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Assassin Crow  作者: なぼ
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Assassin Crow 0.5

【アサシン】

その名の通り殺し屋だ。

活気溢れる市場。しかし対照的に市場の至る所にはお尋ね者の貼り紙。

内容はアサシンのトップクラスの実力者…通称【黒の組織】と呼ばれる奴らだ。

一部の奴らは名声、地位、金目当てに組織入りを目指す。

…トップクラスだから入れた奴の話は聞いた事がないが。


今から会う奴はそのアサシンの一員。

そして。


今朝決まったオレの相棒だ。

「…早速遅刻か、ウェイン」

「うるせぇ」


ウェインと呼ばれた男は深めに被っていたフードをバサッと脱いだ。

現れたのは肩まで伸びたボサボサの銀髪、エメラルドの倦怠感のある瞳。そして軽い猫背。

背丈は小さめの156cm…所謂チビに等しい。

しかし話しかけた相手にはチビには似合わぬ大きい態度だった。


「まさか今回の仕事をお前とヤルなんて思わなくてさ。つい、遅れたわ。許せよ、コルド」


それを耳にするや否や眉間にシワを寄せる、コルドと言われた男。

高身長で金髪。帽子を被っていて表情が読み取りづらいが青色の真っすぐな瞳。

シャキッとした姿勢から彼の日ごろの態度が窺える。

ウェインとは対照的であり、そして非常に仲が悪かった。


「マァ…気楽に行こうや」

「…お互いにな」


牽制し合う2人。しかし思う事は見事同じだった。


(こんなんで殺れるのか…?)


「…行こう」


そう言いながら依頼主のデータを携帯で見始めるコルド。

2人はすぐに依頼主の元へとむかった。


ーとあるホテルへとやって来た2人。

待ち合わせと話はホテルの1室で行う事になっているからだ。


待ち合わせ部屋の扉を叩く。

事前に打ち合わせていた合言葉で扉が小さく開く。

隙間から見えた依頼主の姿。

歳は40後半、もしくは50代くらいだろう。

小太りでスーツを着た白髪男性だった。


「…どうぞ」


通された部屋は多分入ってから何もしてない、もしくは入って間もないのだろうか、私物が何一つ散らかっていない。

ただひとつ。

サイドテーブルには拳銃が静かに置かれていた。


ウェインとコルドはそろそろと室内のソファへ座る。

それを見た白髪男性はソファの近くに置いてあったスーツケースをゴトっとソファの前の机上に置き、静かに座った。

そしてスーツケースの鍵を開け、中身を2人に見せた瞬間。

2人の表情が明かに変わってしまったのである。

何故なら2人には想像もつかない、スーツケースびっしりに敷き詰められた札束の数。

照会情報からは思いもよらぬ金額だった。


「…確認しても?」

「勿論」


1番上の札束以外は偽、などよくある話なので確認をとコルド。

勿論、と聞くや否や確認していくウェイン。

しかし見ても見ても出てくるのは本物であった。


「…すみません、通常であればこのような質問はしないのですが。…殺しの理由を聞いても?」


理由を問うコルド。理由が特殊な事情、もしくは真実が隠されているのであればこの金額でも納得できるかもしれないからだ。


「…えぇ、勿論。わたくしテディは時計を生産する会社を立ち上げているのですが、先日こんな物が…」


すっと差し出されたのは1通の封筒。中には

『オマエノカイシャハオレノモノダ コロシテヤル ×月×日ガ命日ダ』

と赤いボールペンで書かれている。

紙を抉るくらいの力なのか、ところどころ紙が破れており脅迫状としては充分な物だった。


「もし本当であればいけない、と思い警察に届けました。そして何かあったときの為に遺産をわたくしの息子に託そうと思った矢先…」


あぁ、と納得するウェイン。


「今回のターゲット。アルガンド・ロンか」

「そうです。ロンはわたくしの甥。どこで聞いたのか遺産を寄越せと…先週その事で遂にもみ合いになってしまい、わたくしは命の危機を感じ依頼した次第です…」

「…話は上出来だがそれでこの大金は納得できないな。どこからこの大金を…あ」


自分で喋っているうちに理解したコルドは口をまん丸に開ける。


「…そうです。わたくしの…遺産全てを以ってお願いしたくこの度依頼させて頂きました」


…馬鹿なのか?と問い詰めるウェイン。

もし、脅迫もロンの件も全て警察が解決してしまったらこのお金はどうするんだと。

するとテディは重く

その時は1からまた頑張れば良い…

と冷たく呟いた。


テディの様子からして数日、いや1、2週間は思いつめていたのか

よく見てみれば目は虚ろ、声も年齢のわりにはあまり張っていない。

そんな彼にここで何を言おうが届かないのは2人もわかりきっていた。

何より、殺しを生業にしている自分達が生への道へ導くというのも可笑しな話だったので

ここで金額の話は納得により終結したのだった。


「それで…依頼は…」

「…ああ」

「受けるよ」


その一言に安堵したのか微笑みを戻すテディ。

2人は依頼された情報を更に深く掘り込んで話を聞いた。

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