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1章 人類削減計画 7話
目が覚めた。
しかし、寝た気がしない。
時計を見ると早朝5時。
なんとも微妙な時間だ。
また寝たら起きれなくなりそうなので、取り敢えず起きた。
洗面所で顔を洗う。
冷たい水に目が冴える。
顔を上げると、そこに大学生がいた。
いや、正確には大学生の顔色とよく似た俺の顔があったのだ。
酷い隈に青白い顔色。
ああ、そういえば夢にこの顔が出てきて起きたんだった。
やはり、忘れられなかった。
昨日のことを思い出しながら、出かける準備をし、普段より1時間も早く俺は学校に向かった。
教室に入ると友達が既に居た。
「おはよ」
「・・・ん」
素っ気ない挨拶だった。
5年間で初めてだった。
コイツの名前は池田翔。
小学校に入って直ぐに友達になり、小五の今までずっと同じクラスだった。
俺は親友だと思っている。
それでも、昨日の事件は2人の人生に大きな亀裂を齎したのだった。