★第六章〜海気の変化〜海気side
はぁ…
マジで竜と紗羅付き合うのかな…
なんか竜にイライラする
くそっ!なんなんだよ!
「かーいきー!!」
紗羅が俺のもとにかけよってきた
そこには竜の姿がなかった
「竜はどうした?」
「海気、誤解しないでよ?私達付き合わないからね?」
あっ?なんだなんだそうかぁ!!
それはよかったー!!
うん?
よかった?
別によかったなんてことは…
「海気?」
ドキッ!
おいおい!!
なんだこれ!
心臓がうるせー!
バクバクなってる!
まさか…、俺、こんな短期間に…
紗羅のこと…?
いやいやまさかな!
「じゃあ紗羅は職員室に行って」
「りょーかい!」
きっと紗羅はこの学校でめちゃくちゃモテるに違いない…
はぁ…
俺は憂鬱なまま教室に入った
「はーい、はーい!!みなさん注目ですよー!」
1人の男子が騒いでやがる…
どうせ紗羅のことだろ…
「このクラスにとびっっっっきり可愛い女の子が新しく入るらしいぜ!」
みんなはワーワー騒いでいる…
俺はただ呆然としている
マジかよ!
ここのクラスなのかよ!
まぁ俺的には同じクラスのほうが嬉しいんだけど
あー!違う違う!
嬉しいんじゃなくて…
だー!もう知るか!!
「はーい、てめぇら席につけ〜」
朝から口調の悪い俺らの先生が入ってきた
「今から転入生を紹介するぞー!可愛い子だ」
けっ!当たりめぇだ!
(なんか俺キャラ変わってね?)
「こんちくわ〜!!あたし、楓紗羅って言います♪
ちなみに、海気とは許嫁の関係だったりしまぁす♪」
「えーっっっ!?」
みんな驚いて俺を見ている
まぁ、男子はどっちかっつーと睨んでるな。
まぁ、親ではそういう話になっているらしい
この前偶然聞いたんだ
そして一限目が終わった途端に紗羅の席は男子と一部の女子に囲まれていた
行動早っ!!
やっぱり紗羅はモテた…
そして…
なにやら不機嫌な竜が俺のところにきた
「俺の紗羅ちゃんがぁ…!」
いやいやいや、おめぇのじゃねぇし…。
「ていうか許嫁ってマジなのかよー?」
「親同士が勝手に決めてるだけだろ?」
「まぁ、許嫁がいても、みんな諦めねぇんじゃねぇの?」
「なんだよそれ?」
「だってさ、中には本気で狙っているやつもいればただ可愛いから近づくだけのやつもいるだろ?」
「確かに…。」
「まっ、俺は本気だけどな!」
はい?
今なんと?
「竜、お前紗羅のことマジなのかよ?」
「ったりめぇだろ!?俺は紗羅ちゃんを愛し続けるカッコいい男なんだ!」
自分でカッコいいって言っちゃったよこのバカ
そういや竜もオーストラリアから日本に来たんだっけ?
なんか紗羅と繋がりがあったりして…
あはは…
なわけねぇか!
「海気!!」
紗羅がこっちを向いて俺を呼んだ
あれ?
紗羅って俺の隣の席だったのか
「なんかね、まだ家できてなくて、実は一部はできてるんだけど、昨日3人で寝てみたら狭くって…」
「そうだったのか?」
「だから今日は海気の家に泊まるから♪」
「「はぁ!!!??」」
みんなが絶句してる…
「さ…、紗羅ちゃん俺ん家に泊まれば…」
竜が顔からでるもの全てを出して言っている(涙と鼻水と…、よだれだ)
「きったねぇな!!近づくな、アホ!!」
「がいぎぃ!!」
「ひぃ!!」
「俺たち友達だろー!?なら紗羅ちゃんを俺の嫁に…」
「するか、アホ!!」
「あはは!海気お父さんみたいだぁ♪」
「ざらぢゃあん!!」
「ん?なぁに、竜くん」
「俺ん家に泊まろうよぉ」
「あはは、ありがたいけど、遠慮しときまぁす!うちの未来の旦那様が焼きもち妬いちゃうんで♪」
「はぁ!?別に竜んとこに泊まればいいだろ?」
「ほんとー!?」
竜が目を輝かせて俺を見ている
「なら、紗羅ちゃん!海気もそう言ってることだし!」
「えっと…。そんな、悪いし…」
「やっぱ、前言撤回!てめぇと紗羅が一緒にいたら危なすぎる!」
「なっ…!!海気!!ズリィぞ!」
「そもそも、男の家に女1人で行かせる奴が何処にいんだよ!!」
「てめぇは父親か!?」
「わーい♪パパァ♪」
俺たちのケンカ(?)を見てみんな爆笑している
いつまでもこの楽しい時間を過ごせると思っていた
この時からかはわからないけど、竜との友達関係が崩れていった