1、プロローグ
「アリシア、お前は私の愛するマリアンナを殺そうと計画したな。未来の王妃に対する無礼は許さない。よってお前を処刑する」
「まって、私はそんな計画知らな……」
「嘘をつくな。証拠はここにそろっている。お前の罪は明白だ」
「それは捏造されたもので私は……」
「だまれ。やれ」
答えようと話している最中に私は後ろから首を落とされ事切れた。
「うわあああ!? ええええーーー?!」
アリシア・スチュアート公爵令嬢13歳は叫びながら目覚めた。
「お……お嬢様ー? い……いかがなさいました?」
専属侍女のエマが部屋に飛んできた。
「な……なんでもないわ。だ……大丈夫だから下がってて。大丈夫よ」
エマは心配しつつも部屋を出ていった。
今の夢はなんだったのかしら? あれは大人の私?
思わず首がついているか確認してしまうのは仕方のないことだった。夢で自分の首が跳ねられ処刑されたのだから。
背中に流れる汗がヒヤリとする。
「嫌な夢を見てしまったわ。どうして私が処刑されるのよ」
今さらまた昼寝するのもシャクだから本の続きでも読もうと手に取ろうとするも、急に睡魔が襲い意識を手放した。
それから三日間、起きることなく眠り続けた。
「なんで私なのよーーー!」
私は再び叫びながら目覚めた。
「お、お嬢様! お目覚めになられたのですね!」
「へ?」
私の専属侍女のエマが心配そうに顔を覗き込んでいた。
「エマ、どうしたの?」
「お嬢様は三日間お目覚めにならなかったんですよ。起きられたことを公爵様に知らせてきますね」
三日間?
あ!!!
私、夢を見ていたのだったわ。
今の私は四回目なのかしら…。
言ってることが分からないだろうが、私もよく分からない。
でも夢によると何度も人生をやり直していて……
私……エドワード第一王子に処刑されてたわ。
エドワード第一王子……、私の婚約者……。
一気に血の気が引いた。
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