまた見れた。
私は雨女だけどダンナはどピーカン男なので、彼と一緒なら天気の心配はない。
次はロープウエイに乗って伊豆パノラマパークへ行った。
高いところは苦手だが、リフトよりは安心感があるのでなんとかなる。
標高300メートルから富士山と駿河湾を望む絶景が待っていた。
遊歩道もあり、少しだけ歩いた。
和風喫茶に入りスイーツをとりながらゆっくりと絶景を窓越しに楽しんだ。
テラスもあるけど、風が強いので今回は遠慮しておいた。
外に出るとまさに強風。展望台のデッキには誰もいなかったが、
気合を入れて強風に立ち向かいつつ20秒ほどデッキで景色を見た。
このときダンナは後ろに下がって見ていた。
ダンナ 「すっごいね。よく平気だね」
私 「だって絶景だから。でも辛かった」
ダンナ (笑)
その後ホテルにチェックインした。
源泉かけ流しの内風呂は強風で耐え切れず、すぐに飛び出た。
今度はダンナの方が意地を見せて、強風吹きすさぶベランダの露天内風呂に
長く浸かっていた。
前面に海が見える部屋でゆったりと贅沢な気分を味わった。
少し張り込んだが、外風呂もよかったので満足の行く内容だった。
(内風呂のシャワーは弱かったので、外風呂の使用は必須となる。
外風呂では10人前後の人と一緒になったが、広々としていたのでゆっくりできた)
部屋では日々ダンナと興じているYouTubeの
「高齢者のための間違い探し」チャンネルで遊んだ。
(そうよ。老化防止対策で最近毎日やってるの。ハマってるの。ほっといて)
他にも色々選択でき、Amazon Primeにも自分のアカウントでログイン出来た。
時代は変わった。もう地上波のTVなど見る人は少ないのかもしれない。
ニュースもYouTubeで十分だった。
チェックアウトして伊豆アニマルキングダムへ。実はこれが今回の旅の目玉。
幼少のとき、TVのサーカスのCMで見た憧れのホワイトタイガーにやっと会える。
しかも子供もいる。「ベビトラ」と呼ばれていてコロコロしたかわいい子トラ。
動物園は大好きだが、動物は苦手なので餌やりは勇気がでなかった。
次の機会には挑戦してみようかな。
では、出会った順に印象に残っている動物たちをご紹介。
1.ダチョウとその他の小型草食動物たち
放し飼いなのでダチョウを間近に見れた。目が合った。迫力あった。
小型草食動物は、やぎ系の数種類。全部は把握できなかったが、
帰りがけにもう一回このエリアを通ったときの
「人気者ばかりじゃなく、わたしたちにも餌、くれませんか?」と
訴えかけるひたすらな目が印象に残った。
2.ホワイトタイガー
何やらダンナが立ち止まって壁に貼ってある文章を読んでいる。
ホワイトタイガーについて色々解説されている模様。
こっちは気が急いて早くホワイトタイガーに会いたいのに、
なんか色々言ってくる。
ダンナ 「ほにゃら、ほにゃらら、だってさ」
私 (もう、5M先のホワイトタイガーのエリアに進んでいる)
ベビトラが取っ組み合ってる!
一頭がしつこく絡んでいるように見える。
このアグレッシブな子はツキという名前で、この旅から帰ってからも
ダンナがYouTubeライブを毎日見ているので色々とベビトラの情報が
入ってくるのだが、やはりいつも絡んでくるのはツキのようだ。
もう一頭はシグレ。
動物園で見た時もこちらの方が体が大きかったが
最近ではあの時よりも体格差が増している。
ツキがメスでシグレがオスという説もあるようだ。
母トラのシロップはさすがの貫禄で
座して左横をゆっくり仰いだ姿がとりわけ勇壮で美しいなぁ。
このエリアは1とは違い透明の仕切りがあるため
アクリル板ごしとなったがそれでも十分見える。
広々としたエリアに小高い丘や水飲み場、ジャングルジムっぽいもの、
樹木も植わっている。
ツキが樹木によじ登りかけたが失敗して諦める姿も面白かった。
すぐ横にはホワイトタイガーの追っかけらしき2人組の女子がいて、
色々なこと言っていた。「あの飼育員さん、見た事ないね」とか、
かなり通い詰めていそうな感じだった。
3.キリンとサイ
こちらは1同様放し飼いエリア。キリン、近かった、デカかったなぁ。
動物怖いのでエサやりに挑戦できなかったが、この次は。。。ダメかも。。。
しばらく進むと、おお!サイの夫妻が横たわってるぞ。
眠ってる?いや、ちょっとだけ動いたりするぞ。もっと動かないかなー。
(しばし立ち止まり様子をうかがう)
ダンナ 「もう先行こう」
私 (うー。立ち上がらんかなぁ)
4.鳥小屋
中に入ると色々な鳥がいた。あ!囲いのないところにミミズクがいる!
