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新しい出会い

朝からパーティールームがすごく騒がしい……そして、すごい暴言が飛び交っている。その理由は以下の通りだ。


エリカさんとの試合からさらに4ヶ月が経ち、俺らは、俺がDランク、シリカ、テルルがBランク、アンナ、シャーロットがAランク、確実にAランクパーティーに成長していた……はずだったのだが…ギルドの手違いでBランクパーティーのままだった。


具体的に説明すると、Aランクパーティーになるためには、それぞれの街のギルドマスターが集まった会議で、推薦されたパーティーの昇格を審議をしなければならないのだが…うちのギルドマスターが私たちのパーティーを推薦することを忘れていたらしい…


なのでこの状況になる…


「あのクッソじじい!ざけんじゃねぇよ!ぶっ殺してやろうか?!アァ?!」


「勿論だ!殺るしかないだろう!」


ドンッ!!


アンナに続きシャーロットが暴言を吐き、シャーロットがテーブルを勢いよく叩いた。


「私も…少しムカつく…」


……テルルが珍しく怒ってる。


「まぁ、まぁ、皆さん落ち着きましょ!」


と、シリカが言ってるが収拾がつかない。


ん?俺はどこにいるかって?当然俺は、精神取り乱して泣いている。もう、俺の精神が完全に幼児退行していた。


シリカが呆れて泣いていた俺をあやしながら手を繋いで外に出た。


「ソラくん、散歩がてら、オークでも狩りに行こうね!」


「ひっく…ひっく………うん」


シリカは依頼掲示板から、オーク討伐の依頼用紙をギルドカウンターに持っていき受注した。


俺とシリカは30分かけて、ゲノム森林を目指す。


「ソラくん、落ち着いたかな?」


「うん!」


「そういえば、ソラくん6才になったら学園行けるんだけど、行きたい?」


この世界にも学校があるんだな…できればいってみたいな


「行ってみたい!」


「そっか!」


そんな話をしているとゲノム森林に着いた。


そういえば久しぶりだな…エリカと来た時以来だ。辺りを見渡すと、赤いキノコが生えていた。

前と全然変わったな…なんかジメジメしてるし。


しばらく歩くと、オークの7、8体の群れを見つけた。幸い、相手が気づいていないので、奇襲を仕掛けてみる。


「ウインドカッター!」


ソラが風属性の初級魔法とともに、空間魔法を発動させ、ゼロ距離でオークの首を落とした。それと同時に残りのオークが襲いかかって来た。


シリカがオークの気を引きつけ、音速に近い速さで首を狩っていく。俺は、風魔法でかまいたちを起こし、オークの皮膚を滅茶苦茶に切り裂いた。

最後の敵をシリカが仕留めた。


「いい気分転換になったね!帰りましょ!」


「うん!」


森を抜けるために歩いていたら、助けてください!と言う声が遠くから聞こえて来た。急いでその方向へ走っていくと、男が2体のオークに襲われていた。とりあえず、魔物を討伐する。


「加速ッ!!」


これはシリカの身体強化魔法だ。これは音速を超える速さになる。そして音速を超えた体はオークの首に斬りかかり、オークが気づく間も無く斬られ、絶命した。さらに体を捻って着地すると同時に地面を蹴り飛ばし跳躍し、オークの首を落とした。


「怪我はありませんか?」


「はい…ありがとうございます…」


「お名前とお年聞いてもいいでしょうか?あ!私はシリカで9才です!そっちの子はソラで4才です!」


「僕は、カインです。14才です。」


「では、何故こうなったか教えて頂けませんか?見たところ1人のようですが…?」


「はい…実は僕は、あるパーティーのリーダーをしてました。ですが、突如現れたAランクのドラゴンによってパーティーの仲間が次々と蹴散らされていったのです。仲間はリーダーである僕を逃がすために、転移魔法を僕にかけ、逃がしたのです。多分、仲間はもう……なので、今はソロで活動してます。」


「辛い過去を思い出させてしまい、ごめんなさい…とりあえず、セントブルクに戻って私たちのパーティールームに来てください!」


申し訳なさそうにシリカが答えた。


「ありがとうございます。」


道中2人は一言も喋らなかった。俺は首を傾げてシリカの装備の下の方をクイクイ引っ張ったが、微笑まれるだけ。


すごく気まずいな…


帰りは少し早くゲノム森林から20分くらいで街に着いた。


「セントブルクに着きましたね!」


ようやくシリカが口を開いたが、カインは無言のままだ。


そして、パーティールームに入ると、テルルとアンナとシャーロットの怒りは静まってた。お昼なので、テルルはお昼ご飯を作ってた。今日はカレーライスだ!


ご飯食べたあと、さっきまで無言のカインがいきなり話し始めた。


「あの!僕をパーティーに入れてくれませんか?居場所が欲しいんです!どうか…どうかお願いします!」


涙ながら懇願された。勿論俺らには断る理由もなく。代表してシリカが言った。


「ようこそ!私たちのパーティーへ!」


そう言うと、カインは嬉しそうな顔をして泣いていた。



新しい仲間ができましたね!


カイン 天パの赤髪のショートヘアー。大人しめ目の性格。身長 168.1 体重 52.9

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