nonfiction1
大学生の朝はなんだかんだで遅い。忙しい大学生もいるだろうが。僕のサークルは夕方からしかない。僕の大学生生活は結局繰り返しでしかない。充実はしているのだが、だ。言い訳みたいだな。おはよう!いつも僕が一番遅いいつもの面子、遥、美輪、優美、山中、弘樹、田中、大和。声が重なった美しい声、今日はお昼すぎに講義があるのでこのままみんなで食堂へ向かうらしいこれもなんでもない毎日確かに楽しい確かに楽しいだが、いざ聞かれたら仲いい一人をぱっとあげられないんじゃないかいやはやなんとも言えんが。
「おい何立ち止まってんだよ、行くぞ」
このキャンパスの人気メニューはサンドイッチだ。一見普通のサンドイッチ。けれど、本当に美味しいのだ。兎にも角にも美味しいのだ。それだけで充分だろう。巷じゃ牧場からバターを取寄せてるだとか、野菜から手作りしてるとか噂はあるがそれは聞いてみないと真実かどうかはわからない。
看板メニューになっているこのサンドイッチはもう一つ上のランクがある。上サンドイッチ。いつも学食が空いた数分後には売り切れている。
それを僕らはいつもそうそうにいって買うのだ。
こんだけ毎日買いに行っといて恥ずかしい話だが良くて2日に一回のペースでしか買えていない。
今日こそ買えるといいんだけどね。
何独り言言ってるんだよ、いつも買えないのはお前の遅刻グセのせいだろさっさと急ぐぞ
こうして遅くもう太陽駆け巡る暑さの中忙しい毎日は始まりを告げた。