生きることは楽しむこと「2つ目の奇跡」
12月26日
この日はダンナは朝から大忙し。
まずは支援センターへ徒歩20分かけて私の保険証を届けに行った。
帰ってくるなり
ダンナ 「やっぱり今日富士山行こう!」
私 「えっ!」
思いがけないダンナの誘いが嬉しかったのだが
この日は前日から続いている胃の重さ・吐き気・頭痛に悩まされていたため
(どうしようかな。。。)と思った。
でも今の私にとって今日やりたいことは書きかけの小説を完成させるか
まだ体が動くうちに外へ出るか、この2択だった。
結論はすぐに出た。
頭がすっきりしない状態で文章作成は無理なので、富士山行きを決めた。
10時過ぎに出発してすぐ訪問診療の施設から「これから契約に伺いたい」と電話があった。
ダンナ 「今ちょっと外出していて。。。」(少し困って考えている様だ)
施設員 「奥さん一人での対応は難しいですか?」
ダンナ 「今一緒に出ています」
施設員 「何時ごろお戻りになられますか?」
ダンナ 「夜になるかと。。。」
しばし沈黙が続いたあと
ダンナ 「こちらから伺いましょうか?」
施設員 「そうして頂けると助かります!」
ダンナはほんの少しの時間で済むと思ったらしかったが
それが甘い考えだった事を後で知ることになるのだった(笑)
施設に着いて、私は車の中で待つ事になった。
1時間くらい待ったが一向に戻って来ない。。。
トイレが我慢出来なくなり近所を徘徊しはじめたら
丁度ダンナが出てくる所だった。
後で聞いた所によると、契約の説明を受けている時にも
昨日と同じようにあちこちから何度も電話がありかなり混乱したそうだ(笑)
(実はこの時訪問医師が、「この状態で仕事してた?!」
と言って驚いていたそうだ
無理をして仕事をしていたので、ちょっと嬉しかった)
トイレを済ませいざ出発!
昨日とは違い、晴天だった。雲一つない快晴!とはいかないが
それでも気持ちのいい青空がそこここから覗いている。
でも、富士山は雲に覆われほとんど見えない。
今日はまず、河口湖へ行こう。
河口湖周辺の方が、山中湖より色々とお店があるのではないか?
という、ダンナの意見。
行ってみると、やはりCLOSEDの所が多かったが
明るい時間で晴天なので、ドライブは最高!
ちょっと降りて湖を見たいのだが、河口湖周辺は結構人がいて情緒に欠ける。
私 「西湖に行かない?」
ダンナ 「そうだね。お店はやってないかも知れないけど、行ってみよう」
西湖に着くと、本当に静かで気持ちがとても落ち着いた。
私 「あー。いいなぁ。本当に静かで。こういう風景、観たかったんだ」
ダンナ 「俺も、西湖が一番好きだよ」
西湖にはもう一つ、思い出の詰まった場所があった。
ダンナと知り合ってすぐに連れて行っって貰ったレストランの
オーベルジュがあるのだ。
全店舗木造りで、気に入ったデザートがあり、足しげく通った。
でも、今はその当時とは経営が変わり、ファミレス化しているらしい。
それでも、木造りのシックな建物には違いないのでそれを目指して進んだ。
その道すがら、ちょっと降りて湖を見下ろしたのだが、寒い!寒すぎる!
風が強いせいもあったが、あまり長居はできなかった。
目的のオーベルジュに着くと、電気がついてお客さんらしき人影も見えた!
が、これはぬか喜びで、宿泊客だけにレストランを解放していた。
そこからは、ダンナが「変なレストランより道の駅の方が良さそうだ」
ということで山中湖方面へ道の駅を探してドライブ再開!
しばらく走り「道の駅なるさわ」に到着。
ダンナが私の好きな親子丼を頼んでくれたが、食べることは出来ず
自販のコーンスープを飲んだ。
ちょっと横のファーマーズセンターを覗いて、帰ろうとしたところ
ダンナ 「後ろ、振り返ってみな」
私 「?」
こんなとこに、何があるのさ!と見てみると、少年たちがサッカーの練習をしている
グランドの背景に、なんと富士山が見える!
まだ山頂付近は雲に覆われ見えていないが、はっきりと富士山と分かる!
絶景だ!ダンナもここまでは想像していなかったらしく、全くの偶然!
私 「ちょっと、車の中で見ててもいい?」
ダンナ 「もちろん。ちょっとゆっくりしていこう」
目の前に富士山が見える位置に車を置いて、しばらく見ていると
強風に雲が煽られどんどん動かされている。
山頂あたりの雲はぐるぐると渦を巻いて、動き続けている。
雲が晴れるかな?と期待して観ていたが、すぐにはどいてくれない。
それでもしばらくすると、なんと、富士山頂あたりの雲がすべて消え
真っ白な雪をまとった姿を完全に見ることが出来た。
何という、幸運!と歓喜していると、右側の太陽がゆっくりと沈み始め
周りの雲がオレンジ色に染まってきた!
夕日に色づいた富士が見れるかも!
これはもう、何十年も恋焦がれていた風景でもあった。
私 「もうちょっと、日が沈むまで待ってもいい?」
ダンナ 「いいよ」
日没近く、富士山はほのかにオレンジ色に照らされた。
途中、感激のあまり号泣してしまった。
これが「2つ目の奇跡」




