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憧憬

作者: にんげん

いつの間にこんなに大きくなってしまったんだろう

図体ばかりでかくなったが内面は何も変わらないように思える

煙草をふかし酒を流し込む

あの日の大人の象徴は今の僕にとって当たり前のリアルで

逃避でもあって


特に何も成すことのない20年間だった

初恋のあの子と付き合えることもなく

部活もほどほどに

勉強は平凡で

友達も多くはなく

生活にドラマはない

まとめサイトを見て

シコって

時折訪れる焦燥感から筋トレをして

疲れて眠ったら何も覚えていない


同じような朝

同じような奴ら

繰り返すうちに僕のリアルになり果てた生活は

いつしか僕の心を愚鈍な塊にした


ああ

分かってるんだ

どれだけ願っても過去には戻れないし

このリアルで最善を尽くすのが賢明ということも


でもふとした時思い出す

小学生の頃のなんでもできるような気がしたあの感覚

あの時僕は空だって飛べたんだ


次第に重くなっていく体と

着々と現実味を帯びていく将来

あの日の感覚はとうに消え去り

僕は煙草に火をつける




もしよければ感想、あなたの子供時代、これからどうありたいか

コメントしていただけたら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 気付いたときにはもう遅い。しかし確かに過去あった、持っていたそれに対する後悔をそう簡単に拭うことなんてできるはずもない。 [気になる点] 主人公にとって、人生のどういう時期状況から、過去を…
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