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詩集 想箱  作者: TiLA
17/30

月の砂で作ったクレシドラ

月の上に立っていた


宇宙(そら)には青い地球が浮かんでいた


真っ暗な宇宙(そら)の中


とても青くて美しかった



その地球の後ろから


太陽が顔を出した


とても眩しい太陽の光 


なんだか一人じゃないような気がした



とても静かな


水も空気もない


誰もいない月の砂漠の上で




砂時計(クレシドラ)


目の前の(ちゅう)


どこかからゆっくり


漂ってきた


流れてきた



月の砂で作った


その砂時計の


ガラス容器の中を


砂が


ゆっくりと


おちていく


さらさらと


こぼれていく



月の上なら


月の砂なら


地球の6分の1なのだろうか



時の進みも


この穏やかなときも


あなたとの……




目が覚めた


おかしな夢だった



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