文学少女になりたい彼女に牛乳を飲ませたい
下野紘さん大好きです!!
大学の昼休み。陽があたるテラス。彼女は今日もそこに座っている。
今日の彼女は黒髪ロングの鬘、白の清楚系ワンピースを着て、小難しそうな小説を読んでいた。
テーブルの上にはサンドイッチとパックのストレートティー。片手に小説を読みながら食事をしている。食べづらそうだ。
「普通に食べなよ」
話しかけると彼女はキリリとした表情で拒絶した。
「いえ、本を読みたいので」
嘘つき。本当は読書なんて好きじゃないくせに。
本当は茶髪のショートヘアで、いつもは動きやすい服が好きなくせに。
お昼はラーメンを食べたいくせに。
「今日は文学少女になりたいの?」
彼女は小さく頷く。ちなみに昨日はスーツを着て脚を組んでキャリアウーマン風だった。脚をつって辛そうだった。
一ヶ月ほど前から始まった彼女の『自分じゃない誰か』のコスプレ。
着物だったり、アイドルっぽい服だったり、幕末隊士のコスプレだったり。
毎日お金がかかるだろうなぁなんて思いながら、今日はどんな彼女が見られるかと楽しみにしている自分がいる。素材が良いと何を着ても可愛い。
「……」
けれどただ見ているのも飽きてきた。そろそろ仕掛けよう。
ストレートティーをこっそり牛乳にすり替える。苦手な読書を頑張っていて気づかれていない。彼女の手が伸びる。牛乳をつかむ。唇にストローが触れ、喉が上下していく。
「…うっ!」
彼女は小説を置いて胸を押さえた。
「ひっく…っく」
「あはは」
しゃっくりが止まらなくなった彼女は僕をにらんでくる。その顔もなんだかんだ可愛い。
「もう! ひっく…邪魔しないでよ!…っく」
「ははは…もう良いじゃん。そろそろ戻りなよ」
僕がそういうと彼女はしぶしぶ鬘を取った。蒸れて暑かったと思う。
牛乳を飲むとしゃっくりが止まらなくなる彼女に、牛乳を飲ませる。これがコスプレ終了の合図。
「なんで最近コスプレしてんの?」
グシャグシャになった髪を撫でてみる。もうそろそろネタも尽きただろう。理由を教えてくれたって良い頃だ。
そしたら彼女は鬘で顔を隠して、耳まで真っ赤になって小さな声で言った。
「…あんたの好きなタイプが知りたくて」
「え、なにそれ可愛い」
結局いつもの彼女に戻ってラーメンを一緒に食べた。
そのままの君が好きだよと言うと真っ赤になって怒った。
個人的に下野さんに読んでほしい台詞を詰めました。
善逸も大好きですが、うたプリの翔くんも好きですうふふ
ファントムワールドの晴彦も好きだったなぁ…
ジョーカーゲームの三好も良かった…
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