第84話 バリ島で日本レベルのサイトを検討してみた
「でな。せっかくバリ島にいるのだから、バリ島限定でいいから、情報サイトを立ち上げたくてな」
「あ、それ、いいですね。ホテルの予約サイトの評価、あれ、いまいちですから」
あー、あれな。
エリカを中心に評価アップの行動を加速させてみたら、驚くほど上がるからな。
バリ島親分ブログのロスメン紹介で来た人達だから、好意的に評価してくれているというのもあるけど、評価されやすいことを中心に改善している。
そしたら、あっと言う間に評価8とか9とかが多くなった。
中には評価10を付けたりしている。
そのうえ、ウエルカムドリンク効果で評価をしてくれる率がうなぎのぼり。
今週は宿泊者の8割が評価してくれた。
この調子なら、今月中に評価7くらいまで上がりそうだ。
「そうなんですよ。そんなに簡単に評価あがるのおかしいじゃないですか」
「おいおい、俺のやり方がずるいって言っているのか?」
「そうじゃないですよ。評価を上げる簡単なやり方があるのが駄目なんです。評価システムが脆弱すぎる」
確かにそれは俺も思うぞ。
高級リゾートは何億円も掛けていろんな設備を導入しているのに、設備充実度の評価があのボロボロなロスメンと一緒というのはおかしいわな。
サービスや清潔度くらいなら、まだ分かるが。
「だから、宿の評価を妥当にする口コミサイトをやりたいんです」
「あ、それは後廻しな」
「ええー、なんでです?」
「もっと、バリ島の人達に役立つものがあるからな」
まずは、不動産サイト。
今のバリ島には、不動産を検索できるサイトがない。
不動産屋に直接行って、その不動産屋が預かっている物件から選ぶか、もっと普通なのは日本のアパートのようなコスの前に掲示されている空き部屋情報をみつけるしかない。
「いや。俺がそろそろ部屋でも借りようかなと思ったら、あまりに不便でおどろいた」
「あー、そういえば、ロスメンにしろヴィラにしろ。外国人向けの情報はちゃんとありますからね」
「そうだろう。もっとバリ人向け情報を拡充するほうが先なんだよな」
観光客相手の情報より、バリ島住民のための情報。
そのほうが役立つはずだろう。
「だけど、そうなると、日本の不動産情報サイトのようなものがいいんですか?」
「いや、あれは駄目だ。情報を得て、不動産屋にいかないと駄目だろう。サイト自体が大きな不動産屋になれるようにしたいんだ」
「あ。それって、大きな本屋だったアマゾン形式ですね」
在真は話が早くて助かるな。
そう、やりたいのはそんな不動産屋だな。
「でも、そんなことをしたら今、バリ島で不動産屋さんをしている人が困りませんか。バリ島親分もたしか不動産の会社を持っていると言ってなかったですか?」
「そんなのは知らないよ。今の不動産屋にしろ、バリ島親分の会社にしろ、バリ島の人達にちゃんとしたサービスが提供できていないところは淘汰されるしかない」
「うわー。意外とドライなんですね」
「ビジネスというのはな。誰のためにするのかっていうのが重要だ。バリ島親分もバリ島の人達のためにビジネスをするなら協力すると言っていたしな」
「わかりました。もちろん、トークン結びを使うと余裕で、できますよ」
やっぱり、そうか。
インドネシア語の問題は、スタッフがいるから対応できるだろう。
しかし、いつも思うのだが、在真のトークン結びは万能だな。
どうして、そんなプログラムを作ることができるのか。
謎だな。
まぁ、俺にとっては便利な道具であることには違いない。
仕組みを理解するとか、プログラムで対抗するとか。
そういうことは、すでにあきらめた。
俺は在真のトークン結びを使ってどんなことができるのか。
それをどうやったらビジネスになるのか。
それをしっかりと考えるだけだな。
だから、俺はもうひとつのビジネスアイデアを提案することにした。
「あと、あれだ。求人サイトだ」
「おっ、とうとうやるんですか?」
「ああ、すでに登録している人達には、スタッフ達が確認を取ってもらっている」
「個人情報ってやつですね」
「インドネシアの法律ではまだ個人情報保護が緩いが、先取りでちゃんと確認してからスタートする」
「それもバリ人のためですか?」
「ああ。もちろん、俺が優秀な人材を欲しいと願っているのもあるがな」
そんな話をして、いくつものバリ島限定情報提供サイトをオープンすることになった。
それがとんでもない結果につながるとは、この時には思いもよらなかった。
言葉の中にある数字。
それは数字が持つ印象が分かるんだ。
例えば、八百屋。
青屋が語源って説もあるけど、800も品数があるお店って説もある。
これがもっと数が増えると、万屋のになってなんでもあるになる。
さらに増えると、八百万の神になる。
トイレにも神様がいる日本の神様の特徴を表しているよね。
これが九十九神になると、物でも九十九年もすると神様がつくってなる。
九十九年は長いって意味だね。
そして、五万とある、になると山のようにある、って意味になる。
五万は、大量の意味だね。
で、重要なのが、この五万って数字なんだ。
なぜなら、今、総ポイント数が四万九千を超えたんだ。
あと千で、五万とポイントがある作品になれる。
だからお願い。
ポイント評価をぽちっとしてくださいな。
あと千なの…お願い。




