諦めろ、少年よ
辺りは暗くてよく見えない。何か物音が聴こえてくる。
コツンコツンと杖でついてる音のような気がする。
物音をたてないように近づこうと思った。
周囲がパッと明るくなった。
そして目の前には灰色と黒が混ざった外套を着た人が見えた。
「諦めろ、少年よ」
そんな事言われても何も分からない。分からないなりに何か答えようと考えてたら考え疲れてしまった。ふと外套の足下を見たら
骨が見えた。
りかいがおいつかない
わたしにはなにもわからない
きっところされてしまう
にげないとにげなきゃ僕は何になってしまうんだ。
「…そうか、また今回もそうするか。つまらない」
僕の目の前は真っ白になった。
なにもわからないままだった。