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21、エドワード王子side 回想

 

 あれから僕とアリは毎日いろんな話をするようになった。はじめは会話も途切れ途切れだったけれども、最近ではお互いのことがだいたい分かるようになった。呼び方もエドワード王子から、エドワードと呼び捨てにしてほしかったが、無理! と断られ、今はエドワード様呼びで落ち着いている。

 好きなもの、嫌いなもの、楽しいこと、やりたいこと……とにかくお互いを知るためによく話した。


 朝から会うときはランチを一緒に食べ、午後は僕は勉学や剣術、アリは王妃教育。

 昼から会うときはお茶を一緒にし、午前中や夜間を勉学の時間とした。

 時間があえば、アリの兄であるレオナルドが参加したり、僕とアリの父上、母上が参加したり、二人でない時もたくさんあった。


 アリはあれからも前世の夢を見てはうなされたようだが、レオナルドが頭を撫でると治まるらしい。その回数もだんだん減り、今ではたまに見る程度になっている。レオナルドも同じ事を言っていたのでそうなのだろう。

 そういった理由もあり、城に住む話は保留になっている。


 レオナルドには他言無用と言ったが、味方は多い方がいいと判断したので父上に相談し、アリシアの父母である公爵夫妻にもアリの前世の夢の話をした。これはわりと早い段階だったが、これがあったために毎日会うことができたようなものだった。


「親なら娘の不幸は見たくない。娘の幸せをいつも願っています。殿下、頼みますよ」


 公爵の言葉は今でも忘れないようにしている。


 アリは王妃教育がだいたい終わり、王妃とのお茶の時間が増えたころ、やっと僕のことを信じることを第一にしてくれるようになった。だがそれはまだまだ不安定なもので、学園に入ってからが本番だと思っている。


 というのも、マリアンナ・ブラウニング男爵令嬢が現れたからだ。正確にいうと、ブラウニング男爵が平民と結婚をし相手の連れ子がマリアンナだった。

 学園に通うまであと1週間というところである。


 学園について説明すると、王立学園となっていて、学園には貴族の子どもであれば誰でも通うことができる。14歳で入学し、17歳まで通う。

 今年度は父上の弟である叔父上が通っていた時から15年ぶりに王族が通うことになるため、今までよりも警備が増やされることになっている。


 基本的に貴族は家庭教師を雇い、学園にくるまでに一般教養は身に付けている。


 平民の子どもは各領主により学校が建てられ、こちらは領主判断での入学となる。12歳で入学し、二年間通うことが多い。

 王都に近いほど識字率が高く、遠くなるほど低い。


 マリアンナが平民の学校に通っていたかどうかは不明。

 とりあえずこの件で家族会議をすることが決定した。



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