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プロローグ
「406番でお待ちの成田様、ご準備が出来ましたので5番窓口までお越しください」
1人の青年が重い足を窓口に向ける。
その表情はとても生者と思えぬほど固く、視線は虚空を彷徨い何も捉えていない。
受付嬢が手続き用紙を出す。
俺は慣れた手つきで迷いなく書き込み提出した。
「ありがとうございます。ご確認致しますので_______________」
受付嬢が用紙を見て固まった。
当然だろう。
彼の手続き用紙の内容は有り得ないものなのだから。
ー寿命更新手続き書
前回希望寿命:80
変更希望寿命:20
希望の年齢になりましたらその日中に自然死が起こります。
変更は前日までにご連絡下さい。
「ご、ご確認致します。変更年齢は20・・・『明日』ということでお間違いありませんでしょうか」
青年は無気力に答えた。
「はい、明日で」