ゴブリン戦う
「ぬおぉぉおおおおお!!!!!!!」
ゴブルは自分の四肢に全力を乗せ、その角を圧倒的握力で掴み持ちあげようと試みる。
相手のパワーもなかなかのもので勝負は均衡、我慢比べが始まった。
ゴブルが持ち上げようとすると、フォレストカイザーが少し引いたり、前に押したり、パワーの方向をずらす。ゴブルは持ち前のパワーでただただゴリ押す。
しばらくするとフォレストカイザーが力強くゴブルを天高く持ち上げた。
ように見えたが、ゴブルは天辺で大道芸人の様に体制を切り返し角を持ったまま、フォレストカイザーの尻のあたりに着地、ゴブルの目が一瞬赤く光りを放つ。
足が地面にめり込み、筋肉が張り詰める。
この一瞬に全てをかけるとばかりに獣の様な雄叫びをあげる。口から蒸気が溢れ出る、体からは湯気の様なものが漂い始め、なんと自分の上を通してフォレストカイザーを地面に叩きつけた。
ゴブルの渾身の一撃は地面を揺らし、陥没させ砂が舞い散り、風が起こる。ヒトアはその圧倒的な戦いに見惚れていた。
ゴブルは野生の勘からか、近くに落ちていた手頃な石を拾い、あろうことかヒトアへ向けて投げた。
ヒトアは人の子、固まったまま目を瞑り動けない。その石はヒトアの黒い髪を撫で、後ろからギャイン!!という声が聞こえる。
青い血を撒き散らせながら醜悪なモンスターは、木の棍棒を持ったまま仰向けに倒れた。
一難去ってまた一難。フォレストカイザーはその隙にヨロヨロと立ち上がり、ゴブルの無防備なな横っ腹を突き刺し、天高く掲げる、ゴブルは低い呻き声をあげる。
「ゴブル!!」
ヒトアは思わず、声を上げた。フォレストカイザーはゴブルを叩きつけた後、そちらに向かって血塗れでボロボロの体を意地で動かし、前足を高く掲げ、襲いかかる。
「戦いの最中によそ見はいけねぇんだど」
ゴブルはフォレストカイザーの腹の辺りを持ち、強烈なバックドロップを決める。
鈍い音とともに、そに象徴とも言える大きな角は根元からポロリと取れた。
「ごうなっちまえばただの鹿だな」
持っていたナタで、心臓を一突き。かくしてパーティーとしての初めての戦闘を終えた様に思われた。
レベルが上がりました、やけに凝った音楽とその無機質な声と共に、醜悪な悪魔達が奇妙な叫び声と茂みを踏み荒らしながら、こちらへとやってきた。
ちょっと今日は移動距離が短いので前書きはなし!!50pvありがとうございます!!小さな一歩でも、積み重ねれば長い旅路になると信じています。
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