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カボチャのスープ

作者: 海之本

虫の声っていうけど

何を話してるかなんて

分かりゃしないから

耳を澄ましてりゃ

夢心地になるってもんで

窓を開ければ

肌にいい具合の風が

頭をよしよし

なだめてくれるもんだから

すっかり飲めなくなった酒の代わりに

カボチャのスープなんて

いかしたもん飲みながら

今日も悪くないって

あの人の作ってくれた

薄めのスープ思い出した


気がつきゃ

過ぎていくばかりの時間の速さに

自分の愚かしさ

込み上げては来るけれど

笑って悔しくて嬉しくて悲しくて

色々な事が色々な形で

どうにかなってしまいそうになりながら

それでも

その時々で必死だったのは

認めてやろうじゃないか

案外それも悪くない


生クリームに溶けたカボチャが

胃の中から

抱きしめてくれて

あの人のスープみたいに

ゆっくりと

夢中に

底までキレイに

飲み干したら

なんかやっぱり

今日は悪くない日だ


眠くなってきたな

今日はいい夢見られそうだ

どんな夢見ようかな

ああ もう 布団に入ろう


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― 新着の感想 ―
[良い点] カボチャのややとぼけたような語感と相まって、優しい詩に仕上がっていますね。 >生クリームに溶けたカボチャが >胃の中から >抱きしめてくれて この部分がとても素敵です。 「あの人」もき…
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