第80話 アート鑑定システムの多言語リリースをした
「おお、すごいな。英語になった」
「もちろんですよ。後、全部で9言語対応です」
英語、中国語、フランス語、イタリア語、スペイン語、アラビア語、ドイツ語、インドネシア語、そして日本語。
一気に対応する言葉が増えた。
インドネシア語は予定はなかったが、バリ島で多言語対応をした関係で追加したらしい。
「おいおい、インドネシア語もいれてくれよ」
バリ島親分の要望もあったしね。
早速、バリ島親分が鑑定スタンドを100万円でぽんと買ってくれた。
他にも、アート関係の知り合いがいるいうことで、欧米人を紹介してくれて3つほど売れた。
他にはアートオークションの運営会社が直接営業をしてくれて、欧米で30ほど鑑定スタンドが売れた。
もっとも、その分は販売費として半分はオークション会社にいくので、俺の取り分は半分だが。
俺も急速に鑑定依頼が増えて、忙しくなっている。
俺の鑑定は説明文が一切ない☆評価だけだから、言葉が分からなくても問題ない。
写真や動画のオーラで判断しているしな。
もっとも、急激に世界に広がりだしたから、その対応でバリ島のサテライトオフィスのスタッフはてんやわんやになっている。
「これはスタッフが足りないな、在真」
「ですね。早速、増員ですか?」
「ああ。広報・営業スタッフと電話対応スタッフを50人、増員するぞ」
「はい、すぐにマッチングしてみます」
すでに、俺がバリ島で面接した人数は2000人を超えている。
バリ島親分が手伝ってくれるから、実に効率的に人集めができている。
2000人分の人物鑑定トークンが作られているから、その中から50人をマッチングするだけだ。
「そういえば、バリ島親分も人物鑑定マッチングを使わせろと言ってきているんですが」
「まぁ、ほとんどはバリ島親分の紹介だから仕方ないだろう」
「では、バリ島親分にマッチング権を付与しますね」
すでに俺のビジネスの中心はバリ島オフィスになっている。
東京オフィスはフットサルビジネス専用になっている。
フットサルビジネスは急激な伸びはしていないが着実に利用者が増えている。
個サルマッチング試合も、元Jリーガーとの試合も。
そろそろ、ジャリジャリから選んだアイドルグルーブも始動しはじめるはずだ。
CDデビューと同時にCMもスタートする。
そのあたりの実施はジャリーズに基本任せてあり、俺は出来上がった物を見て、口を出すだけだ。
CMスポンサー会社の立場だな。
もっとも、相当値引きをして貰っている関係上、それほど無理を言う気はないんだが。
ジャリーズの窓口をしてくれているマネージャーによると、関係者達がすごく盛り上がっているらしい。
あの仔猫みたいな男の子、すでに関係者からすごくかわいがられているという。
まぁ、あの子を見たら誰でもそうなってしまうのは分かるが。
だが、あと2年もしたら、驚くほど化けるはずだ。
今はかわいいだけでいいだろう。
まぁ、すべてが順調だということだな。
「こんなに順調だと、そのうち何か大きい問題がでてくるんじゃないかと思うぞ、在真」
「駄目ですよ、そんなフラグを立てるようなことを言っては」
うーむ、フラグか。
それはあるかもしれないな。
もっとも、異世界で鍛えた問題対処能力が錆びつかないように、少しは問題が起きた方がいいかもしれないな。
実は、在真も翔太も知らないところで、問題の種は植えられていて、もう芽がでかかっていたのだ。
今日はお金の話をしましょう。
僕の小説では「お金ってなんだろう」っていうのを追いかけているところがある。
この小説では、主人公が普通にサラリーマンをしていたのが、起業家になってお金に不自由しなくなった。
まぁ、その間に異世界での生活があるから、急に変わった訳じゃないけど。
こっちの世界だけ見ていると、お金にコントロールされる状況からお金をコントロールする状況になった。
そんな話を書いている。
前作は時給12億という世界を描いた。
簡単に使っても無くならない財布からお金が出てくると、お金を稼ぐという人生の目的がなくなる。
いったい何をするのか。
現実の僕らはお金で物事を判断している。
高い商品は良い物で高い給料は良い仕事。
同じ仕事なら、その世界での評価によって上下が決まるけど、違う仕事だと給料によって上下が決まる。
それだけじゃない、と言うけどその部分が街がなく大きい。
お金が評価基準なんだ。
それがインターネットが普及してアクセスという新しい評価基準ができた。
ユーチューバーなら、視聴回数で評価される。
もちろん、なろう小説はポイント評価だね。
なかなか、面白いね。
あ、もちろん。
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