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22、エドワード王子side 会議

 

 マリアンナ男爵令嬢は入学式一週間前に学園に入学許可を求め、王家は許可を出したわけだが、今日は緊急で会議をすることになった。


 参加者は僕とアリシア、二人の家族の合計七人である。


「給仕は下がらせてある。時間がとれず夕食を食べながらとなるがこの件について話し合おう」


 父上が趣旨を説明した。


「父上、マリアンナが男爵家に来て、学園に通うというのは本当ですか?」


「殿下、その事は私から説明しましょう。男爵の方から申し出があったのは本当です。外に産ませた子だったそうで、男爵とは血の繋がりがあるようです。男爵の母親が結婚を反対していたため、母親が亡くなり、一年待っての入籍だったそうです」


「ラン、それはいつの話だ?」


 父上がアリの父のランドールに聞いた。ちなみに二人は親友でもある。


「結婚自体はひと月前だそうですが、越してくるのに時間が掛かったようです」


 アリシアを見ると下を向いて食が進まなくなっていた。


「アリ、大丈夫だよ。心配しないで」


 そういって背中をさすっていると父上に話しかけられた。


「エドワード、クラス編成は知ってるかい?」


「はい。成績順だと聞いております。先程、執事の方から僕とアリは同じAクラスだと知らせがありました」


「うん。その通り。まだマリアンナなるもののテスト結果は出てないが、先日まで平民であったのであれば、違うクラスなのではないかな?」


「そうねえ、平民からAクラスはなかなか難しいわね。今までもいないし。ま、一緒だとしても問題ないわ。エドワードがしっかりしてればいいのよ」


「そうですね。殿下がしっかりとアリシアを守ってくだされば問題ありません」


「うぐ……。母上……公爵……、も、もちろんそのつもりです……」


「アリシアちゃん以外には氷の対応でいいわよ。かつてあなたの父上がやったように。ふふっ」


 母上、何の話ですか?


「そうね、あの頃の陛下はシェリー一筋で、周りを寄せ付けなかったものね」


 アリの母上も何を知っているのですか?


「あれは少々やりすぎだったので、フォローが大変でしたよ」


 アリの父上がフォロー……

 父上、あなたは何をしたのです……?


「いや、シェリーと二人だけのクラスにしたいと思ったから、一部屋用意させただけだよ。そんなに難しいことではない」


 父上、なんてことをやらかしているのですか。


「エドワード王子はそういうことはされませんよね」


 すかさずレオナルドが僕に圧を掛けてくる。とりあえず頷いておくが一体何の会議なのだ。

 キャラが濃すぎて纏まるものも纏まらない。僕に対して圧力をかけるときだけ一致団結する。(僕以外が……)

 みんなアリシアが好きすぎる。


 気落ちしていたアリシアは最後の方はクスクス笑っていたので、このやり取りも無駄ではなかったのだろう。



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