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40、マリアンナ・ブラウニング side 失敗

 

 Dクラスに行くと入学式での影響か、一斉に目を向けられた。

 うわっ、貴族怖っ!

 その後はまた思い思いに話だし、私の存在は目立たなくなった。


 空いてる席を探し座ると、隣の男子に話しかけられた。


「君、入学式に遅れるってすごいね」


「家庭の事情で……」


「ふーん。名前は?」


「マリアンナ・ブラウニングです」


「ブラウニング男爵に子どもがいたんだね。僕はバート・アシュビー。アシュビー男爵の息子だよ。よろしくね」


「よろしくお願いします」


 話し終わるとすぐに先生がいらっしゃってクラス全員の名前を確認し、明日からの日程表が配られると今日は解散となった。


「そういえば、エドワード王子はどのクラスなのかしら……」


 独り言を聞かれてたようで、隣のバートが答えてくれた。


「王子殿下ともなればAクラスだよ。この学園は成績順だからね。生まれたときから努力してきた殿下が下のクラスになるわけないよ」


「え!そうだったの!じゃぁ、Dクラスって……」


「一番下から2つ目のクラスだよ」


「……。そうだったのね。教えてくれてありがとう」


「どういたしまして。じゃ、俺帰るわ」


 バートは手をひらひらとさせながら教室を出ていった。

 私も今日は帰ろう。王子様との出会いはまた明日がんばろう!


 次の日、Dクラスでは学園内の案内があった。エディのいるAクラスの場所や馬車の待機所も場所を覚えた。クラスごとに案内をされてるらしいが、他のクラスの子には会うことなく初日が終わった。


 ホームルームが終わり、私は急いでエディが乗り降りする馬車の待機所に行った。下位貴族は立ち入り禁止だと聞いたがかまうものか。こうでもしなければ出会えないじゃない。


 待機所に向かう途中、エディを発見した。カッコいい!!

 あとをつけて気がついたけれど、隣に女がいる……。もしかして付き合ってる人かしら?


 エディの回りに友達らしき人たちもいて邪魔だなあ。よく見えない。

 とりあえず誰かにぶつかって泣いたら、優しいエディのことだからきっと助けてくれるわ。


 あ、馬車に乗っちゃう!


 そう思った私は友達らしき一人に突進した。すると寸でのところで避けられ私は勢い余って転けてしまった。

 さあ、エディ、私を助け起こして!


 待っていると、エディではなく、回りにいた者が呼んだ騎士がまた来た。

 私が来てほしいのはあなたたちじゃないの! 私を拘束しようとするので


「私はエディに愛されてるのよ! 無礼だわ。手を離しなさい!」


 騎士たちの手が止まったのを見て、私はその隙に逃げた。

 エディと一緒にいた女は一体誰だったのだろう。もしかしてあれがエディを騙して王妃になる悪役の女なの?

 帰ってからもう一度『令嬢の恋』を読み返すことにした。


 それから数日。


「なんでエディは学園に来ないのよう!!」


 私はたまらず叫んだ。

 隣のバートが驚いて椅子から落ちようとしたがしったことか。



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