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1.異世界入り

思ったより、長くなってしまい(文章も更新も)、申し訳ありません。<(T^T)>

 頬を撫でる涼しい風が気持ちいい。そう思い、目を開くと、樹木達が目に入った。


「ここはどこだ?」

「うぅーん、綾花?」


 聞きなれた声の元へ目を向けると見覚えのない人がいた。

私の詩織は耳が長くなければもう少し濃いこげ茶色の髪だしな。

そう、考えているとその人から声をかけられた。


「私、わからない?詩織だよ!?」

「やっぱり詩織なのか。もしかして容姿を変えたのか」

「そうだよ。それにエルフになったの。どう、似合ってる?」

「うん、可愛いよ」

「ふふ、ありがとね」

「ところで、ここは?」

「あぁ、アルテさんに聞いたのだけど.....」

「アルテさん?」

「うん。私に案内してくれた人なの」

「そうか、それで?」

「えぇ、世界図を見せてもらって、何処に転移させるかを聞いて、ここはネバキド大樹林っていうエルフの国に繋がる森の手前にある人族の王様が治めている国――ルーデン王国の王都郊外らしいわ」

「ルーデン王国...」

「と、いう訳で!私達、ギルドに登録してみない?」

「ギルドって」

「そう、冒険者ギルドと商業ギルドなんだけど、冒険者ギルドは依頼を受けれるし、商業ギルドは商品を売ったり、買ったり出来るんだって!」


 詩織はキラキラとした眼で説明してくれた。


「売るということは、商売でもするのか?」

「当たり。流石綾花ね」

「何を売るんだ?」

「そのときまで秘密ー」

「そうか」

「とりあえず、そろそろ行きましょうか」

「何処に?」

「アルテさんの話だと、確かここの近くらしいし、いってみましょう」

「あぁ、わかったよ」

「楽しみねー」

「それは良かった」

「そういえば、アルテさんから剣と弓矢を頂いたんだった。『どうせ、壊れて、新しいのを買うでしょうし』って」

「まぁ、壊れるにしても、貰えるものはありがたい」


 剣を鞘ごと左手で持ち、詩織は弓を片手に矢筒――矢に付いてきたのだろう――を肩に下げていた。そうして歩き始めて20分ほどだろうか、巨大な鷹が迫ってきた。


「詩織、あれは?」

「モンスターの1匹(1つ)じゃない?」

「あぁ、確かに()()は出てもおかしくないか」


 そう苦笑すると剣――鉄製だろうか――を構え、迫ってくる鷹に向かって走って、跳んだ。


「あれ?思ったより跳んでるな」


 以上、鷹がかなり下にいるのを見た感想である。跳躍力が優れているとは思っていたが、こっちに来てからは、もっと力が増した気がする。

 それは置いといて、あのゲームの赤いチビのヒゲおっさんがやってた・・・なんだっけ?


「あ、ヒップドロップか」


 そう、呟いたのと、奴の首を串刺しにしたのは、ほぼ同時だった。

 元々空中を飛んでいたが、死んだことで、そのまま重力に従って落ちていく。ま、普通に座ってればいいか。

 近くの樹木たちがミシミシと音を立てて折れていくのは、なかなか、面白い光景だった。

 木々が倒れていくのが、落ち着いた頃。詩織がやってきた。


「綾花ー、大丈夫ー?」

「もっちろん、平気平気!詩織は大丈夫だった?」

「えぇ、少し怖かったけど」

「じゃ、毛皮とか剥ぎとろうか」

「うん、お願い。.....え、剥がせるの?」

「うん、昔父さんに山籠りして教わった」

「相変わらず色んな(変な)ことしてるわね」

「そう?」

「そうだよ!」

「とりあえず、剥ぐから見ない方がいいと思うよ」

「あ、そうね、そうする」


 そういうと、詩織は自分の目を手で覆い、後ろを向くという可愛い仕草をした。

 悶えたくなる気持ちを抑え、皮を剥いでいると、詩織から声がかかった。


「綾花ー!」

「うん?どうした、詩織?」

「その羽も血が付かないよう、1枚1枚()()に回収してくれない?あ、血が付いているのはいらないから」

「うん、わかった」


▲▽▲


「あのさ、詩織」

「どうかした?」

「これ、集めたはいいけど、入れるものないんじゃないの?」

「ふっふーん、そういうときこそ、これよ!」


 詩織はドヤ顔で、魔法鞄(マジックバッグ)を指差した。


「これがどうしたんだ?」


 そう私がたずねると、キラキラとした瞳で説明してくれた。


「これは、魔法が練り混まれていて、普通、鞄には入りきらないものも、入るんだって!すごいわね!」

「ゲームのインベントリみたいなのか」

「いんべんとり?そんな鳥いたかしら?」

「鳥じゃなくて、うーん、何て言えばいいのかな?その魔法鞄(マジックバッグ)と似たようなものだよ」

「へー、そうなのね」

「詩織って、最近ゲームしてる?」

「いや、全然やってないよ。最近は本読書とか部活ばかりだったから」

「ゲームもタメになるから、やった方がいいと思うよ」

「はぁー、わかったわよ。でも、もうゲームはできないんじゃないかしら」

こっち(この世界)の発展を祈るばかりだよ」


 そんな会話をしながら、また2人で歩き出した。



次回に続きます

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