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2.

まだ異世界じゃ、ありません

1/27 少年の見た目や、会話などの表記を変更しました

 見渡すばかりの白。上を見上げても、後ろを振り返っても、白。そんな真っ白な場所に私は()()で立っていた。

 ・・・詩織がいない!?


「おい、お前ー起きてるかー?」


 突然、誰かの声が響いた。私は、感じた気配の元に、蹴りを入れた。


「起きてるわ!」

「おっと、危ねぇな。手加減ぐらいしな」

「っ!?」

 私の渾身の一発がかわされるとは.....。

「手加減する必要があるか?お前らは何者で、ここはどこで詩織をどこにやったか。答えろ」

「おいおい、当たらなかったくらいですねんなよー。せっかくの酒がお前の殺気で不味くなるだろう」

「貴女は酒を飲みすぎです」

「うるせぇな。ま、いいや教えてやろう。お前には知る権利があるからな」


そういうと黄金色の髪と燃えるような赤い目の女性は話し始めた。


「まず1つ目、私は世間一般に神様と呼ばれている」


 神たちにも階級制度があるらしい。一番偉いのが最高神で、次に偉いのが星神と言って、その中から最高神が選ばれるそうだ。星神の中では『太陽系の神たち』といわれる神が有名で、星神はそれぞれ管轄があって、部下たちと管理しているそうだ。

 そして星神が上級神、私たちの世界で神話に出てくるのが中級神で、下級神は|天候や気温を操ったりする《要はヒラ》。

上級神は星獣を従えていて、中級神は神器を持っているのが特徴らしい。


「とりあえず、私が何者かはこれでわかっただろう?」

「あぁ、だがお前の位はどれくらいなんだ?」

「後でわかるさ。次は、ここがどこかか」


 ここは、神に割り当てられる超広いシェアハウス感覚の部屋らしく階級で広くなるそうだ。いいな、上級神。この真っ白い空間は特別ルームらしい。


「次は、お前が何故(なぜ)ここにいるのか。これはなぁ、私の同僚の部下がミスして、お前たちがこっちの世界に来たから、説明するために()()()()()()

「意味深っぽく言ってますけど、僕がやったんですからね」

「ハイハイ、水指しやがって」

「何か言いましたか?」

「....更に4つ目、これも簡単で、別のところで私らみたいに説明しているぞ」

「なるほど」

「テラ様」

「何だ?」

「例の件、忘れてませんか?」

「あ、」

「どうした?」

「そっちの世界の『らのべ』とかで言う転移特典についてだ」

「私達の世界を知っているのか!?」

「あぁ、よく出張で色々行ってるぞ」

「そうなのか」


 いや、神様が出張って


「ま、それは置いといて、まずは、全ての転移・転生者に贈られるスキル『サーチ』こっち(私たち)の世界における『鑑定』の最上位スキルだ」

「便利そうだな」

「あぁ、もちろん仮にも別世界の者たちにしか取得できないスキルだからな。次に、転移者限定でよ「ちょちょちょ、ちょーっと待ったー!」うん?どうした」

「どうしたもこうしたもあるかー!異世界の者しか取得できないってどういうことだ!」

「そのままだぞ」

「はぁー」


 そこで、ほとんど空気と化していた真紅の髪の少年が盛大にため息をついた。


「あのさ、お前馬鹿なの?俺らならともかくそこに居んのは、ただの人間――しかも別世界の奴だぞ。意思疎通はおろか、この世界のことなら混乱するだろうってこと片隅にぐらいおいとけよ。少なくとも馬鹿じゃないって言うんだったらな!こんの脳筋!」

「はぁ?私が()()脳筋だとしても、馬鹿じゃないですー!」


 少年がそう早口で捲し立てると女性(テラ様といったか)の逆鱗に触れたのか顔を赤くしてもう知らないと言ったようにぷいと顔を背けた。そうしたら、少年が文句を言って、言い合いになっていた。――何この痴話喧嘩、私居る意味ある?――そう思いつつ、生暖かい目で見ていると、居たたまれなくなったのか、少年が咳払いをした。


「ごほん、話は戻すけど、『サーチ』は転移・転生者に贈る大事なものだからということで、『魔測眼』っていう前の最上位スキルより強くて副作用がないスキルを最高神が作ってしまわれて....」

「さっきの続きだが、次は、転移者限定で容姿、種族変更。ちなみに、その人の身体能力とかのステータスによって選べる種族も変わるし、体型や顔の形は変えられないけど、どうする?」

「とりあえず、見とこうかな」

「よーし、わかった。レオ」

「ハイハイ....ったく、相変わらず人使いが荒いんだから」

「ん、なんか言ったか?」


―――――――――――――――

・神族

・魔族

・鬼人

・狼人族

・天翼族

・人族     etc

―――――――――――――――


「「「なんだこれぇぇ」」」


 3人の息が合った瞬間だった。


「面白い奴だと思ったが、まさかこれほどとはな」

「念のため聞いとくけど、これって絶対普通じゃない奴だろ!?」

「はい、もちろんです。人族や魔族、獣人系統は聞いたことはありますが、異世界の方が神族になるのは聞いたことがありません」

「はぁー、やっぱりー」


 以上、4つの会話は上から、テラさん、私、レオさん、私だった。


「ま、私のおすすめはやはり神だがどうする?」

「いや、いい。見た目も種族も()()()()で構わない、いやそれが良いんだ!」

「そうか、お前がそれで良いなら良いんじゃないか。私はお前を応援しよう。もう少しこっちに来い」

「うん?どうした」

「いいから」


 そういい、急かすように手招きをしているところまで進んだ。いきなり、頭を撫でられ、照れてしまった。


「これで良し。お前に私の加護を与えた。光り輝く太陽が見え続ける限りお前を見守ろう。敬えとか信心深くなれとは言わないから、とりあえず、朝、太陽に向かって、昨日の出来事でも念じてくれ。別に、私への感謝や賛辞でも良いぞ」

「流石に、賛辞は言わないだろうけど、わかった」

「よし、わかればいい」


 そうしてテラはまた頭をくしゃくしゃと撫でてきた。少し恥ずかしいけど嫌ではなかった。


「目を開けたらもう異世界入りだ。約束忘れるなよ」

「もちろん」

「ふふ、そうか。じゃあまた会おう」

「そうだな」


▲▽▲


 綾花の消えた後、先程から居た金髪の女性と同じく金髪の―しかし、女性よりは落ち着いた色の―先程まで居た黒髪紫目の少女と同じくらいの年のような少女が話していた。

「―強いらしいとは聞いていましたが、あんな規格外とは聞いていませんよ!?」

「ええ、話していないもの」


 そう言うと少女はイタズラが成功した時のような笑顔を浮かべていた。


「それに、私も最近は2人とも会っていないんですもの。仕方がないでしょう


―――しかし、本当に懐かしいわね。

 彼女たちが楽しんでくれたら良いのだけど....」

綾花たちが賑やかでしたね。

最後に出てきた少女の正体とは


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