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101、エドワード王子 side 親友

 

 リリーシュが来てから二日。僕はアリに会いたくてたまらなくなっていた。アリは元気だろうか。ちゃんと食べているだろうか。ちゃんと眠れているだろうか。レオナルドがいるから大丈夫なのだろうが、その役目が僕でないことが悔しい。


 放課後になるとバートが教室に顔を出した。と同時にリリーシュが退室していった。


「今日もお疲れさまでした。妹は監視の方にいかせます」


「リリーシュに聞いたがあの場にいたらしいね」


「私は監視を命じられてますからだいたい近くにいます。面が割れてますので変装することもありますが」


「明日は一旦引いて会わないようにしようかと思うのだがどうだろう」


「そうですね。それもいいですね」


「では明日はリリーシュには休みだと伝えてほしい。私の方は明日は城に籠るから何かあれば城か、ラドニーに言付けてくれ」


「承知しました」


「そろそろタキレスたちが来る。顔を会わせたくないのだろう?」


「はい。では失礼します」


 バートは足音もなく教室から去った。

 しばらくしてタキレスが一人で来た。


「サイテスたちはどうした?」


「絡まれてるから私だけ先に来た」


「いいのか?」


「エミリー嬢はサイテスに守られたいだろうからね。それよりも、担任のサフォーネ先生から伝言だ。マリアンナ・ブラウニングの処分は学園長が戻ってからになるが、おそらく退学にはならないだろうとのことだ」


「そうか。では心置きなく私から動けるな」


「何をするつもりだ?」


「マリアンナの近くで助言になるような発言をさせただけさ。あの女がそれに乗るか乗らないかは不明だが、乗れば貴族ではいられない。乗らなければ僕らの教室を城に移すだけだ」


「へぇ、本人に決めさせるのか。それにしても後半おもしろいこと考えるなあ。城に教室を移すか……。レオナルド様が切れそうだな……ふふっ」


「笑い事ではない。だからあの女には選択を違えないようにしてもらいたいのだ」


「はいはい。どっちにしろアリシア嬢はエドワードと二人きりだろ? アンジェリーナも会いたがるし、私たちもいざとなったら押し掛けるか」


 僕はタキレスの言葉にぎょっとした。タキレスならやりかねない。


「ふははっ。そんな野暮なことはしないよっ」


 タキレスが笑いながら背中を叩く。


「んぐっ……ふっ」


 タキレスにからかわれた……が、タキレスとのやり取りでかなり心が軽くなったのを感じていた。僕はニヤニヤしてるタキレスの方を向いて、


「タキレス、いつもありがとう。僕は助けられてばかりだ」


「どういたしまして? まあ、エドワードが知らないだけでお互い様だよ」


 タキレスは柔らかく笑う。

 タキレスは僕が落ちそうなときにタイミングよくやって来てはあげてくれる。昔からそうだった。どうして僕のことが分かるのだろう?


「タキレス、すまないがこれから城で鍛練に付き合ってくれないか?」


「りょーかいっ」


 それから僕たちは城に移動し、二時間ほどしっかりと体を動かし汗を流した。明日は学園を休むので、その間の様子をタキレスによく見るように頼み、僕はタキレスと分かれ執務室に向かった。



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