これ、大丈夫なのか?ずっとこのまま木にとまってじっとしてるのか?
だ、大丈夫だからこんな野ざらし状態なんだろうけど、
他はみんな囲いがあるのにこいつだけ野ざらしじゃ。
5.しか系の動物たち
3と同じエリアを反対側から見ている。
いろいろ角があるしかっぽい動物がいるけど、
ひときわ際立つ美しい立ち姿のホワイトオリックス。長く美しい角。
絶滅危惧種らしい。かっこいいなぁ。
あ!その向こう側に3で見たサイ発見!立ち上がってる!
うー。近くで見たかった。
6.ふれあいエリア
さぁさぁ、みんなおまちかねの小動物とのふれあいエリアだよー。
小屋になってて中にいろんな小動物が。。。あ!大人気のカピバラだよー。
かわいい。。。いくない!こいつら間抜け面して人気にあぐらかいてる!
(って、ちょっとひどい言い方すぎた汗。陳謝)
そういえば、このエリアを抜けた先にミーアキャットの小屋もあった。
これも大人気だったなぁ。私は素通りだったけど。
7.もう一つの放し飼いエリア
6の4,5倍ありそうなエリア。小屋っぽく仕切られている。
ワオキツネザルが飛び回ってた。大丈夫なのかなぁ。怖いなあ。
このエリア結構怖いぞ。木にとまってる大きなオウムも今にも飛んできそう。
アルパカだ!生アルパカは初めて。一か所に固まってるので顔が見づらい。
ん?右奥になにやら茶色の固まりが。。。カピバラではないかあ!
帰り道に再度このエリアによってアルパカの顔じっくり見れた。
8.オスのホワイトタイガー
一頭だけのアクリルエリア。細長だけど、結構広い。
2では母子のトラだったけど、さすがの迫力。かっこいいなぁ。
ずっとぐるぐると右左にゆったりと移動している。
こちらの端で踵を返してまた右へ移動。一瞬間近に来る時がある。
あ!威嚇された!ホワイトタイガーのおしっこって真っ白なのね。
いきなりアクリルごしに引っ掛けられてちょっとビビったケド面白い。
9.チーター
再度2のエリアを通り抜けチーター・ライオンのエリアを再確認。
チーターとは完全に目が合う位置。
アクリル板の近くを右へ左へ走ってくれる。
分かっていてサービスしているかのようだった。
その隣のエリアのライオンはゆっくり座しているのみ。
2のホワイトタイガーが見たくて説明し忘れたが、
行きにもちゃんとチーター・ライオン・ホワイトタイガーの順で
見て来てはいる。チーターいいよなぁ。
ホワイトタイガーの餌やりイベントの待ち行列が出来ていたので、
帰り道に遠巻きに餌やりイベントをチラ見。おお。肉に食らいついている。
長い棒の先に肉をさして、遠くから手を伸ばして餌やりをしている。
親御さんが小さな子供にやらせている。トラウマにならなければいいけどなー。
くまとぞうがお休みだったのが残念。そういえば、老齢のチンパンジーもいた。
ゆっくりと果物を食べていたので、こちらは目を合わせようと、
懸命にかがみこんで覗いたけど全く目を合わせてくれなかった。無念。
園内にはカフェがあり、窓際ならホワイトタイガーも間近に来るみたい。
(園長が上から紐で肉を垂らすという方法で客席の前にくるよう、仕組んでいる)
次回があればカフェと、あとスルーしてしまった恐竜館にも行ってみたい。
(この時歩き過ぎたためか、あとで爪周炎になって皮膚科へ直行となった)
一泊二日の温泉旅行だったが、日々のストレスから解放されリフレッシュできた。